新型エルグランドとアルファードどちらが優位か?実車レビュー

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16年ぶりのフルモデルチェンジとなる日産の新型エルグランド(E53型)が、2026年7月16日に発売されます(予約受注は5月28日開始)。

筆者も実車を見て、乗ってきました。結論から言うと、エクステリアの迫力はあるが、内装の質感はアルファードのほうが上というのが正直な感想です。よく言えばシンプル、悪く言えば価格の割に安っぽい印象を受けました。

また、ボディサイズが拡大された割には、後席に座って「広くなった」という驚きは感じませんでした。

本日は、新型エルグランドを実際に見て乗って感じたことを含め、アルファードとのグレード別価格比較・サイズ比較とあわせてみていきます。

新型エルグランド(E53型)の概要

発売日 2026年7月16日(予約受注2026年5月28日〜)
パワートレイン 第3世代e-POWER(1.5L VCターボ発電用)+e-4ORCE(電動4WD)※全グレード共通
システム出力 340ps・トルク500Nm以上
燃費 WLTCモード16〜20km/L台
ボディサイズ 全長4,995×全幅1,895×全高1,975mm/ホイールベース3,000mm
乗車定員 7人(全グレード3列)
価格帯 6,897,000円〜8,698,800円

先代E52は約408万円から買えたため、新型は実質的に約280万円の値上げ。完全にアルファード・ヴェルファイアと同じ土俵の価格帯に踏み込みました。

ガソリン単体エンジンは廃止され、全車e-POWER+e-4ORCE(4WD)のみ。2WDの設定はありません。

システム出力は340psと非常に高い数値ですが、最も安いグレードで約700万円というのは、もはや庶民が簡単に手を出せるレベルではない印象です。個人的にはガソリンの廉価モデルもあったほうが、売れやすいのではないかと思ってしまいます。

【実車の感想①】エクステリアは迫力あり

全高1,975mmはアルファード(1,935mm)より40mmも高く、日本刀をモチーフにしたという大型グリルと相まって、迫力はあります。「アルファードの隣に停めても負けない」デザインです。

アルファードやヴェルファイアよりもオラつき感が抑えられたシャープなデザインであり、好みは分かれそうですが個人的には悪くないと思います。

【実車の感想②】内装は「よく言えばシンプル、悪く言えば安っぽい」

一方、期待していた内装は正直、残念な印象でした。

14.3インチの大画面ディスプレイ(Gグレード以上標準)など装備は現代的ですが、内装パネルやスイッチ類の質感、加飾の作り込みはアルファードのほうが上です。

アルファードの内装が「ホテルのラウンジ」だとすれば、新型エルグランドは「機能的な北欧家具」。よく言えばシンプルで飽きのこないデザインですが、690万円〜という価格を考えると、華やかさや高級感の演出面で物足りなさを感じます。

特に2列目まわりは、アルファードHEV Zが標準装備する固定式アームレスト付きエグゼクティブパワーシートと比べると、見た目の「特別感」で差があります。

【実車の感想③】サイズ拡大の割に後席は広く感じない

新型エルグランドは先代比で全長+20mm・全幅+45mm・全高+160mmと大幅に拡大されました。

しかし実際に2列目・3列目に座ってみると、数字から期待するほどの開放感・足元の余裕は感じませんでした

拡大分の多くは全高(室内高)方向とデザインの厚みに使われている印象で、「アルファードを圧倒する広さ」を期待して乗り込むと、正直「あれ、こんなものか」となる可能性があります。

広さで選ぶなら、実車で座り比べることをおすすめします。

新型エルグランドとアルファードのグレード別価格比較

新型エルグランドは全車4WD(e-4ORCE)のため、アルファードはE-Four(4WD)価格で比較します。

新型エルグランド(E53)全グレード価格

グレード 駆動 価格(税込)
e-POWER X e-4ORCE 6,897,000円
e-POWER AUTECH LINE e-4ORCE 7,179,700円
e-POWER G e-4ORCE 7,579,000円
e-POWER AUTECH LINE “G-Spec” e-4ORCE 7,784,700円
e-POWER AUTECH e-4ORCE 8,247,800円
e-POWER VIP e-4ORCE 8,698,800円

アルファード(2026年6月改良モデル)主要グレード価格

グレード 駆動 価格(税込)
HEV G 2WD/E-Four 5,599,000円/5,819,000円
HEV Z 2WD/E-Four 6,399,800円/6,619,800円
PHEV Z E-Four 7,649,400円
HEV Executive Lounge 2WD/E-Four 8,649,300円/8,869,300円
PHEV Executive Lounge E-Four 10,690,700円

※2026年6月の一部改良でHEV Xが廃止され、HEV Gが新設されています。価格はメーカー希望小売価格(税込)。

価格帯の対応関係と筆者の見立て

比較 エルグランド アルファード 差額
エントリー同士 X:689.7万円 HEV Z(E-Four):661.9万円 エルグランド+27.7万円
中間 G:757.9万円 PHEV Z(E-Four):764.9万円 ほぼ同額
最上級 VIP:869.9万円 HEV Executive Lounge(E-Four):886.9万円 アルファード+17万円

注意したいのは、エルグランドXは価格が安く見えても、プロパイロット・大画面インフォテイメント・後席モニター・100V電源がオプション(合計約35万円)である点。

一方のアルファードHEV Zは、運転支援機能や大画面ディスプレイオーディオなどを標準装備しています(後席モニターはアルファードでもオプション)。

こうした装備差を踏まえて実質比較すると、エルグランドのほうが40万円前後割高になります。

「アルファードより安いから」という理由でエルグランドを選ぶのは早計で、装備をそろえると価格優位はほぼありません

サイズ・スペック比較

項目 新型エルグランド アルファード(40系)
全長×全幅×全高 4,995×1,895×1,975mm 4,995×1,850×1,935mm
ホイールベース 3,000mm 3,000mm
パワートレイン e-POWER+e-4ORCE(4WD)のみ 2.5Lガソリン/2.5L HEV/PHEV
システム出力 約340ps HEVで約250ps(2WD)
年間自動車税 30,500円(発電用1.5L) 43,500円(2.5L)

全幅1,895mmはアルファードより45mm広く、狭い駐車場では取り回しに気を使うサイズです。全高1,975mmは機械式立体駐車場(制限2,000mmが一般的)ではかなりギリギリになります。

なお、動力性能と自動車税はエルグランドが明確に優位です。走りを重視する方には刺さるポイントだと思います。

残価設定ローンの残価は高めだが、支払金利が高額で要注意

新型エルグランド購入検討時に、ディーラーから勧められる残価設定ローンの残価は3年契約で約70%、5年契約で約55%と高めですが、支払金利が高額になるので、要注意です。

残価設定ローンの金利や残価は販売店によっても異なるため、一例とはなりますが、日産の公式サイトで出ている金利(5.7%)で計算すると月々の支払額は下記表のようになります。

◆新型エルグランドX e-4ORCEを3年、5年の残価設定ローンを組んだ時の支払いシミュレーション表(単位:円)

 

※オプションは最低限の想定 販売諸費用は概算

残価設定ローンは、残価を設定することで月々の支払いを安くするという利点があるものの、据え置かれた金額にまで金利がかかるため、支払金利が高額となります。上記の例だと、支払う金利は3年(36回)で1,067,945円、5年(60回)で1,657,045円と高額となるため、注意が必要です。

総支払額を極力安くするためには、販売店(ディーラー)に金利の交渉をするか、銀行や信用金庫などの金利の安い自動車ローンを組んだほうが良いです。

新型エルグランド/アルファードどっちを選ぶべき?

新型エルグランドが向いている人:

  • 迫力あるエクステリアデザインに惚れた人
  • 340psの動力性能・e-4ORCEの走りを重視する人(運転する人)
  • 周りと被らない一台が欲しい人(アルファード、ヴェルファイアは街に溢れている)

アルファードが向いている人:

  • 内装の高級感・後席の「おもてなし感」を重視する人(乗せられる人・家族優先)
  • リセールバリューを重視する人(アルファードの残価率は業界随一)
  • 2WDで十分な人(エルグランドに2WDはなく、価格を抑えられない)

筆者の結論としては、「運転して楽しむミニバン」ならエルグランド、「内装の質感とリセール」ならアルファードです。

内装の質感と後席の広さを最重要視するなら、現時点ではアルファードをおすすめします。

今乗っている車を高く売るには買取店を比較する

乗り換えを考えている場合は、日産の各ディーラーでも積極的に下取り(買取)を実施していますが、少しでも高く売るためには複数の買取店を比較したほうが良いです。

直近では、中古車販売買取大手「ネクステージ」が在庫確保のために高値を提示することが多いです。

ネクステージは自社の販売台数の好調を背景に、下記グラフのように右肩上がりで買取台数を伸ばしており、直近の年間買取台数は28.3万台(2025年11月期)とガリバーの18.3万台を大きく上回り国内トップです。

◆ガリバーとネクステージの年間買取台数の推移グラフ

ネクステージは自社の販売店向きの状態の良い車は特に高値を提示します。

実際に筆者がネクステージに車を売却した所感としては、下記3つがあります。営業のスタイルとしては、「ユーポス」のようなゴリゴリ営業するのではなく、提示する値段に自信を持っているためかスマートな接客の印象でした。商談重視というよりも単純に高く売りたいというユーザーに適しています。

所感① 金額をはっきり提示する
所感② 提示金額が他社より高め
所感③ 契約後の減額がなく安心できる

一方で、「ネクステージ」は販売店向きでない低年式や走行距離が多い車は値段提示に消極的なため、そのような場合はオークション販売に強い「ユーポス」「ラビット」を比較したほうが良いです。

複数買取店に査定依頼する際は、下記リクルート社が運営するカーセンサーネットを利用すると簡単に大手買取店を絞り込んで依頼が可能です。査定料や成約料は無料です。複数買取店を比較することで、高く売れる確率が高まります。

カーセンサーネット公式サイト

複数買取店を比較するのは面倒だし、営業電話が頻繁にかかってくるのも避けたいという場合は、下記公式サイトより「ネクステージ」1社に査定依頼することも可能です。

フルスイング買取「ネクステージ公式サイト」

最後に

新型エルグランドは16年ぶりのモデルチェンジということで、注目度が高まっています。

ただ、パワートレインが「e-POWER」に統一され、その分価格が高めとなっており、付属品を含めるとかなりの高額となるため注意が必要です。特に残価設定ローンを組む場合は総支払額が高くなるため、契約終了時の残価の高さだけではなく、支払う金利額をしっかりと確認したほうが良いです。

正直なところ、内装の質感やコストパフォーマンスはアルファードのほうが勝っている印象ですが、オラつき度を抑えたシャープなデザインが良いとか走りを重視したいというユーザーには刺さりそうです。

新型エルグランドは、アルファードのハイブリッドとは乗り味がかなり異なるため、本格的に購入を検討している場合は、実車の試乗をおすすめします。

 

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