車を売ろうと思っていて、買取店から納税証明書はありますか?と聞かれてとまどうことがありませんか?
自動車税を納めていても、控えである納税証明書を紛失していることがあるかと思います。
特に年度末近く(1月~3月)は、納税(だいたい5月頃)してからだいぶ月日が経っており、納税時の控えとして戻される納税証明書をどこに保管したかを忘れてしまうケースは多いです。
そもそも車を売る時に納税証明書は必要なのでしょうか?結論から言うと、買取店に車を売る場合は通常必要となります。必要となる理由は、次に車検を受ける時に納税がされていないと車検が通らないため、納税確認のために必要とされています。
ただし、納税証明書を紛失していても大きな問題はありません。なぜなら買取店側の納税確認のみで済む場合もありますし、納税証明書の再発行は簡単にできるからです。
本日は車を売る時に納税証明書が必須となるケースや不要なケース、また再発行の手続きについて中古車業界に15年所属した筆者が解説します。
納税証明書とは
車の売買で必要な納税証明書とは自動車税の納税証明書であり、所得税や法人税の納税証明書ではありません。毎年4月1日現在で車を所有する個人(法人)に対して掛かる自動車税を支払ったという証明書となります。
自動車税は車の排気量によってかかる税金であり、2,000CCクラス(1501CC~2,000CC)であれば年額39,500円(2019年10月以降新車登録車は36,000円)となります。
毎年5月上旬に車の所有者に1年間分(4月~翌年3月)の納付書が送付され、納付をした書面(金融機関の受領印があるもの)を納税証明書として利用します。
必要となる納税証明書は当年度のものであり、過去のものは必要となりません。
納税証明書が必須となる場合は?
納税証明書は名義変更には必要ありません。では、なぜ買取店に売る時に納税証明書は必要となるのでしょうか。それは、次に車検を受ける際に納税がされていないと車検が通らないため、事前の納税確認のために必要とされるからです。
前所有者が自動車税を支払っていないため、「次に購入した人が車検を通すことが出来ない」というトラブルを防ぐため、買取店では納税証明書の提出を求めます。
次の車検が翌6月以降の場合は、当年度の納税証明書を必要としないため、買取店での納税確認のみで済むこともあります。
また、車に所有権が付いている場合(車検証上の所有者がディーラーやローン会社の場合)は、所有権先が納税確認をするために納税証明書が通常必要となります。
所有権先が納税確認をする理由としては、未納の場合には所有者のほうに請求がくることがあるため、それを避けるためです。
所有権先によっては電話等で納付の確認ができていれば不要という所もあります。
納税証明書を紛失していても大きな問題はなし
納税証明書を紛失していても大きな問題はありません。筆者の経験上5人に1人くらいは買取時に納税証明書を紛失されていました。
上記のように納税証明書が必須となるのは、車検の期限が近い(翌5月末までに車検が切れる)時と所有権が付いている時です。
自動車税を納めているかどうかは第三者でも電話で確認できます。そのため、自動車税をしっかり納めていれば買取店側が電話で確認することで、納税証明書は不要となることも多いです。
ただし、買取店によっては車検期限や所有権の有無にかかわらず納税証明書を必須とする所もあるため確認したほうがよいでしょう。
中古で購入し納税義務が発生する前に車を売る場合は
中古で購入した場合は次の4月が到来するまでは自動車税の納税義務が発生しないため、本人の納税証明書はありません。
当年度に車検がくる場合は、購入した販売店から前所有者分の納税証明書を受け取っていると思われます。
無い場合は、購入した販売店に問い合わせたほうが良いです。
直近で車検を通した時には納税証明書は不要
直近で車検を通している時はその時に納税の確認ができているため、無くても大丈夫です。
買取店に提出を求められても、その旨を伝えれば大丈夫です。
新車で購入してすぐ売る時には納税証明書は不要
新車で購入して翌5月が到来するまでに車を売る時には、購入時にすでに支払っていることが確実のため納税証明書は不要です。
所有権が付いている場合でも同様に不要です。
納税証明書の再発行方法は
普通車の場合はナンバープレート記載の都道県税事務所にて、軽自動車の場合はナンバープレート記載の市役所(区役所、町役場)にて無料で即日発行してもらえます。車の登録番号(ナンバーの番号)と所有者(使用者)名義が必要となります。
普通車の管轄は都道府県単位です。都市圏では税事務所が複数ありますが、同じ都道府県内であればどこの税事務所でも取得可能です。
軽自動車の管轄は名義人住所を管轄する市区町村役場となります。
納税証明書はコピーでも可
ほとんどの買取店ではコピーでも大丈夫です。個人で事業している方や法人の場合で、自動車税を経費とする場合は原本を保管しておいたほうが良いです。
一方で、所有権が付いている場合は、所有権先が原本を必須とすることがあります。原本の保管が必要な際は前もって確認しておいたほうが良いです。
自動車税を支払っていない場合の対応は?
自動車税を支払っていない、もしくは自動車税を支払ったかどうか忘れてしまったという場合は、速やかに対応する必要があります。
支払っていない場合は、管轄の県税事務所(普通車の場合)もしくは市区町村役場(軽自動車)で支払うことができます。ナンバー(登録番号)と本人情報のみで納付書を作成してくれます。郵送でのやり取りもできます。
支払ったかどうか忘れてしまったという場合も、同様に県税事務所もしくは市区町村役場に問い合わせればすぐに教えてくれます。
自動車税の支払い方法について詳しくは下記記事にまとめていますので参考にしてみてください。
最後に
車を買取店に売却する場合は通常納税証明書が必要ですが、無くてもそれほど大きな問題ではありません。買取店側での納税確認で済むこともありますし、買取店が代行して取得してくれることもあります。
ただし、自動車税を支払っていない場合は売るまでに支払う必要があります。基本的に全額納付する必要がありますが、廃車(抹消)することが確実な場合や輸出することが確実な場合は全額ではなく月割りでの支払いで済むことがあります。
その対応は買取店によって異なりますので、事前に確認したほうが良いでしょう。複数の買取店に確認する場合は下記カーセンサーネットを利用することで簡単に依頼ができます。リクルート社が運営しており実績があることと、簡単に買取店を絞り込めるためおすすめできます。
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