ホンダの新型インサイトが2026年4月17日、4代目として約4年ぶりに復活しました。初代から続くハイブリッド車が、今回は電気自動車(BEV)のクロスオーバーSUVとして変身しています。
実際に実車を見た第一印象としては、「エクステリア」はちょっと・・・という印象でしたが、内装・装備はかなり充実しています。国の補助金を考慮すると実質約360万円(東京都在住の場合)という価格は、かなりリーズナブルと感じます。
本日は、実際に見て乗ってみた感想とともに、競合車種との比較などをみていきます。
新型インサイトの基本スペック
| 項目 | スペック |
|---|---|
| ボディタイプ | クロスオーバーSUV(5ドア・5人乗り) |
| パワートレイン | BEV(バッテリー電気自動車) |
| 最高出力 | 150kW(204PS) |
| 最大トルク | 310Nm |
| バッテリー容量 | 68.8kWh |
| 航続距離(WLTC) | 535km |
| 駆動方式 | 前輪駆動(FF) |
| 全長×全幅×全高 | 4,788mm×1,838mm×1,570mm |
| 価格 | 550万円(1グレードのみ) |
| 販売台数 | 国内3,000台限定 |
同クラス国産EV SUVとのスペック比較
新型インサイトと競合する同クラスの国産EV SUVを比較すると下記表となり、航続距離ではライバル車のほうが優位です。
| 車種 | ホンダ 新型インサイト |
トヨタ bZ4X Z(74.7kWh) |
日産 リーフ B7 |
日産 リーフ B5 |
|---|---|---|---|---|
| 発売 | 2026年4月 | 2025年10月(改良) | 2026年1月 | 2026年2月 |
| ボディタイプ | クロスオーバーSUV | SUV | クロスオーバーSUV | クロスオーバーSUV |
| バッテリー容量 | 68.8kWh | 74.7kWh | 78kWh | 55kWh |
| 航続距離(WLTC) | 535km | 746km | 702km | 521km |
| 最高出力 | 150kW(204PS) | 150kW(204PS) | 160kW(218PS) | 110kW(150PS) |
| 駆動方式 | FWD | FWD/AWD | FWD | FWD |
| 急速充電(最大) | 未公表 | 150kW(約28分・10→80%) | 150kW(約35分・10→80%) | 100kW |
| 車両価格 | 550万円 | 550万円 | 518.9万円〜 | 438.9万円〜 |
| CEV補助金 | 130万円 | 130万円 | 129万円 | 129万円 |
| 実質価格(補助金後) | 420万円 | 420万円〜 | 約390万円〜 | 約310万円〜 |
| 販売台数制限 | 3,000台限定 | なし | なし | なし |
| BOSE・本革・サンルーフ標準 | ○(全部標準) | △(グレードによる) | ×(シートベンチレーションなし) | × |
| アロマディフューザー | ○(6種類) | × | × | × |
航続距離ではbZ4X(746km)・リーフB7(702km)が大きくリードしており、インサイトの535kmは同クラス比で最短です。一方、インサイトはBOSE・本革・サンルーフ・アロマディフューザー・インテリジェントヒーティングシステムがすべて標準装備という点で内装の充実度が突出しています。
bZ4Xはエントリーグレードなら実質350万円台からと価格面での優位性が高く、リーフB5は310万円台と最も手が届きやすい価格帯です。 「とにかく航続距離を最大化したい」「コストを抑えたい」ならbZ4XまたはリーフB5が有力で、「内装の豪華さと装備の充実度を優先したい」「限定感のある一台に乗りたい」ならインサイトという位置づけです。
補助金込みの実質価格は360万円(東京都在住の場合)
新型インサイトの車両価格は550万円ですが、補助金を活用することで実質的な負担を大きく下げることができます。
| 内訳 | 金額 |
|---|---|
| 車両価格 | 550万円 |
| 国のCEV補助金 | ▲130万円 |
| 東京都の補助金 | ▲60万円 |
| 実質負担額(東京都在住の場合) | 360万円 |
東京都在住の場合、国と都の補助金を合わせて190万円の補助が受けられ、実質360万円での購入が可能です。 これはトヨタ プリウス Z(387万円)とほぼ同等の価格帯です。「550万円のEV」という数字だけで見ると高く感じますが、補助金を考慮するとかなり合理的な選択肢に見えてきます。 ただし、補助金の金額や条件は年度・自治体によって変わります。
自治体ごとに補助額が異なるため、購入前に詳細を確認することをおすすめします。また、補助金申請には条件(一定期間の保有義務など)が設定されているケースがあります。
エクステリアは好みが分かれる
実車を見た率直な印象は、「かっこいいかと言われたら微妙」という印象です。
全高を抑えたクーペライクなフォルムとロングホイールベースの組み合わせにより、SUVでありながら流麗なプロポーションを描いているというのがウリです。ただ、セダンでもなくSUVでもない中間的なシルエットは、人によって「スタイリッシュ」とも「中途半端」とも受け取られます。
特に横から見たときのリアゲートの傾斜角は独特で、好みが大きく分かれるポイントだと感じました。 一方で、細部の質感については印象が良かったです。
- フラッシュアウターハンドル(キーに近づくと自動でポップアップ)
- フロントグリル中央の発光するLEDエンブレム
- 車幅いっぱいに広がる一文字のリアコンビネーションランプ
- 18インチ ノイズリデューシングアルミホイール
ボディカラーは5色展開(ダイヤモンドダスト・パール、クリスタルブラック・パール、スレートグレー・パール、アクアトパーズ・メタリックⅡ、オブシダンブルー・パール)で、色によって印象がかなり変わります。
個人的にはスレートグレー・パールが存在感がある印象です。
インテリアは充実
エクステリアに対してインテリアは、標準装備が充実しており、コストパフォーマンスが高いです。以下、主要な内容です。
デジタルコックピット
- 12.8インチ大型ディスプレイオーディオ
- 9.4インチデジタルメーター
- 大型ヘッドアップディスプレイ(HUD)
数字だけ見ると最近の高級車に近い水準であり、視覚的な印象は十分高級感がありました。
楕円形ステアリング
インサイト最大のユニーク装備のひとつが楕円形のステアリングです。視界を遮らず膝元の空間を広げるために採用されたもので、最初は違和感があるものの慣れると使いやすいと開発者は語っています。好みが分かれそうですが、EVらしい未来感はあります。
アロマディフューザー(ホンダ国内初採用)
プラズマ空気浄化機能付きで6種類の香りから選べるアロマディフューザーが装備されており、日本車では珍しい装備です。ディスプレイで香りを選択できる仕様で、新車購入時は1本が標準添付されます。 実際に車内で体験した際には、過度な香りではなく自然な印象でした。
インテリジェントヒーティングシステム
赤外線輻射熱と温風ヒーターを組み合わせることで、従来より省電力で静か、かつ乾燥しにくい快適な暖房環境を実現したシステムです。シートヒーター・ステアリングヒーター・ドアパネルヒーター・足元ヒーターを統合制御します。冬場の電費改善にもつながる仕組みで、EVの弱点である冬場の航続距離低下を抑える狙いがあります。
その他の標準装備(抜粋)
- BOSEプレミアムサウンドシステム(12スピーカー)
- 本革シート(ヒーター・ベンチレーション機能付きパワーシート)
- 電動スモークドガラス・サンルーフ
- 12色LEDアンビエントライト(ドアロック・室温と連動)
- サイドウォークスルー(助手席側からも乗り降りしやすい設計)
BOSE・本革・サンルーフ・アロマ・HUDがすべて標準装備というのは、同価格帯の国産EVとしては飛び抜けた装備水準です。内装で満足感を感じやすい一台だと思います。
走り・乗り味はホンダ特有
実際に乗ってみた率直な印象としては下記です。
足回りはホンダ車らしく固めの設定で、ロールが少ないシャープなハンドリングが特徴です。トヨタ車(bZ4X)や日産車(リーフ)と比べると、乗り心地はやや硬めで、路面の凹凸を素直に伝えてくる印象です。
ふんわりとした柔らかな乗り味を好む方には、bZ4XやリーフB7のほうが向いているかもしれません。
一方、BEVならではの低重心ボディにより旋回性は非常に良く、コーナーリングでの安定感と走りの楽しさは確かに感じられます。バッテリーを床下に配置したEV専用プラットフォームの恩恵で重心が低く、SUVらしからぬ軽快なハンドリングは好印象です。 「ゆったり快適に移動したい」という方よりも、「走りにも楽しさを求めたい」という方のほうがインサイトの乗り味に満足できると思います。
航続距離535kmの実力
WLTCモードで535kmという航続距離は、国産EVの中で現時点でトップクラスです。 ただし、WLTCは夏冬のエアコン稼働や高速走行では実際の航続距離が短くなります。一般的にWLTC値の70〜80%程度が実用航続距離の目安とすると、実際には370〜430km前後になると考えておくのが安全です。それでも東京-大阪間(約550km)はほぼノンストップで走れる距離感で、日常使いでの充電頻度は少なくて済みます。 また、EVとしての弱点として指摘されているのが充電性能です。ヒートポンプエアコンでないことや、リーフ・bZ4Xとの比較で電費が2割ほど悪い点、充電性能がやや不満という声もあります。購入前に自宅の充電環境(200V工事の可否など)を確認しておくことをお勧めします。
3,000台限定——急ぐ必要はあるか
3月5日の発表からおよそ2週間で2,000台を受注したという情報が入っており、発売前から残り1,000台という状況が報告されています。 ただし、中古車業界の経験から言うと、「限定」という言葉で焦って購入判断を急ぐのはリスクがあります。
3,000台限定とはいえ、ホンダの販売計画が変わる可能性もゼロではありません。補助金の申請期限や自分の充電環境の整備状況を冷静に確認したうえで判断することをお勧めします。
新型インサイトをおすすめできる方・できない方
おすすめできる方:
- ✅ 東京都など補助金が厚い自治体に在住で、実質360万円前後で購入できる方
- ✅ 自宅に200V充電設備を設置できる方(マンション・賃貸は要確認)
- ✅ 内装の豪華さ・装備の充実度を重視する方
- ✅ 年間走行距離が多く、ガソリン代の節約効果を享受したい方
- ✅ 2027年のHonda 0シリーズを待たず、今すぐEVに乗りたい方
おすすめできない方:
- ❌ 自宅に充電設備を設置できない方(マンション・集合住宅で外部充電頼りになる方)
- ❌ エクステリアのデザインに納得できない方(実車確認を強くお勧めします)
- ❌ 中古車として割安に手に入れたい方(限定3,000台のため中古流通は期待できない)
- ❌ 2027年のHonda 0シリーズを見てから判断したい方
今乗っている車を高く売るには買取店を比較する
乗り換えを検討しており、今乗っている車を高く売るには買取店を比較したほうが良いです。ホンダの各ディーラでも買取に力を入れていますが、直近では買取大手「ネクステージ」に勢いがあります。
ネクステージは自社の販売台数の好調を背景に、下記グラフのように右肩上がりで買取台数を伸ばしており、直近の年間買取台数は28.3万台(2025年11月期)とガリバーの18.3万台を大きく上回り国内トップです。
◆ガリバーとネクステージの年間買取台数の推移グラフ
ネクステージは自社の販売店向きの状態の良い車は特に高値を提示します。
実際に筆者がネクステージに車を売却した所感としては、下記3つがあります。営業のスタイルとしては、「ユーポス」のようなゴリゴリ営業するのではなく、提示する値段に自信を持っているためかスマートな接客の印象でした。商談重視というよりも単純に高く売りたいというユーザーに適していると思われます。
所感① 金額をはっきり提示する
所感② 提示金額が他社より高め
所感③ 契約後の減額がなく安心できる
一方で、「ネクステージ」は販売店向きでない低年式や走行距離が多い車は値段提示に消極的なため、そのような場合はオークション販売に強い「ユーポス」「ラビット」を比較したほうが良いです。
複数買取店に査定依頼する際は、下記リクルート社が運営するカーセンサーネットを利用すると簡単に大手買取店を絞り込んで依頼が可能です。査定料や成約料は無料です。複数買取店を比較することで、高く売れる確率が高まります。
直近では、円安や新車の納期遅れによる中古車相場の高騰が継続しているため、売却を検討している方は早めに行動したほうが良いです。
複数買取店を比較するのは面倒だし、営業電話が頻繁にかかってくるのも避けたいという場合は、下記公式サイトより「ネクステージ」1社に査定依頼することも可能です。




