社会全体がモノを「所有」する時代から「利用」する時代に変化してきており、「Netflix」とか「Hulu」等の月々定額で利用できる「サブスクリプションモデル」というサービス形態が業界問わず台頭しています。
車業界でも、毎月定額の利用料を支払うことで車を利用するという「カーリース」の需要が高まってきています。
従来「カーリース」は法人向けのサービスが主でしたが、近年は個人向けのサービスも多く出てきています。
「カーリース」というと、整備費用等の維持費が全てコミのため割高では・・・というイメージがありましたが、近年各リース会社は月額の支払いを抑えたプランを提供しています。
そんな「カーリース」を利用すべきメリットは大きく下記5つです。
メリット② 車の購入に比べて、手続きがカンタン
メリット③ 月額定額の支払いで、維持費がわかりやく、手間も少ない
メリット④ 点検や整備に悩まない
メリット⑤ 新車に乗り続けられる
本日は、CM等でも話題の「カーリース」のメリット・デメリットについて、中古車業界に15年所属した筆者が解説します。
カーリースを利用すべき5つのメリット
メリット① 総支払額が安い
カーリースは、リース期間終了後の車の価値を前もって設定し、その額を差し引いた金額で月々の支払額を決定するため、総支払額を安くおさえられます。
購入時のように頭金を入れなくても良いというメリットもあります。
カーリースを提供する会社は、新車を大量に購入するという前提で、メーカーから安価に仕入れているため、その分総支払額を抑えることができます。
具体例として、格安カーリース「クルカ」でトヨタノア(新車)を利用した場合と、残価設定型ローンで購入した場合を比較すると、3年間の支払総額では約63万円の差が出ます。
※オプションは快適利便パッケージ(MID)、バックガイドモニター、フロアマット 3年後残価は新車価格の60% ローン金利は3.9%で試算
カーリースの場合は、利用期間が定められるという制限がありますが、支払総額が安いというメリットがあります。
メリット② 車の購入に比べて、手続きがカンタン
車の購入時は下記のような契約事項があり何かと手続きが面倒です。
・車の購入契約
・ローンの契約(現金払いの際は不要)
車の車両本体価格、諸費用、オプションなどを細かく説明された上での契約や、ローンの契約は時間もかかり労力が掛かります。
また、納車後のディーラーマンとの定期的なやり取りも煩わしいと感じる場合もあります。
カーリースの場合、そのような複数の契約をまとめて行えるため、手続きがカンタンです。
メリット③ 月額定額の支払いで、維持費がわかりやく、手間も少ない
カーリースでの支払いは、車両の利用代、税金、整備点検費用、車検代を含んでおり、車にかかる維持費がわかりやすいです。
年次の税金(自動車税)の支払いや、整備点検費用の支払いは何かと面倒ですし、その都度費用が発生するため、維持費もわかりにくいです。
月々の定額を支払うだけで、車の維持が完結するのは、わかりやすく手間も少ないです。
メリット④ 点検や整備に悩まない(点検・整備プラン付きの場合)
カーリースでは、定期的な点検・整備を含むプランも選択できます。
その場合、点検や整備に悩まずに済むというメリットがあります。
車に詳しく点検や簡単な整備は自分でできるという人は問題ないですが、点検・整備はそもそもどこに依頼すればわからないというケースは多いです。
購入したところに持ち込むにしても、購入後の点検・整備は通常有償であり、持ち込みづらいことがあると思います。
近所のガソリンスタンドや整備工場に持ち込むにしても、いきなり持ち込むのはハードルが高いです。
その点、点検・整備付きのカーリースでは定期点検・整備の金額も支払済であり、気軽に持ち込めるというメリットがあります。
ただ、格安カーリース「クルカ」のように、点検・整備付きプランを提供していないというカーリースもあるため、注意が必要です。
多くのカーリースでは、点検・整備の有無を選択できます。
メリット⑤ 新車に乗り続けられる
カーリースの車は基本的に新車です。全メーカーの新車から車を選ぶことができ、ライフスタイルに合った車種を選択することができます。
家族が増えたからミニバンを選択し、その後子供が大きくなって乗る人数が減ったのでセダンにする、というような乗り換えも可能です。
リース期間満了後に車を乗り換える際は、新たにリース契約を締結するのみのため、売却・購入契約が伴う通常の乗り換えに比べて手続きもカンタンです。
新車に乗り続けることにより、機関系の不具合が起こりにくいというメリットもあります。
カーリースのデメリット3つ
デメリット① 途中解約できない
カーリースは原則、途中解約できません。解約する場合は違約金が発生します。
違約金の額はリース会社によって異なりますが、途中解約時からリース期間満了までの残存分を一括で払わなければならないケースもあります。
途中解約の条件はリース会社によって異なるため、リース契約時には詳細を確認しておいたほうが良いです。
デメリット② リース期間終了後は返却しなければならない
カーリースでは、リース期間満了後は原則、車を返却する必要があります。
そのため、気に入ったからといって自分の名義にすることはできません。
ただし、近年ではリース期間満了後に、車を返却するか、車の買取をするかを選択できるカーリースもあります。その際の買取金額はリース会社によって、様々なため前もって確認する必要があります。
デメリット③ 利用中の制限がある
カーリースはあくまで、リース会社が提供する車をユーザーが利用するという仕組みのため、自分の好みに車の外観を変えるとか、改造を加えるということはできません。
また、一定の走行距離制限がある場合もあります。その場合は、上限を超えるとリース期間満了時に追加料金を支払う必要があります。
利用中の制限については、リース会社によって条件が異なりますので、契約時に詳細を確認したほうが良いです。
月額支払額が安い!格安カーリース「クルカ」
カーリースを提供している会社は多数ありますが、月額の支払いの安さで注目度が上がってきているのは「クルカ」です。
「クルカ」では、新車ハリアーが月々定額36,300円(3年契約)で乗れるなど、カーリースで代表的な「コスモ石油マイカーリース」や「エネオス新車のサブスク」等に比べて金額設定が安いです。
※各社3年契約 コスモ石油マイカーリース・エネオス新車のサブスクでは点検・整備無プランを選択 2023年8月現在
「クルカ」が安価な理由は、リース期間満了後(3年)の予測車両価格を高めに設定しているからです。リース期間満了後の車はグループ会社のジョイカルジャパンで再販することを予定するなど、再利用価値を高めることでユーザーへの価格を抑えています。
リース期間満了後は契約を継続することはできず、車を返却する必要がありますが、利用料は他社カーリースと比べてかなり安めのため、興味がある方は検討してみてはどうでしょうか。
取扱車両の詳細料金等は下記公式サイトから確認できます。
カーリースの注意点2つ
注意点① 審査がある
カーリースの契約には審査が必要です。ローン契約と同様に、個人の信用情報を基に契約が可能かを判断されます。
審査の条件はリース会社によって異なります。
注意点② 所有権はリース会社
カーリースを利用する車の所有権はリース会社になります。
所有権がリース会社というのは、車検証の所有者がリース会社ということです。利用者は車検証上の使用者となります。
ローンを契約した時に所有権がローン会社となるのと同じです。
所有権がリース会社だからといって、利用上特に問題になることはありません。
名義変更には所有者の書類が必要となるため、利用者が勝手に名義を変えることはできません。
需要が高まるカーリース
車が欲しいけれど、ディーラーや中古車販売店から購入するのは大変そう・・と思われる方に、カーリースの評判は良いです。
たしかに、購入の手続きに始まり、税金支払い、車検の対応といった諸手続きは意外と面倒です。
そのような面倒が少なく、月々の定額払いであとはおまかせというカーリースの手軽さが、女性を中心とした利用者に好評です。
車の購入や乗り換えを検討している方は、選択肢のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。