車を売ろうと考えているけど、ネットで査定の依頼をしたり、電話で日程の調整をしたりするのは面倒くさいな、と思われていませんか?
今までの査定方式をガラっと変えた、スマホで画像を撮って簡単な項目に回答するだけで査定が完了し、車を売れるというDMM AUTOのサービスが話題になっています。
DMM AUTOとは「合同会社DMM,com」が運営するAIを活用した新しい査定サービスです。
スマホ上で、わずか3分で査定額がわかり、査定額に納得すればそのまま車を売れるということで、従来に無い手軽さが最大の特徴です。
査定額を出すまでに個人情報の入力は不要であり、わずらわしい営業電話や、面倒な金額交渉などは一切ありません。
一方で、DMM AUTOでは、車のキズやへこみの申告がなく、キズやへこみがあってもなくても査定金額は同じになります。
そのため、状態の良い車は大手買取店よりも金額が低く提示される傾向があります。
実際に状態の良い車で、専用アプリを利用し査定額を出してみたところ、アプリ上で提示された金額は、大手買取店のビッグモーターの提示金額より183,000円安い金額でした。
本日は、DMM AUTOのアプリを実際に利用してみて感じたメリットや注意点を中古車業界に15年所属した筆者がみていきます。
DMM AUTOの最大のメリットは手軽さ
DMM AUTOの最大のメリットはその手軽さです。わずか3分のスマホ操作で査定額が自動でわかり、査定額に納得すればその金額で売ることが可能です。
売ることを決めたら、3~14日後にDMM AUTOが引取の手配を行い、引取と書類の到着が完了したら、数日後に代金の振り込みがされます。
今までの車の買取というと、買取店と査定額を交渉し、契約を行い、引き渡し日を決めて・・・・という、ステップがあり時間も労力も掛かっていました。
それが、DMM AUTOではスマホ上で査定から売却まで完了するということで、面倒な交渉も無く、ものすごく手軽です。
一方、DMM AUTOの注意点としては、車両の細かいキズやへこみなどは査定額に反映されず、状態の良い車は大手買取店より査定額が低くなるという点があります。
実際、DMM AUTOで査定額を出してみた車を大手買取店に持ち込み比較したところ、最高値を提示したビッグモーターよりDMM AUTOの査定額は約18万円低いものでした。
DMM AUTOで査定額が出るまでの流れ
今回、実際に下記車両にてDMM AUTOのアプリを利用し査定額を出してみました。
平成22年式 オデッセイ アブソルート
車検期限 平成31年9月
外装色 黒
事故歴 無し
走行距離 41,000キロ
保管場所 静岡県
まず、専用のアプリ(AppStore、Playストアでダウンロード)を取得して下記のステップで進めていきます。
ステップ①車体の画像を撮る
車全体の画像を右斜め前もしくは左斜め前から撮ります。
ステップ②スピードメーターと車検証の画像を撮る
スピードメーターの中の走行距離表示(オドメーター)と車検証全体の画像を撮ります。
ステップ③車検証のQRコードを読み取る
車検証右下にあるQRコードを読み取ります。左側から順に読み取る必要があるのですが、少しコツがいります。読み取れない場合は、手入力で入れます。
ステップ④車の情報を選択する
・ボディカラー
白系、黒系など、車体の色の系統を選びます。
・ハンドルの位置
右ハンドルか左ハンドルかを選択します。
・走行距離
走行距離を下記の中から選びます。
~20,000
20,001~40,000
40,001~60,000
60,001~80000
80,001~100,000
100,001~150,000
150,001~250,000
250,001~
・事故歴
事故歴の有りか無しかを選びます。
・保管場所
車を保管している場所を全国の都道府県の中から選びます。
上記のステップを完了して、査定結果を表示するボタンを押すと、約20秒後に査定結果が表示されます。今回の結果は617,000円となりました。
状態の良い車はDMM AUTOより大手買取店のほうが有利!
上記の車を同日に大手買取店のビッグモーターとガリバーに持ち込んで査定してもらったところ、下記のような結果となりました。
これは一例ですが、DMM AUTOのほうがビッグモーターより183,000円、ガリバーより133,000円安いという結果でした。
DMM AUTOの査定は、車の正面からの全体画像を撮るのみであり、ボディのキズやへこみは査定額に影響しません。
つまり、ボディのキズやへこみがあっても無くても査定額は同じということです。
DMM AUTOの査定では、ある程度のキズやへこみは査定額に織り込み済であり、その分相場よりも低い査定額となってしまいます。
よって、キズやへこみが無い状態の良い車は、DMM AUTOの査定ではなく、大手買取店の査定のほうが高い査定額となると考えられます。
上記で実際に試したオデッセイも外装のキズやへこみはほぼ無く、状態の良い車であったため、大手買取店のほうが高い値段を提示しました。
大手買取店に査定依頼してみる場合は、下記カーセンサーネットを利用して依頼することをおすすめします。リクルート社が運営しており実績があることと、大手買取店を簡単に絞り込んで依頼できます。
複数の買取店と商談するのは面倒だし、営業電話が多く掛かってくるのはイヤだけど「とにかく高く売りたい!」という方は、個人情報が流れず業者と商談も不要な「オークション方式」の買取査定をおすすめします。
複数の業者がオークション方式の入札で競り合い、相場よりも高く売れる可能性があります。
下記ユーカーパックは、提携店5,000社からの応札が見込め、ハマれば高く売れるとの評判があります。
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DMM AUTOはどんな車でも1万円以上で買い取り!
DMM AUTOではどんな車でも1万円以上で買い取る「1万円保証」サービスがあります。
「事故をして動かない!」とか「長年乗っていなく動かない!」という車でも1万円以上で買い取ります。
事故をして動かない車は、大手買取店では引取の費用が発生します。
DMM AUTOでは、無料で引き取り(レッカー車が入れる場所に限る)ができ、しかも1万円以上で売却できることで、大手買取店との差別化を図っています。
DMM AUTO利用上の注意点は?
注意点① 査定額の有効期間は7日間
査定額の有効期間は7日間であり、それ以降は再度査定をやり直す必要があります。ただ逆に言うと、7日間は査定額を保証してもらえます。
注意点② 売却できない車がある
DMM AUTOでは下記のような車は売却できません。ローン残金がある車や法人名義の車は売却できないため、注意が必要です。
・日本国内で登録されていない、又は登録できない車両
・盗難車両及び接合車両
・走行不能又はエンジンが始動しない車両(ただし、当社又は当社の指定する第三者が回収することが可能な場所に保管されている場合を除く)
・車台番号が確認できない車両
・走行距離計が改ざんされ又は故障している車両
・コーションプレートがない車両
・違法改造車両
・名義変更に必要な書類(車検証原本や自賠責保険証原本を含む)を完備していない、又は取得することができない車両
・質権、譲渡担保契約その他の担保権が設定されている車両
・差押え、仮差押え、仮処分、その他強制執行若しくは競売の申立ての対象となっている車両
・未納の反則金又は放置違反金がある車両
・リサイクル料金が未預託である車両
・鍵を紛失した車両
・車検証上の所有者名義と使用者名義が異なる車両
・所有者または使用者が法人名義の車両
・事業用自動車(緑ナンバーや黒ナンバー)
・所有者が死亡している車両※DMM AUTOホームページより
注意点③ 地方部や離島では売却ができない場合がある
DMM AUTOでは車の引取を陸送会社に依頼しているため、陸送会社が対応できない地方部や離島では売却できないことがあります。
また、陸送会社が対応できたとしても、都市圏から離れている地域は陸送費用が高額となるため、査定額が低く提示されることがあります。
注意点④ 型式指定番号と類別区分番号が無いと査定額が出ない
DMM AUTOの査定では車検証上の型式指定番号と類別区分番号をひとつの基準として査定額を出しています。
車によっては、型式指定番号と類別区分番号が記載欄に無く、備考欄に記載されている場合があります。
その場合、アプリで車検証のQRコードを読み込んでも、査定額が表示されないため、手入力モードで備考の型式指定番号と類別区分番号を入力する必要があります。
備考にも型式指定番号と類別区分番号が無く、不明な場合は査定額が出てきません。
最後に
DMM AUTOの査定は、スマホでの操作のみという手軽さが最大のメリットですが、キズやへこみの有無は査定額に影響しないため、状態の良い車は大手買取店より査定額が低く提示される特徴があります。
ただ、DMM AUTOの査定サービスは開始されて間もないことから、上記のような点を含めて今後改善される可能性があります。
売却を急いでいるとか、とにかく簡単に車を売りたい!という方は試してみても良いかと思います。
また、今乗っている車の実際に売れる金額を知りたい!という方にも適しています。アプリをダウンロードするのみで、個人情報を入れる必要が無く、連絡が入ることもないです。
とりあえず値段を確認してゆっくり考えたいという方にはありがたいサービスかと思います。
興味のある方は試してみてはどうでしょうか。