石油元売り大手エネオスが「ENEOS新車のサブスク」として、新車のサブスクサービスを開始しました。
「ENEOS新車のサブスク」の最大の特徴は「2年ごとに新車にのりかえOK!」(のりかえプラン選択時)というものですが、サービスの内容としては従来あるリースと同様であり、真新しいものは見当たりません。
2年で乗り換え可能というサービスはオリックスカーリースでも行っています。
契約形態としては3年、5年、7年のリース契約であり、契約期間中の解約は違約金が発生します。(65歳以上の方で免許を返納される場合、5年の契約期間のうち3年目から4年目の2年間での乗り換えは違約金免除)
一方「ENEOSカーリース」の利用料は、他社カーリースと比べて若干高めです。
また、「ENEOS新車のサブスク」の利用料には任意保険料が含まれておらず、任意保険については別に契約する必要があります。
本日は、エネオスが展開する「ENEOS新車のサブスク」について、他社サービスと比較しつつみていきます。
「ENEOS新車のサブスク」の利用料は他社カーリースより若干高め
「ENEOS新車のサブスク」(ENEOSカーリース)の利用料を他社カーリースと比較すると、若干高めです。
下記表は5年の契約で主要3車種を、他社大手「コスモ石油Myカーリース」と「オリックスカーリース」と比較したもので、「ENEOSカーリース」の利用料が高めとなっています。
※外装標準色 オプションはナビ+ETC想定 2022年4月現在
「ENEOS新車のサブスク」の利用料には一般的なカーリースと同様に、登録時の初期費用や税金、車検費用などが含まれています。
メンテナンスについては、標準はシンプルパックという名称で最低限(点検・車検費用)となっていますので、オイルなどの消耗品もカバーしてもらうには上位の有償プラン(ライトパック、フルサポートパック)を選択する必要があります。
一方で「ENEOS新車のサブスク」の主な特徴は大きく下記3つです。
特徴① 2年ごとに新車にのりかえOK
「ENEOS新車のサブスク」の最大の特徴は、2年ごとに新車に乗り換えられることであり、その際の違約金は不要となります。
下記イメージ図のように、5年契約の中で3年目/4年目の乗り換え可能期間であれば、追加料金なしで乗り換えが可能となっています。
※ENEOS新車のサブスクHPより のりかえプラン選択時
たしかに、家族構成の変化などで、車のサイズを変更したいという要望はあり、その時に車を替えられるのは便利です。
ただし、乗り換える際は新たに5年間のリース契約を結ぶ必要があり、契約終了までの期間が長くなり、総支払額も大きくなります。
乗り換えは、「ENEOS新車のサブスク」を長く利用する前提であり、当初契約の5年間の中で乗り換えられるものではないため、注意が必要です。
ちなみに、同様のサービスは「オリックスマイカーリース(5年契約)」でも行っています。
特徴② 特別燃料価格で給油が5円引き
「ENEOS新車のサブスク」の契約時に所定の登録を行うと、ENEOSでの給油がリッターあたり5円引きとなります。
この割引はENEOSカードの割引と併用ができ、一般の価格に比べて安価に給油ができるようになります。
家族カードを持たれている方は家族も対象となります。
ただ、月間の合算給油量が100リットルまでという制限があるため、最大でも500円の割引となり、それほど大きな金額ではありません。
特徴③ 豊富なラインナップから車種選択でき、拠点網も広い
「ENEOS新車のサブスク」で利用できる車種はレクサスを除く国産全車種から選択できます。
トヨタ車やホンダ車のみという制限がないため、自分の好みのメーカーから選択できるというメリットはあります。
また、サービスの取扱店は全国に展開しており、手続きやメンテナンスを近隣の拠点で行ってもらえます。
トヨタ車のリースであれば、「KINTO」のほうが経済的
「ENEOS新車のサブスク」は全メーカーから車種選択できますが、トヨタ車のリースであればトヨタのサブスク「KINTO」のほうが経済的です。
一例として、カローラクロス(グレードG)の利用料(5年契約)を比較すると下記表のようになり、「KINTO」のほうが月額で9千円ほど安価です。
※KINTOは初期費用フリープラン選択時 オプションはナビ+ETC想定
しかも「KINTO」には、「ENEOSカーリース」では利用料に含まれない、任意保険料が含まれており、その分も安価となります。
そのため、任意保険料が高額となりやすい若い方や保険等級が低い方には特にメリットがあります。
また、定期的なメンテナンスについても、消耗品までカバーしている「KINTO」のほうが充実しています。
「ENEOS新車のサブスク」で消耗品までカバーできるメンテナンスにグレードアップすることもできますが、利用料が高額となります。
車種によっては「ENEOSカーリース」と「KINTO」で同等の利用料ものもありますが、その場合でも、任意保険料が含まれ、メンテナンスが充実している「KINTO」のほうが経済的となります。
「KINTO」について、詳しくは下記記事にまとめていますので参考にしてみてください
「KINTO」の車種毎の料金等は下記公式サイトで確認できます。
今乗っている車を高く売るには複数買取店を比較する
カーリース(サブスク)利用を検討しており、今乗っている車を高く売るには複数買取店を比較したほうが良いです。
比較する買取店は自社での販売好調で買取強化を継続している「ネクステージ」を含めることをおすすめします。
ネクステージは自社販売店の在庫拡充のため、高年式・走行距離が少ない・内外装がキレイなどの販売店向きの車は特に高く買い取ります。
一方、低年式・走行距離が多いなどの販売店で売れにくい車は積極的に値段を提示してこないため、そのような場合はオークション販売に強い「ユーポス」もしくは「ラビット」を含めたほうが良いです。
複数買取店を検索、査定依頼する際はリクルート社が運営する下記「カーセンサーネット」を利用すると買取店を簡単に絞り込んで依頼できます。査定料や成約料は無料です。
複数買取店を比較するのは面倒という方は、「オークション方式の買取サービス」を利用するという方法もあります。
「オークション方式の買取サービス」とは、ネット上のオークションで買取店(販売店)が入札し競り合うことで高く売れるという新しい車買取サービスです。
買取店との交渉が不要で、複数買取店に個人情報が流れないというメリットもあります。
「オークション方式の買取サービス」を展開する「ユーカーパック」では、提携する買取店最大8,000社からの入札を見込むことで、ハマれば驚くほど高く売れるという声があります。
期待通りの入札が入らず売買が成立しない場合もありますが、査定料や出品料などの手数料は無料です。
査定は下記公式サイトから依頼できます。
ユーカーパックについて詳しくは下記記事にまとめていますので参考にしてみてください。
最後に
正直現時点では、利用料が大幅に安い!などのメリットは無い「ENEOS新車のサブスク」ですが、今後全国のエネオス拠点との連携(例えば洗車、格安メンテナンスなど)がなされれば、利用者層が大きく広がる可能性はあります。
また、近隣に懇意しているENEOS店舗があるという場合などは利用するメリットがありそうです。
車のサブスクサービスについては、自動車メーカーを含む多くの会社が参入しており、利用者も徐々に増えてきています。
各社のサービスはそれぞれ特徴がありますので、契約する際は詳細をおさえて契約することをおすすめします。