ガリバーでは、車購入時の他社との差別化のひとつとして、10年間という長期間の保証を提供しています。
10年間というと、そんなに長く同じ車に乗らないのでは、と思われるかもしれませんが、1台の車に乗る期間は年々長くなってきています。
自動車検査登録情報協会の調べ(2017年3月末)では、1台の車に乗る平均年数は8.5年と、10年前と比べて約1.5年伸びており、今後もさらに長くなると見られています。
そのような中で、10年という長期間の保証は、1台の車に長く乗りたいという人のニーズに合致しています。
近年のガリバーは全店で販売を強化しており、伴って10年保証の加入件数も伸ばしていますが、10年保証に加入する際の注意点は下記3つあります。
注意点② 免責金額が発生する
注意点③ 整備に時間が掛かる
本日は、ガリバーの「10年保証」とともに買取契約後の減額を防ぐ「クレームガード」という保証について、中古車業界に15年所属した筆者がみていきます。
ガリバーの10年保証の範囲・料金は
ガリバーの10年保証は「10年保証」と「10年保証ワイド」があります。
10年保証の対象となる部品はメーカーの保証部品に準じており、詳細はガリバーの下記公式サイトに掲示されております。
オーディオやナビゲーション等の電装系部品の保証は「10年保証」には含まれていないため、保証してもらうためには「10年保証ワイド」に加入する必要があります。
「10年保証ワイド」の保証部品は、「10年保証」に加え、下記オーディオやナビゲーション等の保証部品が加わったより広い保証内容となります。
サンルーフ機構、電動格納ミラー機構、ワイパー機構、コンビネーションメーター、パワーウィンドウ機構、スライドドア機構、ドアロック機構、純正オーディオ・ナビゲーション機構、テレビ、キーレス、セキュリティ・イモビライザー機構、オーディオ本体、ナビゲーション本体(ポータブル型除く)、後席モニター
ガリバー公式サイトより
「10年保証」、「10年保証ワイド」の料金は車種によって異なりますが、プリウスでの一例は下記となります。
10年保証 | 8.5万円 |
10年保証ワイド | 16万円 |
※2019年12月現在
軽自動車の場合の「10年保証」は6~7万円前後となります。
「10年保証」、「10年保証ワイド」のいずれも、保証に加入できる条件ががあり、普通車は初年度登録後7年未満、走行距離7万㎞以内、軽自動車は初年度登録後6年未満、走行距離6万㎞以下となります。
保証期間内の保証は購入店以外でも適用となり、全国のガリバー店舗で対応してもらえます。
ガリバーの10年保証の注意点3つ
注意点① ガリバーで車検を継続して受けなければならない
ガリバーの10年保証を適用し続けるためには、2年毎の車検をガリバーで受けなければなりません。
近所の格安車検などを利用した場合は、保証適用外となってしまいます。
また、ガリバーの店舗のほとんどは整備工場を併設していないため、実際の整備は提携する整備工場で実施されます。
そのため、車検のラインを持っている指定整備工場に比べると、車検に時間がかかります。
注意点② 免責金額が発生する
ガリバーの10年保証を実際に利用する場合は、1万円の免責が設定されています。つまり、1万円は利用者が負担する必要があるということです。
この免責は保証を利用する都度発生します。
保証加入から1年以内は免責の負担はありません。
注意点③ 整備に時間が掛かる
車検時と同様ですが、ガリバーのほとんどの店舗は整備工場を併設していないため、保証利用時の整備は提携する整備工場で行うこととなります。
そのため、ガリバー店舗に車を持ち込んでから、ガリバーが提携整備工場に持ち込むという流れとなり、時間が掛かります。
店舗に整備工場を併設する「ビッグモーター」や「ケーユー」に比べると、レスポンスが遅いです。
ただ、ガリバー店舗でもWOW!TOWNなどの整備工場を併設している店舗であれば、早めに対応してもらえます。
輸入車専門店リベラ―ラの保証は
ガリバーの輸入車専門店リベラ―ラ「LIBERALA」でも、長期間の保証期間を扱っていますが、保証期間は最長で5年となります。
リベラ―ラの保証は、他社では保証対象外となることが多い電装系の不具合についても保証対象となりますが、保証料金は高めです。
保証料金の概算は下記となります。
1年 | 約20万円 |
3年 | 約35万円 |
5年 | 約50万円 |
買取後の減額を防ぐ「クレームガード保証」には入るべきか
クレームガード保証とは、ガリバーで車を売った後に、車の不具合などが判明し買取金額が下がることを防ぐための保証です。
保証料は買取金額によって分けられており、買取金額100万円の国産車の場合は約1万円となります。
ガリバーに限らず車買取業界では、車を売った後(売買契約後)に買取金額を下げられることがあります。
しっかり契約をしたのに後から買取金額を下げられるのはおかしい!と思われるかもしれませんが、大手買取店の契約書では、「瑕疵担保責任」といって、契約時にわからなかった隠れた瑕疵(事故車であるとか、車に不具合があること)は、売り手側の責任という記載があります。
買取金額の減額を迫られる具体的な例としては、下記2つです。
ケース② 車の機関系に大きな不具合があることが後でわかった
ただ、ガリバーの営業の話によると、「ケース①」の後から事故車とわかったというケースは、業界団体からの指導もあり、基本的には減額の請求をしない方針であるということです。
たしかに、後から事故車とわかるケースというのは、だいたいの場合査定時における査定員の見落としであり、それを売り手側に負担させるのはおかしい、という声が多いです。
実際大手買取店の「カーセブン」では、後から買取契約の減額はしないと明言しており、査定ミスによる減額の件数は減少傾向にあります。
「ケース②」の機関系に大きな不具合があることが後でわかったというのは、エンジンやブレーキ、足回りに異常があるという走行上の大きな問題を指しており、パワーウィンドウの動きが悪いなどの電装系のちょっとした不具合は問題とされません。
よって、新車から乗っていて事故もない場合や、中古車で購入時に確実に事故が無いと言われている場合、また機関系に大きな支障もなく乗れていたという場合は、クレームガードに加入しなくても良いと思われます。
中古車で購入時に事故車かどうかわからず、また年式も古くメンテナンスをあまりしていないという場合は、安心のために加入しても良いかと思います。
ちなみに、クレームガード保証に加入したとしても、「100万円以上の修理が掛かる場合」、「故意に不具合個所を隠していた場合」は保証の対象外となります。
最後に
ガリバーの10年保証は、長い期間安心して乗りたいという方のニーズに応えるサービスですが、ガリバーで車検を継続して受けなければならない等の注意点があります。
保証利用時や車検時は、ガリバー店舗に持ち込むことが基本のため、ガリバーの店舗が近くに無いという場合は注意が必要です。
ガリバーの全体的な評判については、下記記事にまとめていますので参考にしてみてください。