
所有者が亡くなっている車を売却する際には、どのような手続きが必要なのでしょうか。結論から言うと、通常の売却書類に加えて戸籍謄本などの書類が追加で必要となります。
また、亡くなっている人の家族構成によっては、さらに書類が必要となる場合があります。
所有者死亡時の名義変更は普通車と軽自動車で大きく異なります。普通車の複雑な名義変更に比べて、軽自動車は認印のみでOKのため簡単です。
本日は所有者が亡くなっている車の売却手続きに必要な書類とあわせて、任意保険、税金の手続きについて、中古車業界に15年所属した筆者が解説します。
所有者が亡くなっている車(普通車)の売却に必要な書類とは
所有者が亡くなっている車の売却に必要な書類は以下のものとなります。普通車と軽自動車では必要書類が異なります。まず普通車の売却時に必要な書類を記載します。
◆所有者死亡時の普通車の名義変更に必要な書類
② 遺産分割協議書
③ 印鑑証明書・委任状・譲渡証
④ 車検証・(自賠責保険証・納税証明書)
①戸籍謄本
車の所有者が亡くなっていること証明する書類です。戸籍から除かれた(除籍といいます)という書類で、亡くなった方の本籍地の役所で取得できます。
戸籍謄本に改正が入っている場合は、改正前(改正原といいます)の謄本が必要となります。
本籍地が遠方であれば郵送での取得も可能です。取得費用はだいたい500円程度です。
②遺産分割協議書
相続人全員が相続人の中の一人(代表)に車の所有権の相続に同意したことを証明する書類です。相続人全員の実印の捺印が必要です。相続人が一人の場合は不要です。
相続人とは法定相続人を指し、その範囲は法律で定められています。亡くなった方が結婚していれば、配偶者と子供が相続人です。結婚していなければ、亡くなった方の親が相続人となります。
より詳しい範囲は下記国税庁のホームページを参考にしてください。家族構成によって特殊なパターンがあります。例えば故人が離婚していて、離婚した配偶者との間に子供がいる場合は、それを示す戸籍謄本が追加で必要となることがあります。
誰が相続人かわからない場合は、売却する買取店に確認すると良いでしょう。
自分で名義変更を行う場合は、陸運局の相談窓口に連絡すると親切に教えてくれます。
遺産分割協議書フォーマット(PDF形式)は下記となりますので、参考にしてください。
③相続する人(相続人代表)の印鑑証明、委任状、譲渡証
相続する人(相続人代表)の印鑑証明(3ヶ月以内に取得したもの)と、実印を捺印した委任状、譲渡証が必要です。他の相続人の印鑑証明は必要ありません。
委任状、譲渡証のフォーマットは下記となりますので、参考にしてみてください。買取店に売却する場合は、買取店が用意してくれます。
④車検証・自賠責保険証・納税証明書
売却する車の車検証原本が必要となります。車検証を紛失してしまった場合は陸運局で再発行が必要です。詳しいやり方は下記記事にまとめていますので、参考にしてみてください。
買取店に売却する時は車検証原本とともに自賠責保険証原本、自動車税の納税証明書も必要となります。自賠責保険証を紛失した場合は、加入している保険会社で無料で再発行が可能です。名義変更自体には自賠責保険証と納税証明書は不要です。
納税証明書を紛失している場合は、県税事務所で再発行してもらうか、買取店に確認してもらうことで提出しなくても良い場合があります。
車の価値が100万円以下だと遺産分割協議書が不要!
車の価値が100万円以下と判断される場合は、遺産分割協議書が不要となり、相続する人(相続人代表)の遺産分割協議成立申立書で代用できます。
そのため、相続人全員の実印捺印を要する遺産分割協議書が不要となり、手続きが簡単です。
車の価値が100万円以下と証明する書面は、査定機関若しくは県税事務所で発行してもらうことが可能です。買取店に売却する場合は、買取店が手続きを行ってくれます。
遺産分割協議成立申立書フォーマット(ワード形式)は下記になりますので、参考にしてください。
軽自動車は印鑑証明書や戸籍謄本が不要(認印で可)!
軽自動車の名義変更に印鑑証明書や戸籍謄本は不要です。所有者が亡くなっていても所有者の名字(姓)の認印があれば、名義変更ができます。
遺産分割協議書も必要ありません。
車検証原本と下記の軽自動車申請依頼書に所有者(亡くなった方)の認印があれば、名義変更の書類として問題ありません。
買取店に車を売る時には、上記の車検証原本・軽自動車申請依頼書とともに自賠責保険証原本・自動車税納税証明書が必要となります。
ただし、買取店によっては、亡くなった人の代理で売却するということで、所有者が亡くなっているという証明(戸籍謄本など)や代理で売る人の本人確認書類(免許証コピーなど)が必要となる場合があります。
買取店によって必要書類が異なるため、事前に確認したほうが良いです。
所有権が付いている場合は所有者(ディーラー)に確認する
所有権が付いている(車検証上の所有者がディーラーやローン会社になっている)場合は、必要書類を所有者(ディーラーやローン会社)に確認する必要があります。
通常は、上記の名義変更に必要な書類をそろえれば、名義変更が可能となる所有者の書類を出してくれます。(所有権解除と言います)ただ、所有者によっては、必要書類が異なり、免許証コピーなどを追加で求められる場合もあります。
ローンが残っている場合は、完済する必要があります。
買取店に売却する場合は、所有者への必要書類の確認やローン代金の清算は買取店側でやってくれます。
名義変更を自分でやることも可能
所有者が亡くなったため、とりあえず家族(相続人)の誰かに名義を変更する場合は、自分(相続人の誰か)で行うこともできます。
やり方は、上記の必要書類を車とともに管轄の陸運局(軽自動車の場合は軽自動車検査協会)に持ち込み、手続きを行うことで名義変更ができます。陸運局には相談窓口がありますので、そちらで書類を見てもらってから手続きを行うとスムーズです。
ただ、自分でやる場合は、書類の記入に時間を要するため、より簡単に確実に行う場合は、行政書士(代書屋)に依頼する方が良いです。
行政書士(代書屋)は陸運局のまわりに多数ありますので、そちらに依頼します。飛び込みでも可能で、費用はだいたい3,000円~5,000円程度です。
自動車税の手続きは不要
自動車税は名義変更が完了すると、次の所有者に引き継がれますので、手続きは不要です。
廃車の登録(抹消登録)を行った場合は、月割りで年度末(3月末)までの自動車税が還付されます。
軽自動車の自動車税は月割りの制度が無いため、廃車の登録をしても還付されません。
任意保険の手続きは?
任意保険の手続きは比較的簡単です。任意保険を解約する場合は、保険会社に連絡をして相続人が代理で解約の手続きを行うことが可能です。
車を引き続き家族で使う場合は、保険の名義を家族名義に変更することも可能です。
同居している家族の場合は、保険の等級を引き継ぐことが可能です。
所有者死亡の時は大手買取店がおすすめ
車の所有者が亡くなっている場合は、必要書類が複雑になるケースがあります。そのため、売却する際は大手買取店に依頼することをおすすめします。大手買取店は提携している行政書士も多く、取引数も多いためレアケースにも問題なく対応できます。
取引の安心度を優先したい方は、業界最大手の「ネクステージ」を選択することをおすすめします。「ネクステージ」は
ネクステージは全国の販売店での販売好調に伴い、在庫確保のため買取強化を継続しており、直近の年間買取台数は25.4万台(2024年11月期)とガリバーの年間買取台数16.2万台を大きく超えて業界トップです。
◆ネクステージ年間買取台数の推移グラフ
※買取台数はネクステージ決算説明資料より
ネクステージでは自社の販売店で展示できる車両を集めており、高年式や走行距離が少ないなど良質車は特に高値を提示します。
また直近では、中古車相場が再度高騰しており、ネクステージの条件に沿う良質車は特に高値が提示されます。
ネクステージに査定依頼するには、下記公式サイトより依頼が可能です。
ネクステージ以外の大手買取店に依頼したい場合や、複数の買取店の話を聞いてみたいという場合は、下記カーセンサーネットを利用すると簡単に大手買取店を絞り込んで依頼することができます。
最後に
所有者が亡くなった車を売却するには、通常の名義変更より多くの書類が必要となります。亡くなった方の家族構成によっては、複数地域で書類を取得しなければならないケースもあり、手続きも煩雑となります。
名義変更を行わないと、税金(自動車税)の通知が亡くなった方あてに送付され続けるなどの問題も発生しますので、売却しない場合でも、名義変更は早めに行っておくことをおすすめします。
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