中古車業界大手「ガリバー」が運営する自社ローン専門店「じしゃロン」とはどのような特徴があるのでしょうか?
自社ローンとは金融業の免許を持たない業者が、独自の判断で分割払いを受ける仕組みであり、中古車業界では比較的小規模な企業が特定の地域で展開していました。なお、自社ローンの金利は高くてやばい?と思われる方もいますが、自社ローンに金利はありません。(金利を取れないため)そのかわり、金利に代わる手数料が上乗せされます。
そのような中、ガリバーが自社ローン業界に参入し、「じしゃロン」という名称で55店舗(2026年3月現在)を全国各地で展開しています。徐々に店舗数を拡大をしており、外国籍の方も歓迎するなど幅広い顧客層へのアプローチに注力しています。
そんなガリバーの自社ローン専門店「じしゃロン」で提供される自社ローンのメリットは大きく下記3つです。
メリット② 連帯保証人が不要
メリット③ 車検費用や保証費用もコミ
注意点② 頭金が必要
注意点③ GPS取付や保証付帯が必須
注意点④ 自社ローンが利用できるのはガリバーの在庫の一部
注意点⑤ 所有権が付く
本日は、しゃロンがやばいと言われる理由・支払総額が高くなる仕組み・GPS必須の実態・メリット・オトロンとの比較を、中古車業界に15年所属した筆者が実際の調査をもとにみていきます。
ガリバーの運営する「自社ローン」のメリット3つ
「自社ローン」はやばい?などの評判がネット上では見受けられますが、ガリバーは長年の実績と信用をウリに、安全なサービスとして提供を行っています。ガリバーの運営する「自社ローン」の主なメリットは下記3つです。
メリット① ガリバーの信用があり、審査通過率は約90%
自社ローンというと、オリコなどの信販会社が提供する自動車ローンに比べ、詳しい内容や仕組みが知られておらず、不安に思う方も多いです。
実際、自社ローンを提供している中古車販売店は小規模な店舗が多く、興味があったとしても利用しづらい雰囲気があります。
また、小規模店舗が運営しているということで、資金繰りのためにローン債権の譲渡が利用者の知らないところで行われて、不安になるという事例も実際にあります。
そのような中、全国規模の大手「ガリバー」が運営しているということで、安心感があるというメリットがあります。
自社ローンの利用にあたっての審査は、現在の収入状況等を基にしたガリバー独自の審査ということで、信販会社のローンより審査が通りやすく、審査通過率は約90%とのことです。
審査から分割払いまでガリバーが一括で行うことで、手続きがスムーズという特徴もあります。
メリット② 連帯保証人は不要
通常、他社での自社ローンは連帯保証人が必須です。
中には、リスクヘッジのために追加で複数の連帯保証人が必要となる場合もあります。
その点、じしゃロンでは保証人が不要です。保証人を立てるというのは、結構面倒なため、保証人が不要で契約ができるというのはユーザーにとってメリットと言えます。
メリット③ 車検費用や保証費用もコミ
じしゃロンの「自社ローン」の契約期間は4年間の定額払いであり、車検時の費用も含めた分割払いとなっています。
具体的には、月々35,000円や40,000円の支払いとなり、車検費用や保証費用(6か月間)が含まれ、リースに近い契約となっています。
車検は購入した店舗で実施できるということで、車検を依頼先を探す手間などはありません。
じしゃロンはやばい?やばいと言われる注意点5つ
上記のようなメリットがある一方で、「じしゃロンはやばい」と言われる要因となる主な注意点は下記5つです。
注意点① 支払総額が高い
自社ローンを提供している販売店は、独自の貸付というリスクを取っており、また金利が取れないため「金利ゼロ」をうたっていますが、車両価格を高めにして販売したり、車両価格は安くしているものの手数料を取るなどし、支払総額は高くなっています。
その点は、じしゃロンでも同じであり、現金払いや信販会社が提供する自動車ローンを利用するより、支払総額は高額です。
じしゃロンで「自社ローン」が利用ができる車両価格帯(支払総額)は130~150万円程度ですが、「自社ローン」を利用した場合の支払総額は下記例のように約200万円となります。
「自社ローン」を利用した場合の支払総額には車検費用や保証費用が含まれているものの、それでもローン金利に相当する手数料が約30~40万円程載せられています。
また、車両本体の価格についても高めに設定されています。120~150万円クラスの車でカーセンサーなどに掲載されている他社の同等車種と比較して30~50万円程度高めです。
一例ですが、じしゃロン在庫のルークスハイウェイスターXターボ現金支払総額135万円(平成29年式 走行7.7万キロ)と同等の車をカーセンサーで検索すると90~100万円前後のものが多く、その差は約30~40万円です。(例は◆カージャンボ 89.9万円)※画像はじしゃロンHP、カーセンサーネットより
◆じしゃロン
◆カージャンボ
同様に、じしゃロン在庫のプリウスS LEDエディション現金支払総額130.1万円(平成23年式 9.2万キロ)と同等の車をカーセンサーで検索すると80~90万円前後であり、その差は約40~50万円です。(例は◆ネクステージ 79.9万円)
◆じしゃロン
◆ネクステージ
この実例をもとに支払総額の内訳を整理すると以下のとおりです。
| 内訳 | 金額 |
| 市場での同等車両価格(カーセンサー相場) | 約90万円 |
| 車両価格の上乗せ分 | 約45万円(市場より割高) |
| 手数料(金利ゼロの代わり) | 約65万円 |
| 合計支払総額 | 約200万円 |
じしゃロンは名目上金利ゼロですが、車両価格の割高分(約45万円)+手数料(約65万円)が上乗せされています。同じ車を銀行マイカーローン(金利2%)で購入した場合と比較すると次のようになります。
| 比較項目 | じしゃロン | 銀行マイカーローン(金利2%) |
| 車両価格 | 135万円(割高) | 約90万円 |
| 名目金利 | 0%(手数料あり) | 年2%前後 |
| 手数料・利息 | 約65万円 | 約5.6万円 |
| 月々の支払 | 約40,000円 | 約23,000円 |
| 4年間の支払総額 | 約200万円 | 約95万円 |
じしゃロンの在庫はオークションから状態の良いのものを仕入れており、内外装等の車両状態はキレイなものの、車両価格は高めです。
注意点② 頭金が必要
「自社ローン」利用時には5万円もしくは10万円の頭金が必要となります。
他社の自社ローンでは全額ローンOKとしているところもある中で、頭金必須というのはハードルがあります。
注意点③ GPS取付や保証付帯が必須
じしゃロンでの「自社ローン」利用時には車へのGPS取付と保証加入が必須となります。
GPS取付は他社でも必須としているところもありますが、常時監視されているようで抵抗のある方もいると思います。
また、保証についても必須となるということで、保証は不要だからその分支払いを減らしてくれということはできません。
注意点④ 自社ローンが利用できるのはガリバーの在庫の一部
ガリバーが自社ローンを運営しているからといって、ガリバーの全ての在庫車両で自社ローンが利用できるわけではありません。
ガリバーの在庫と「じしゃロン」の在庫は分けられており、現状では「じしゃロン」の在庫(約650台)でしか自社ローンは利用できません。
ガリバーの戦略として、130~150万円程度の価格帯に絞り込んで、月々35,000円~40,000円のプランで販売することで、故障リスクや貸し倒れリスクを軽減していると考えられます。
注意点⑤ 所有権が付く
他社の自社ローンも同様ですが、自社ローン利用時には所有権が付きます。
所有権がつくというのは車検証上の所有者がガリバーとなるということで、ユーザー独自では売却できなくなるということです。
自社ローンの契約期間終了後やローンを全額払った場合は所有権を外して、自己名義にできます。
所有権がついているからといって、普段使用するのに支障はありません。
じしゃロンの口コミ3選
口コミ① 審査は通ったが欲しい車がなかった
クレジットカード2社強制解約になってしまい信用は0と言っていいほど無いと思うのですが(中略)IDOMのじしゃロンでは216万円まで審査通ったのですが支払い回数は決まっていて、欲しい車も見つからず一旦保留にしました。YAHOO知恵袋より
筆者の見解:信用情報に問題があっても審査に通るのは、じしゃロンが信販会社を通さず、現在の収入と支払い能力だけで判断しているためです。ただ、じしゃロンは対象車両も支払いプランも通常のガリバーより選択肢が狭く、「審査に通ること」と「希望の車を希望の条件で買えること」は別物だと考えておいたほうが良いです。
口コミ② 中途解約時には残債を全て支払わなければならない?
先日、じしゃロンに行って契約直前まで進んでいました。
ノーメンテ、10万キロ越えな車が130万越え、GPSが取り付けられる等、約200万円4万円の4年払い契約というの自社ローンシステムについて理解し、契約直前の説明の中に、
「中途解約や未払いで車両が引き上げられた際は、清算せずに残債全て支払わなければならない」
と説明を受けたので、???となり、検討するということで帰ってきました。
GPSや未実施の車検費用、その他自賠責保険、各種税金、引き上げられた車の清算がされて残った費用の残債を負担するのであれば理解するのですが、一切の精算が無く残債を支払う事が理解できません。YAHOO知恵袋より
筆者の見解:車両価格が相場より高く見えるのは、金利に相当する手数料・車検・保証・GPS費用などが価格に含まれるためです。ただし「中途解約や引き上げ時も残債を全額支払う」というのは、取り急ぎは残債を清算する必要があるということで、車両の清算(買取等)は別途という意味かと思います。ただ、じしゃロンの在庫は走行距離が低年式で走行距離が多い車が多いため、買取価格と購入時の価格は大きな差が出ると考えておいたほうが良いです。契約書にサインする前に、①支払総額、②同条件の車の相場価格、③滞納時・解約時の扱いはしっかり確認すべきです。
口コミ③ 納車に時間がかかりすぎでは?
ガリバーのじしゃロンで今月の9日に審査が通って契約し、すぐにこちらが出す書類などを渡し昨日(16日)に車庫証明の調査も済みました(ガリバー側の依頼なのでこちらに書類は来ません)これで必要になる書類などは全部揃うと思うのですが納車はいつ頃になると思いますか?
契約時にGPS装着や車検の取得があるから納車は6月中旬~末と言われたのですが、そんなに掛かるものでしょうか?
毎月の支払いが始まるのが7月からなのでそれに合わせてわざと遅くしてるということはあり得ないんでしょうか?YAHOO知恵袋より
筆者の見解:納車に時間がかかるのは、GPS装着と車検取得がじしゃロンの契約条件に組み込まれているためで、通常1カ月程度の納期となっており、わざと遅くしているということは無いと思われます。1ヶ月前後の納期は掛かるものだと思っておいて、すぐに車が必要という場合は、代車の貸し出しを交渉することをおすすめします。
GPS取付が無い自社ローン「オトロン」
自社ローンを検討したいけど、車にGPSを付けられるのはちょっと・・・という場合は、GPS取付を求められない自社ローン取り扱い大手「オトロン」を検討するという手もあります。
「オトロン」は2012年8月設立という若い会社ながら、関東圏を中心に17拠点を展開し、自社の在庫数は1,000台超えというガリバーのじしゃロンより、豊富な在庫より車を選択できます。
| 比較項目 | じしゃロン(ガリバー) | オトロン |
| 運営会社 | ガリバー(東証プライム上場) | オートバックスグループ |
| 審査通過率 | 約90% | 95%以上 |
| GPS取付 | 必須 | 不要 |
| 連帯保証人 | 不要 | 不要 |
| 頭金 | 5万〜10万円必要 | 不要(0円〜) |
| 在庫台数 | 約650台 | 1,000台超 |
| 所在エリア | 全国(一部除く) | 関東中心・17拠点 |
| 無料審査 | 店舗来店が基本 | 最短15分・オンライン可 |
また、車の品質にこだわり、納車時のタイヤ&バッテリー新品や保証が無料でつくなど、独自のサービスを提供し、ユーザー層を拡げています。
審査の通過率は95%以上を実現しているということで、興味のある方は検討先のひとつに加えてみてはどうでしょうか。
無料審査(最短15分)は下記オトロン公式サイトより可能です。
オトロンについて詳しくは下記記事にまとめていますので、宜しければ参考にしてみてください。
よくある疑問:自社ローンはやばい?安全?
Q. 自社ローンって怪しくない?詐欺じゃない?
- 一般的な自社ローンは小規模販売店が提供するため信頼性にばらつきがあるのは事実です。しかしじしゃロンはガリバー(東証プライム上場・イドム社)が運営しており、業界経験者として言えば大手が参入していること自体が品質保証の一つです。
Q. ローンの途中で会社が倒産したらどうなる?
- ガリバーは東証プライム上場企業のため突然の倒産リスクは低いと言えます。万が一の場合も債権は別の金融機関に引き継がれるケースがほとんどで、支払い義務がなくなるわけではありません。
Q. 所有権が残るのは問題ない?
- 普段使いには一切影響ありませんが、ローン期間中に車を売ることはできません。急に売却が必要になる可能性がある方は、この点を考慮してください。
ガリバーでも下取り(買取)可だが高く売るには買取店を比較すべき
今乗っている車を売却し、少しでも費用負担を軽くするには複数の買取店を比較したほうが良いです。
ガリバーでも買取を強化していますが、高値を提示する確率が高いのは自社販売が好調である「ネクステージ」です。
ネクステージの買取は非常に好調で、直近実績は下記表のように年間買取台数は28.3万台とガリバーの18.3万台を大きく上回り国内トップです。販売店での在庫拡充のため、年式が新しいとか、走行距離が少ないという再販向きの車は特に高く買い取ります。
◆ガリバーとネクステージの年間買取台数推移グラフ
※両社とも各年決算期(ガリバー2月末・ネクステージ11月末)の数値
実際に筆者がネクステージに車を売却した所感としては、下記3つがあります。営業のスタイルとしては、「ユーポス」のような積極的な営業ではなく、提示する値段に自信を持っているためかスマートな接客の印象でした。商談重視というよりも単純に高く売りたいというユーザーに適していると思われます。
所感① 金額をはっきり提示する
所感② 提示金額が他社より高め
所感③ 契約後の減額がなく安心できる
「ネクステージ」への査定依頼は下記公式サイトより依頼可能です。
高値を提示する確率が高い「ネクステージ」ですが、販売向きでない低年式や走行距離が多い車は積極的に値段を提示してこないため、そのような場合は「ユーポス」、「ラビット」を含めて比較したほうが良いです。
複数買取店に査定依頼する際は、下記リクルート社が運営するカーセンサーネットを利用すると、簡単に絞り込んで依頼できます。査定料は無料です。
複数買取店を比較するのは面倒だし、営業電話を受けたくないという場合は、近年利用者が増えてきている「オークション方式の買取サービス」という新しいサービスがあります。
「オークション方式の買取サービス」とは、ユーザーの車に興味がある買取店が、ネット上のオークションで競り合うことで、高く売れるという買取サービスです。1度査定を受けた後は、オークションの開催を待つのみで買取店との交渉が不要です。
「オークション方式の買取サービス」を展開する「ユーカーパック」は全国の提携買取店最大8,000社から入札を受けることができ、ハマれば驚くほど高く売れるという評判があります。
人気車種や状態の良い車は特に高く売れる可能性があります。
出品者が設定する最低落札価格まで入札が入らず、売買が成立しないという場合もありますが、査定料や成約料などの手数料は無料であり、時間に余裕がある方は試してみてはどうでしょうか。
査定は下記公式サイトから依頼できます。
最後に
中古車販売での粗利確保が年々難しくなる中、ガリバーはこれまで大手が参入していなかった「自社ローン」の提供に力を入れ、新たな収益の柱にしたい考えです。
ガリバーの自社ロンが向いている人、向いていない人は次のような表となります。
| じしゃロンが向いている人 | じしゃロンが向いていない人 |
| 信販ローンの審査に不安がある | 銀行・信販ローンが使える |
| 大手運営で安心感が欲しい | 支払総額を極力抑えたい |
| 車検・保証込みで管理を楽にしたい | GPSを付けたくない |
| 頭金5〜10万円が準備できる | 頭金がない |
| 650台から選べれば十分 | 豊富な在庫から選びたい |
「向いていない人」の条件に一つでも当てはまる場合は、GPS不要・頭金ゼロ・審査通過率95%以上のオトロンを先に検討することをおすすめします。
「自社ローン」の仕組みは、一般的にはなじみがなかったものですが、「じしゃロン」の全国各店舗で利用が増えていけば、一般的になる可能性もあります。
「自社ローン」は販売店が独自に審査するということで、手続きが速いとか信販会社のローンに通らない方でも審査に通りやすいというメリットはあります。
支払総額がもっと安くなるとか、より多くの車両が対象となると、利用者が増加する見込みはあるかと思います。
ガリバーの通常のオートローン(じしゃロンではないガリバー店舗で購入時のローン)については、下記記事にまとめていますので、良ければ参考にしてみてください。








