ステップワゴンが7年ぶりとなるフルモデルチェンジを機に、エクステリア・インテリアとも大幅に刷新し、注目を集めています。
2月中旬から開催されている先行展示会に訪問したところ、内装を見るために30人待ち(約1時間待ち:北関東エリア)という盛況ぶりでした。
今回のフルモデルチェンジに伴いボディサーズも大きく変更され、車幅の拡張により、従来の5ナンバーサイズから3ナンバーサイズに変更となりました。
ボディサイズ全長も4,800mmと長くなり、上位車種のオデッセイ(4,855mm)に迫る大きさとなっています。
一方、価格としてはベースグレードの「AIR」が車体本体価格で300万円を切る形となり、装備面を踏まえると競合のノア・ヴォクシーと比較して安価な値段設定としてきた印象です。
新型ステップワゴンの展示会で実車を確認した所感とともに、サイズ、見積もり、残クレを組んで購入した際の支払月額についてみていきます。
新型ステップワゴンのボディサイズは大幅拡大でノア・ヴォクシーより広々
新型ステップワゴンのボディサイズは下記表となり、従来モデルから大きく拡張されました。
※モデルはSPADA系以外の数値
全長は4,800mm、全幅が1,750mmと大きく拡張され、新型ノア・ヴォクシーの全長4,695mm、全幅1,730mmと比べても大きくなっています。
展示会で座席に座ってみた印象はノア・ヴォクシーよりも、全幅20mm差という数値以上に広い印象で、余裕が感じられました。
ただ、ボディサイズの大型化により、立体駐車場の制限がある方は注意が必要です。
マンションの立体駐車場などでは全幅1,700mm以下、全長4,700mm以下と制限されるところもあり、従来モデルでは収まっていたのに、新型では入らないということもありますので注意が必要です。
全高については1,840mm(スパーダ系は1,845mm)と従来モデルから大きな変更はありません。
経済的には「AIR」、装備重視なら「SPADA PLEMIUM LINE」、見積もり比較
※「SPADA PLEMIUM LINE」ホイール
新型ステップワゴンの3つのグレード毎の見積もり価格の概要は下記表のとおりとなります。(単位:円)
※オプションはナビ(AIR、SPADAは8インチベーシックインターナビ、SPADA PLEMIUM LINEは11.4インチHonda CONNECTナビを選択)、フロアマット、ETC、バイザー想定)
最も安価なグレード「AIR」のガソリンモデルで総額約350万円という価格です。
先代以前のモデルはエクステリアの見栄えが良かった上級グレード「SPADA」の人気が高かったですが、今回は「AIR」のデザインが良く、価格の安さもあり「AIR」のほうが売れそうな気がします。
最上級グレードの「SPADA PLEMIUM LINE」は「SPADA」の装備に追加して、下記が追加となります。
・マルチビューカメラシステム
・アダプティブドライビングビーム
・2列目シートヒーター
・エクステリア全周メッキモール(プラチナクローム)
・スエード調ソフトパッド(ドアライニング・インパネ)
・17インチタイヤ&アルミホイール
これだけの装備が追加されて「SPADA」との差は約20万円となります。
マルチビューカメラシステムは88,000円、17インチタイヤ&アルミホイールは20万円超(先代モデル価格参考)となりますので、買い得感はあります。
先行予約で残クレ(残価設定型ローン)金利1.9%
新型ステップワゴンの販売時期は2022年6月予定ですが、2022年2月から先行予約を行っており、特典として残クレの金利が1.9%と優遇を受けられます。
各グレードを金利1.9%の残クレ(5年契約)で契約した場合の月々の支払い額は下記表のとおりとなります。(単位:円)
※残価は40%で想定
月々の支払い額は42,000円~52,000円前後、金利総額は220,000円~280,000円前後となります。
一方、通常金利である3.9%で計算すると下記表となり、1.9%と比べて月々の支払い額で約5,000円、金利総額で30万円ほど高くなります。
残クレは据え置いた金額にも金利が発生し、通常のローンと比べて金利総額が高くなりますので注意が必要です。
1.9%ではそこまで差がありませんが、3.9&とか4.9%の金利となると金利総額がふくらみ大きな差が出てきます。
営業マンは当然のように残クレを勧めてくることが多いですが、利息は安くない金額ですので、利息を抑えるためには極力頭金を入れるとか、銀行系の安いローンを組むなどしたほうが良いです。
残クレのデメリットについては下記記事にまとめていますので参考にしてみてください。
値引きはほぼ無し
新型ステップワゴンの値引きはディーラーマンの話によると車両で0~10万円程度、ディーラーオプション価格の10~20%程度ということです。
新型ノア・ヴォクシーも同様ですが、値引きは非常に渋い状況です。
室内空間の快適さをより追及
元々室内の居住空間はトップクラスで快適さがウリのステップワゴンですが、フルモデルチェンジを機にさらに改善が施されました。
2列目シートを左右方向にも移動できるようにしたことで、前後865mmの超ロングライド機能やシート地のレベルアップにより、年齢や体格を問わず誰もが心地よく過ごせるように仕上げられています。
ただ、展示会で2列目シートの左右移動をおこなってみましたが、こちらはレバーを上にあげるコツがいりました。慣れれば問題なさそうです。
また、サイドウィンドー下端のラインをそろえ、ヘッドレストの高さを抑えることにより、前方の視認性を向上させより広さを感じさせるようするとともに、車酔いしにくい設計とされています。
3列目シートを特等席としたいという思いから、座面クッションの厚みを増して、どの席に座っても快適さを感じさせるにしています。
リアモニター15.6インチはデカい
展示会でリアモニター15.6インチを実際に確認しましたが、かなりデカいです。
フロントの11.4インチナビも十分大きく存在感がありますが、リアはさらに存在感があります。
リアモニターのオプション価格は約17万円ですが、リセールも高くなると見込まれ、セカンドシートをよく使うという方にはおすすめできそうです。
最後に
新型ステップワゴンではベースグレードである「AIR」でも最新の安全技術「HONDA SENSING」に加え、電動パーキングプレーキ、LEDヘッドライト、10.25インチデジタルグラフィックメーター、16インチアルミホイールなどが標準装備となり充実したものとなっています。
上級モデルの「SPADA」では、エクステリアの追加架装と、ブラインドスポットインフォメーション、2列目オットマン、パワーテールゲート、パドルシフトなどの装備が標準となります。
従来「SPADA」が圧倒的に人気でしたが、新型ステップワゴンでは「AIR」の前評判も高く、人気は2分されそうです。
フルモデルチェンジ前のステップワゴンは競合のノア・ヴォクシーに対して販売台数で大きく後れをとっていましたが、新型の刷新されたデザインでいい勝負になりそうです。
展示会で話を聞いたところ、先行予約の件数は順調とのことで、初期に予約をした方の納期は6月予定で、これから予約する際の納期は読めないとのことでした。