電気自動車の話題が年々高まる中で、各メーカーからもSUV型の新型電気自動車が続々と出てきました。
電気自動車というと、発売当初は航続距離が100~200キロ程度と短いという難点がありましたが、バッテリー性能の進化により、1充電で500キロ程度という長距離を走れるという新型車が登場してきました。
直近では500キロ程度の航続距離を確保した日産「アリア」、トヨタ「bZ4X」、ヒュンデ「IONIQ 5」 という新モデルが登場し、注目を集めています。
各車両とも車両本体価格は500~600万円程度と安くはない価格帯ですが、国や地方自治体から85~140万円程(居住地による)と多額な補助金が出ており、補助金や維持費を考慮すると、同クラスの新車と同等もしくは安価となります。
上記3車種の価格、1充電あたりの航続距離、価格は下記表となります。
bZ4Xは「KINTO」でのリース提供のみとなり、維持費用や任意保険料が含まれており、手間が少ないというメリットがあります。
一方で、車両価格としては「IONIQ 5」が安価であり、コストパフォーマンスとしては優位です。
本日は、直近で販売開始された一充電で500キロ程度の航続距離を確保した新型SUV電気自動車3種について、月額維持費などを含めてみていきます。
電気自動車の普及は欧州が先行しており、メルセデスベンツやBMW、アウディなどのメーカーからSUV型の電気自動車は販売されています。ただし、車両価格が800~1,000万円前後とかなりの高額帯です。
直近で販売された日産「アリア」、トヨタ「bZ4X」、ヒュンデ「IONIQ 5」は、先行する欧州車と同等の航続距離を確保しながら、車両本体価格が500~600万円程と安価に設定されています。
それぞれの特徴をみていきます。
日産「アリア」
他社に先駆けて培ってきた技術力の高さと、デザインの良さで発売前から注目度が高かったアリアは、プロパイロット2.0の完成度の高さとともに、リーフから受け継いだ走りの良さが好評を得ています。
また、物理ボタンを極力少なくしたインパネや見やすいヘッドアップディスプレイは近未来的です。
ベースグレードの価格は539万円と競合の「bZ4X」や同クラスの輸入車SUVと比較して安価な設定とされています。
販売店では国や地方自治体からの補助金を活用したローンを組むことでき、4年毎に新車に乗り換えられるという乗り換えプランもあります。
トヨタ「bZ4X」
新型のプラットフォームを採用し、1充電で559キロという航続距離を確保した「bZ4X」ですが、販売方法はトヨタのサブスク「KINTO」のみでの提供となっています。
「KINTO」では、車両の利用料や税金の他に、通常のリースでは利用料に含まれない任意保険料が含まれており、保険料が高額となる若い人や保険等級が低い方には特にメリットがあります。
その任意保険には約550万円という高額な車両保険も付帯されており、自損事故等にも対応できる手厚い保険となっています。
一方、「KINTO」の主なデメリットとしては、中途解約ができないことや、申込金として77万円(税込)が必要となるということがあります。
KINTOで「bZ4X」を利用するメリット・デメリットについては下記記事にまとめていますので参考にしてみてください。
ヒョンデ「IONIQ 5」(アイオニック5)
元々ヒュンダイ(韓国名:現代)という名称で日本でも展開していた韓国メーカーでしたが、販売不振による2009年の撤退以降、13年ぶりに「ヒョンデ」と読み替えて再度日本に参入してきました。
「IONIQ 5」は、日本での知名度が低いことから、競合車種と比較して価格を安価に設定しています。
「IONIQ 5」は4グレード構成で、標準の「IONIQ 5」で479万円、最上級の「IONIQ 5 Lounge AWD」でも税込み589万円と、bZ4Xより安価な値段設定となっています。
ただ、ベースグレードでも最大トルク350(N・m)で一充電走行距離も498キロとアリア、bZ4Xを上回る動力性能を誇っており、また内装の質感もそん色なく、コストパフォーマンスは高いと言えます。
「IONIQ 5」はリアルの販売店を持たず、オンラインでの販売のみという手法により、コスト削減を図っています。
また、個人間カーシェアリング大手「エニカ」のサービスを利用し、時間貸しで利用できるというサービスも行っており、「エニカ」での利用後に購入に至ったという方には特典を付与するなど、新しい販促手法を展開しています。
「IONIQ 5」のローン金利は1.9%
「IONIQ 5」をローンで購入する際の金利は1.9%と通常のディーラー金利と比較して安いです。
例として、5年の残価設定ローンで購入した際の支払いシミュレーションを日産アリアと比較した表が下記となります。
金利総額を比較すると約65万円と大きな差が出てきます。
ただし、「IONIQ 5」の5年後残価設定額は「アリア」と比べてかなり安いため、月の支払額の差は約1万円程度となります。
5年後に買い取るもしくは再度ローンを組むという場合は、「IONIQ 5」のほうが経済的ですが、5年で手放すという場合だと、残価の差の分支払額に大きな差はなくなります。
上記3車種の国からの補助金は85万円
電気自動車を購入すると国や地方自治体から補助金が受け取れますが、上記3車種の国からの補助金は85万円となっています。
補助金の額は車種ごとに決められており、85万円という額はかなり高めで、アウディやBMW、テスラよりも高めです。
また、居住地の地方自治体によっては、追加で補助金を受けられます。東京都では45万円となっています。
東京都の足立区ではさらに10万円の補助金が受けられるところもあります。
bZ4Xやアリアは購入時に補助金を差し引いて、支払う(リースを組む)ことができます。
各種補助金は国や自治体の予算上限が決められており、予算の上限に達すると補助が打ち切られます。
今乗っている車を高く売るには複数買取店を比較する
乗り換えを考えていて、今の車を高く売るには複数買取店を比較したほうが良いです。
比較する買取店としては販売好調で買取強化を継続している「ビッグモーター」と「ネクステージ」を含めることをおすすめします。
両社とも自社販売店の在庫確保のため、高年式・走行距離が少ない・内外装がキレイ等の良質車は特に高く買い取ります。
ただし、低年式・走行距離が多い等の販売店で売れにくい車は積極的に値段を提示してこないため、そのような際はオークション販売に強い「ユーポス」、「ラビット」を含めたほうが良いです。
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ユーカーパックについて詳しくは下記記事にまとめていますので参考にしてみてください。
最後に
世界的な電気自動車の普及とともに、各メーカーから続々と新型モデルが登場しています。
販売手法も様々な形態が出てきており、「KINTO」のようなリース形式やカーシェアリングでの普及も今後広がりそうです。
上記3車種の中で、維持する手間が少ないのは「bZ4X」、コストパフォーマンスでは「IONIQ 5」 が優位です。
電気自動車購入に伴う自治体の補助金は、各地域によって大きく差がありますので、電気自動車を検討されている方は細かく調べてみることをおすすめします。