ネクステージの株価が堅調な理由3つを元業界人が解説

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中古車販売買取大手「ネクステージ」の株価が堅調に推移しています。

直近7月末時点の株価は2,245円と一年前に比べて約2倍の株価を付けています。

ネクステージは2013年の株式上場以降、急速に規模を拡大し、それに伴って株価も右肩上がりに推移してきました。

堅調な株価を受けて直近(2021年7末)での時価総額は1,795億円と、長年業界を引っ張ってきた「ガリバー」の約1.5倍の額となっています。

ネクステージは2021年11月期の各業績(売上・営業利益・経常利益・純利益)について過去最高を見込んでおり、堅調な株価推移は今後も継続しそうです。

ネクステージの株価が堅調な理由は大きく下記3つです。

理由① 業績が好調
理由② 粗利単価が高い
理由③ 新卒積極採用と人員定着による組織強化

本日は、ネクステージの株価推移や戦略とともに、株価堅調の3つの理由についてみていきます。

 





ネクステージの時価総額はガリバーの1.5倍!

古くから業界を引っ張ってきた「ガリバー」に対し、「ネクステージ」は後発ながら急速に規模を拡大してきました。

企業の規模を図るひとつとして、発行済株式数×株価で算出される時価総額という指標があります。

両社の時価総額の推移(下記)を見ると、ガリバーはほぼ横ばいなのに対し、ネクステージが右肩上がりに規模を拡大していることがよくわかります。

※時価総額は四半期末ごとの数値 直近数字は2021年7月末数値

ネクステージは売上高や店舗数、社員数などではガリバーに及ばないものの、直近(2021年7月)の時価総額ではガリバーの約1.5倍となっています。

これはネクステージの将来性が買われているとも言えます。

 

ネクステージの株価が堅調な理由は大きく下記3つです。

理由① 業績が好調

ネクステージは増収増益を継続しており、業績が非常に好調です。

下記表のように右肩上がりで推移しており、売上高・経常利益ともに5年間で約4倍という急成長を遂げています。

※実績は有価証券報告書より

2021年11月期においても、売上高2,800億円・経常利益107億円と大幅更新を見込んでおり、業績の好調さが株価に織り込まれていると考えられます。

 

理由② 粗利単価が高い

ネクステージの販売時の特徴のひとつ、粗利単価が高いという点があります。

ネクステージは高価格帯のSUVや輸入車の販売に力を入れており、それらは粗利単価が高いです。

特に、輸入車に関しては、「アウディ」「ジャガー」「ランドローバー」などの新車ディーラー店の新規出店を継続しており、堅調な粗利実績に寄与しています。

また、付帯収益と呼ばれる「オプション」や「保証」を積極的に販売しており、そちらの収益もしっかり積み上がっています。

参考として、売上総利益を販売台数と買取台数の合計で割って出した単価は、ガリバーと比較するとネクステージのほうが約1.5倍高いです。

※ネクステージは2020年11月期実績、ガリバーは2021年2月期実績

ネクステージは台あたりの単価確保を推進していくことで利益率の改善を進め、将来的には現在の約3%という営業利益率を7%まで伸ばすとしています。

一方、「オプション」や「保証」を積極的に勧める販売方法は、ユーザーによっては「強引」とか「付けないと売ってもらえない?」などという苦言にもつながっていますので、顧客対応という点においては改善の余地があります。

 

理由③ 新卒積極採用と人員定着による組織強化

ネクステージは2022年4月入社の新卒採用を770名計画しており積極採用を継続しています。

770名という数字は全社員の約30%におよび、積極採用をする企業の中でもかなり高めの数字です。

ネクステージでは、研修制度の充実とともに、活躍する若手を重要ポジションに付けることで他社に比べて離職率をおさえています。

また、活躍を評価するインセンティブ体系とし、下記のように他社に比べて高めの給与とすることで定着化を図っています

※ネクステージは2020年11月期 ガリバーは2021年2月期実績

上記ネクステージの528万円という平均年収は間接部門も含めた数値であり、営業部門はより高めです。合わせて福利厚生にも注力することで、他社との差別化を図っています。

ネクステージの年収や福利厚生についての詳細は下記記事にまとめていますので参考にしてみてください。

ネクステージの年収は高め!業務内容と福利厚生を徹底解説

どの業界でも人材不足が進む中、積極的に若手を採用し定着させる方針に株式市場からも好感を持たれています。

 

買取専門店の出店を加速し在庫確保

ネクステージでは、「総合店」「SUV LAND」「ユニバース店」「新車ディーラー」「買取専門店」というカテゴリ別の店舗を展開していますが、中でも「買取専門店」の出店を加速しています。

2021年11月期の1年間では新たに18店舗の出店を計画しています。

これは、販売好調を受けて、店舗在庫を確保することともに、店舗数を拡充し知名度をより上げたいという狙いがあります。

買取専門店は「総合店」などの販売店に比べて、初期コストが安価で出店しやすく、運営人数も少なくて済みます。

ガリバーやビッグモーターに比べて店舗数で劣る点をカバーしつつ、売り上げ拡大につなげていく戦略です。

 

最後に

ネクステージは厳しいと言われている中古車業界の中で着実に規模を拡大しています。

業績の好調さのみならず、台あたりの粗利単価を高くする戦略や若手を積極的に登用する方針が株式市場から好感され、堅調な株価推移につながっています。

コロナ禍の状況で新車納期が遅れる中、中古車購入の需要が高まっている状況も追い風となっており、今後しばらくはこの勢いが継続しそうです。

長期的には2030年に売上高1兆円、営業利益700億円を計画しており、店舗網などが順調に整備されて実績が計画通りに進捗すれば、一段の株価上昇が見込めそうです。

一方で、ネクステージのネット上での評判はあまり良くありません。販売時にオプションや保証などの付帯収益を強く売り込む姿勢について、ユーザーによっては懸念を示されています。

今後一層の規模拡大を進めるにあたっては、販売時の顧客対応という点がポイントとなりそうです。

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