時価総額業界1位!ネクステージの株価が好調な理由3つ

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中古車販売買取大手「ネクステージ」は好決算を背景に株価が堅調に推移しています。

直近2022年9月9日の株価(終値)は3,290円と上場来最高値を更新し、一年前の終値2,191円の約1.5倍となっています。

ネクステージは2013年の株式上場以降、急速な規模拡大とともに売り上げと利益を伸ばし続け、それに伴って株価も右肩上がりに推移してきました。

堅調な株価を受けて直近(2022年8月末)での時価総額は2,454億円と、長年業界を引っ張ってきた「ガリバー」の約3倍の額となっています。

ネクステージの時価総額は業界他社を大きく引き離しダントツ1位となっています。

ネクステージは2021年11月期の決算で過去最高益を記録し、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が目標株価を4,100円に引き上げるなど注目が集まっており、堅調な株価推移は今後も継続しそうです。

ネクステージの株価が堅調な理由は大きく下記3つです。

理由① 業績が好調
理由② 粗利単価が高い
理由③ 新卒積極採用と人員定着による組織強化

本日は、ネクステージの株価推移や戦略とともに、株価堅調の3つの理由について中古車業界に15年所属した筆者がみていきます。

 





ネクステージの時価総額はガリバーの3倍で業界内ダントツ1位!

古くから業界を引っ張ってきた「ガリバー」に対し、「ネクステージ」は後発ながら急速に規模を拡大してきました。

企業の規模を図るひとつとして、発行済株式数×株価で算出される時価総額という指標があります。

両社の時価総額の推移(下記)を見ると、ガリバーはほぼ横ばいなのに対し、ネクステージが右肩上がりに規模を拡大していることがよくわかります。

※時価総額は四半期末ごとの数値

ネクステージは売上高や店舗数、社員数などではガリバーに及ばないものの、直近の時価総額ではガリバーの約3倍となっています。

ネクステージが属する中古車販売・買取業界で上場している他社と時価総額を比較すると下記のように、ネクステージがダントツでトップです。

※各社 2022年8月末株価より算出

これは、ネクステージの将来性が買われているということでもあり、今後も引き続き規模を拡大するであろうと見込まれている証左となっています。

ちなみに、他社大手のビッグモーターは上場していないため、比較対象にはなっていません。

 

ネクステージの株価が堅調な理由は大きく下記3つです。

理由① 業績が好調

ネクステージは増収増益を継続しており、業績が非常に好調です。

下記表のように右肩上がりで推移しており、5年間で売上高は約3倍、経常利益は約6倍という急成長を遂げています。

※実績は有価証券報告書より

2022年11月期においても、売上高3,800億円・経常利益172億円と大幅更新を見込んでおり、業績の好調さが株価に織り込まれていると考えられます。

直近の2022年8月決算では、当初業績予想の上方修正を行っており、中古車需要の高まりもあり、業績好調が継続しています。

 

理由② 粗利単価が高い

ネクステージの販売時の特徴のひとつ、粗利単価が高いという点があります。

ネクステージは高価格帯のSUVや輸入車の販売に力を入れており、それらは粗利単価が高いです。

特に、輸入車に関しては、「アウディ」「ジャガー」「ランドローバー」などの新車ディーラー店の新規出店を継続しており、堅調な粗利実績に寄与しています。

また、付帯収益と呼ばれる「オプション」や「保証」を積極的に販売しており、そちらの収益もしっかり積み上がっています。

参考として、売上総利益を販売台数と買取台数の合計で割って出した単価は、ガリバーと比較するとネクステージのほうが約1.5倍高いです。

※ネクステージは2021年11月期実績、ガリバーは2021年2月期実績

ネクステージは台あたりの単価確保を推進していくことで利益率の改善を進め、将来的には現在の約4%という営業利益率を9%まで伸ばすとしています。

一方、「オプション」や「保証」を積極的に勧める販売方法は、ユーザーによっては「強引」とか「付けないと売ってもらえない?」などという苦言にもつながっていますので、顧客対応という点においては改善の余地があります。

 

理由③ 新卒積極採用と人員定着による組織強化

ネクステージは積極採用を継続しており、中でも新卒採用に非常に力を入れています。

毎年約500名という新卒を採用しており、業界の中でも特に新卒採用数が多いです。

500名という数字は全社員の約15%におよび、積極採用をする企業の中でもかなり高めの数字です。

ネクステージでは、研修制度の充実とともに、活躍する若手を重要ポジションに付けることで他社に比べて離職率をおさえています。

また、活躍を評価するインセンティブ体系とし、下記のように他社に比べて高めの給与とすることで定着化を図っています

※ネクステージは2021年11月期 ガリバーは2022年2月期実績

上記ネクステージの540万円という平均年収は間接部門も含めた数値で、営業部門はより高めであり、トップ営業は年1,000万円を超えるとのことです。

合わせて福利厚生にも注力することで、他社との差別化を図っています。

ネクステージの年収や福利厚生についての詳細は下記記事にまとめていますので参考にしてみてください。

ネクステージの年収は高め!業務内容と福利厚生を徹底解説

どの業界でも人材不足が進む中、積極的に若手を採用し定着させる方針に株式市場からも好感を持たれています。

 

買取専門店の出店を加速し在庫確保

ネクステージでは、「総合店」「SUV LAND」「ユニバース店」「新車ディーラー」「買取専門店」というカテゴリ別の店舗を展開していますが、中でも「買取専門店」の出店を加速しています。

2022年11月期の1年間では新たに56店舗もの出店を計画しています。

これは、販売好調を受けて、店舗在庫を確保することともに、店舗数を拡充し知名度をより上げたいという狙いがあります。

買取専門店は「総合店」などの販売店に比べて、初期コストが安価で出店しやすく、運営人数も少なくて済みます。

ガリバーやビッグモーターに比べて店舗数で劣る点をカバーしつつ、売り上げ拡大につなげていく戦略です。

 

最後に

ネクステージは厳しいと言われている中古車業界の中で着実に規模を拡大しています。

業績の好調さのみならず、台あたりの粗利単価を高くする戦略や若手を積極的に登用する方針が株式市場から好感され、堅調な株価推移につながっています。

コロナ禍の状況で新車納期が遅れる中、中古車購入の需要が高まっている状況も追い風となっており、販売が非常に好調です

また、筆者の知り合いの業者の話ではネクステージは買取にも勢いがあり、小売り向きの車の買取は特に強いということで、今後しばらくは会社の勢いが継続しそうです。

長期的には2030年に売上高1兆円、営業利益700億円を計画しており、店舗網などが順調に整備されて実績が計画通りに進捗すれば、一段の株価上昇が見込めそうです。

一方で、ネクステージのネット上での評判はあまり良くありません。販売時にオプションや保証などの付帯収益を強く売り込む姿勢について、ユーザーによっては懸念を示されています。

今後一層の規模拡大を進めるにあたっては、販売時の顧客対応という点がポイントとなりそうです。

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コメント

  1. ( ;∀;) より:

    はじめまして!

    最近こちらのブログを見つけた事と他業種への転職を機に書き込みを致します。

    業界歴20年以上でガリバー、ビッグ、ネクステージの大手3社に中長期で在籍した経験がある者です。前置きとして1社は部長クラス、他2社では店長も経験し、転勤で複数の店舗や地域を渡り歩いていましたので、台あたりの利益率や販売方針、社風においては熟知しているつもりです。

    まず初めにこのブログ内でのネクステージへの評価があまりにも低い事が驚きです。なんか悪意ありません?笑
    前述した3社を経験しましたが、ネクステージに至っては殆どの営業マンが数字だけに走らず、お客様の事(納車後の安心や快適さ)をしっかりと考え商談をしています。これに関してはネクステージだけだったと断言できます。他2社は売るだけ売っておさらば!の営業マンが多く、そのうち1社に関しては蓋を開けると詐欺同然の商売じゃないかと、入社当初は驚いたものです。

    納車後のクレームに関しても圧倒的にネクステージが少なく、口コミでの紹介や満足度に関してはネクステージが1番多かったと思います。

    そして台あたりの利益率で言えばダントツで低いのもネクステージです。他社以上に即決を迫り薄利多売の経営方針が根底にあるので車輛価格は基本地域最安値ですし、保証やコーティング等を売ったところで他社との台あたりの利益差を埋めるには程遠いのが事実です。
    しかし一部のレベルが低い営業マンが無理矢理オプションを押し付けている行為が悪評に繋がっているのも事実です。

    ネクステージの保証が高いとよく言われますが、例えば3年保証が平均価格の10万円だとします。その内訳として無料付帯している高級化学合成油を使ったオイル交換(5千円)×6回、無料点検(5千円)×5回、これだけで5.5万円です。残りの4.5万で3年保証はとても良心的だと思うのは私の感覚がずれているのでしょうか?4万なんて部品交換したら一発で吹っ飛ぶ金額です。勘違いされている方(営業マンのせいですが…)が多いのですが最新鋭の安全装置類等のディーラー持ち込み修理も保証の範囲内ですし、免責が無い事や手厚い保証内容、3社で働いてみてここまで保証がしっかりしているのもネクステージだけでした。
    これだけ充実していてコスパの良い保証にケチをつけるお客様がビッグやガリバー来ると最低限の内容で買う訳ですから、そりゃクレームが増えるのも納得出来るというものです。

    話が少しそれましたが、粗利が1.5倍との事ですがこちらに関しては輸入車の新車ディーラーとSUVLANDの底上げが殆どかと思います。輸入車の台あたりと割賦は本当に凄まじいですよ。笑 8割以上は割賦案件ですもの!総合店の粗利だけで見た場合は間違いなく最下位だと思います。

    気が付けばとても長文になってしまいました。。ガリバーもビッグも勿論良いところがあるのでいつか中古車買取ブログさんでこの2社の記事が出た時にまたコメントさせていただます!

    1. 長文コメントありがとうございます!業界歴20年以上の方ならではの経験談および知見をいただき大変勉強になります。もちろんネクステージは他社と比較して優れている点も多くあり、顧客目線の営業マンも在籍していると思います。そうでなければ、これほどの規模には成りえていないと思います。また、私の所属していた会社からネクステージに転職した人も多くおり、給与待遇や福利厚生は他社より優れていると思います。ただ、当方に寄せられる多くのがっかりしたコメントがあるのも事実であり、私が実際にオイル交換や探していた車を見に行った際に、あまり熱心で無い対応をされたということもありました。ただ、そのような対応をされたからといってネクステージに悪意がある訳ではありません(笑)。いただきましたコメントを参考にネクステージの良い点についても引き続き訴求していきたいと思います。

  2. 整備士太郎 より:

    ディーラーで整備士として10年とネクステージで整備士として3年働いた者ですが、ネクステージの営業マンが車両を売った後のアフターフォローなんてしませんよ?
    クレームの電話対応は全て整備任せですし、店長も工場長もそんな対応しません。売った後のクレームは全部中途採用の整備士がしています。僕の行った店舗だけ?
    整備士として入ったのにクレームの電話対応とその車両の修理段取りに追われる毎日でした。休みの日もお客様連絡で出勤する事も度々ありましたし、売った後の事考えてる営業なんていませんでしたけどね。
    そのうちお客様から名指しで電話掛かってくるようになってお客さんから営業マンの愚痴をなだめたり。
    業界としての売り上げは良いかもしれませんが整備士の負担がデカ過ぎる会社なのは間違い無いです。
    逆にディーラーの営業マンを知ってるとそこの所が身にしみてわかります。
    僕から言わせて貰えばネクステージの営業マンはただの販売員っていうイメージです。

    1. コメントありがとうございます。整備士が常にクレーム対応するのはしんどいですね。。営業はそんなに忙しいのでしょうか?やはり新規を取り続ける必要があるため、既存客のアフターフォローまで手が回らないのでしょうか。ユーザーとしては営業マンから買っているので営業マンに対応してもらいたいですね。

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