少子高齢化や若者のクルマ離れにより、若い人を中心に、車を購入するより必要な時だけ利用する「カーシェアリング」の需要が年々増加しています。
そんな中、最大手メーカーのトヨタもカーシェアリングサービス「トヨタシェア」を全国的に開始しました。
カーシェアリングサービスとしては、後発である「トヨタシェア」のメリットは大きく下記3つです。
メリット② キレイで清潔な車両
メリット③ 安心装備の車両や、スポーツモデル「GRシリーズ」の車両が利用できる
一方、デメリットとしてはクルマの貸し出し(返却)を行うステーションの数が240か所(2020年11月現在)と他社大手カーシェリング事業者に比べて圧倒的に少ないということがあります。
本日は、2019年10月から全国展開を開始した「トヨタシェア」について、実際に利用してみた所感とともに、メリットとデメリットをみていきます。
タイムズカーシェアやカレコなど、他社大手が先行するカーシェアリング業界で、ついにトヨタが本格参入するということで、話題になっています。
トヨタが提供するカーシェアリングサービス「トヨタシェア」のメリットは大きく下記3つです。
メリット① 利用料が安い
トヨタシェアの料金体系は、他社大手「タイムズカーシェア」や「カレコ」に比べて安価な料金設定となっています。
一例で、コンパクトカーのヴィッツとミニバンのノアで比較すると下記のように、時間ごとの利用料に加え、6時間を超える時に発生する距離料金のいずれもトヨタシェアが安いです。
◆ヴィッツの場合
※タイムズカーシェア・カレコはベーシックプラン トヨタシェアはコンパクト/カジュアルプラン
◆ノアの場合
※タイムズカーシェアはプレミアムプラン カレコはミドルプラン トヨタシェアはミドル/ベーシックプラン
さらに、「タイムズカーシェア」や「カレコ」では、月額定額の利用料が発生するのに対し、トヨタシェアではキャンペーン中につき、無料です。(カレコでは月額無料プランがあるものの、月額無料プランとすると時間当たりの利用料が高くなります)
トヨタシェアは先行する他社大手よりも利用料を安く設定し、早期に新規会員(ユーザー)を増やしたい狙いがあります。
メリット② キレイで清潔な車両
ほとんどのトヨタシェアのステーションは、トヨタディーラーに併設されています。
そのため、定期的な清掃がしっかりされています。
実際、筆者利用した車両(アクア)の内外装はとてもキレイでした。
トヨタシェアでは、ほとんどのステーションを店舗併設とすることで、他社カーシェアと比べて清掃の頻度を高め室内外をキレイな状態に保っています。
メリット③ 安心装備の車両や、スポーツモデル「GRシリーズ」の車両が利用できる
トヨタシェアで利用できるほとんどの車両には、バックモニター付き大画面ナビや衝突回避支援パッケージ(Toyota Safety Sense)がついており、安全な利用ができるよう配慮されています。
ETCやドライブレコーダーも標準でついています。
また、トヨタが世界に誇るスポーツモデル「GRシリーズ」の車両も利用ができます。
しかも、新車価格が数十万円高い「GRシリーズ」とノーマルグレードの利用料は同じです。
外観のスポーティさもさることながら、駆動系のチューニングも施されており、ノーマルでは物足りない方や、気分を変えてドライブしてみたいという方におすすめできます。
トヨタシェア会員登録から利用までの流れ
トヨタシェアの会員登録から実際に利用してみた流れを下記に記載します。
ステップ① アプリダウンロード、会員登録
GooglePlayもしくはAppStoreからトヨタシェアの専用アプリをダウンロードし、ユーザー登録を行います。
登録時には、SMSでの認証が必要になります。
住所・氏名と免許証の画像を登録していくと、システムで自動認証され、約5分程度で登録完了となります。
トヨタシェアの登録は他社に比べてカンタンです。
タイムズカーシェアでは、ネット上入会でも最短5営業日であり、申込当日に入会するには店舗に行かなければなりません。
筆者は、タイムズカーシェア・カレコなどの他社カーシェアサービスでも過去に登録しましたが、トヨタシェアの登録のほうがスムーズで認証も早いです。
ステップ② 地図上のステーションを選択しクルマを予約する
予約時には、地図上のステーションを選択することで、簡単に予約できます。車種で絞り込んで利用可能なステーションを表示することも可能です。
トヨタシェアはのアプリは他社アプリに比べて利用しやすく、予約も簡単にできます。
他社に比べて後発ということで、他社アプリの特性を踏まえユーザーの使いやすさを徹底的に考えて作りこまれているようです。
ステップ③ アプリ上で利用開始~利用終了
予約開始15分前から、アプリ上で利用開始ボタンを押すことで、車両のドアロックが解除され利用を開始できます。
カードキーを利用する会社に比べて、スマホのみで利用できるため手軽です。
利用終了時には、利用開始時と同様に、アプリ上の利用終了ボタンを押すことで、車両のドアロックが施錠されます。
終了と同時に、メールで利用料明細も送られてきます。
終了予定時間より早い時間で利用が終了した場合は、実際に終了した時間までの利用料しか発生せず良心的です。
トヨタシェアのデメリットはステーション数の少なさ
トヨタシェアのデメリットはクルマの貸し出し(返却)場所であるステーションが約240か所と少ないことです。
サービスイン当初の120カ所からは増加していますが、ほぼ大都市圏に限られており、他社タイムズカーシェアやカレコに比べて圧倒的に少ないです。
今後、順次増やしていくとのことですので、どこまで増やせるかが利用者数拡大のカギとなります。
仮にトヨタの全国販売店約6,000か所で利用ができるようになれば、他社と同等かそれ以上の利用者数を見込めると思われます。
今乗っている車を高く売るにはオークション方式の買取サービスを試してみる
クルマの維持費を削減するために、今乗っている車を売ってトヨタシェアなどのカーシェアリングサービスを利用する際は、オークション方式の買取サービスを試してみることをおすすめします。
オークション方式の買取サービスとは、ユーザーの車に興味がある複数の買取店がネット上のオークションで競り合うことで、相場より高く売れるという新しい買取サービスです。
従来の一括査定サービスのように、買取店と交渉が不要であり、手間が少ないというメリットもあります。
オークション方式の買取サービスで代表的な「ユーカーパック」では、提携買取店5,000社からの入札を見込むことで、高く売れる確率が高く、利用者も増加してきています。
入札が希望の金額まで入らず、売買が成立しないケースもありますが、出品料や査定料は無料です。(成約時は税別1万円が発生)
査定申し込みは下記公式サイトから可能です。
ユーカーパックについての詳細は下記記事にまとめていますので参考にしてみてください。
一方で、買取店と交渉して確実に売りたい!という場合は、一括査定サイトでの申し込みをおすすめします。
下記リクルート社が運営する「カーセンサーネット」を利用すると、自宅近隣の買取店を含む複数買取店を簡単に絞り込んで依頼することができます。
複数の買取店を比較するのは面倒という場合は、1社のみの査定も可能です。
筆者の経験上、査定額を高く提示する確率が高いのは「ビッグモーター」と「ネクステージ」です。理由は、両者とも自社の販売店での直接販売が好調であり、高年式・走行距離が少ない・人気車などの再販しやすい車は特に高値を提示します。
最後に
クルマを所有すると車検代、駐車場代、保険料、各種税金などの維持費がかかり、契約や支払いに対応するのも手間がかかります。
「カーシェアリング」では、そのような手間が少なく、経済的に利用できるということで近年利用者が増加しており、今後も増加すると見込まれています。
トヨタシェアはカーシェアリングサービスとしては後発ですが、先行する他社のサービスを分析し、アプリの使いやすさや、利用しやすい料金設定につなげています。
トヨタシェアが全国的に普及するには、まだ時間がかかりそうですが、逆に言うとあまり普及していないため、土日でも利用が集中せず予約が取りやすいというメリットもあります。
実際、筆者が利用したのも土日でしたが、予約が埋まっておらず希望の日時で予約することができました。
トヨタシェアで利用できる車種も今後拡大されるとのことですので、より利用しやすくなると思われます。