車の買取というと複数の大手買取店が競合する一括査定サービスが主流ですが、ユーザーの車を買いたい中古車販売店がオークション方式で競り合うという、新しい買取方式が台頭してきています。
オークションというとBtoB(業者対業者)の取引が主でしたが、ユーザーの車を直接中古車業者が競り合うというCtoB(ユーザー対業者)の「オークション方式の買取サービス」が普及し、利用者が増加してきています。
インターネットサービス大手「楽天」も「楽天Car車買取」というサービスを展開し、車買取に力を入れています。
「楽天Car車買取」の前身は長くに渡ってオークション方式の買取サービスを展開してきた「カープライス」であり、「カープライス」のノウハウと楽天の知名度・規模感を合わせることで、付加価値の向上につなげています。
「楽天Car車買取」の一例では、お客様希望金額より68万円も高く売れたという事例もあり、ハマれば驚くほど高く売れる売れる可能性があります。
本日は独自のライブオークションでユーザーと中古車販売店を直接つなぎ、車の高値売却を実現する「楽天Car車買取」の特徴をみていきます。
カープライスのノウハウを引き継いだ楽天Car車買取の仕組みとは
楽天カー株式会社の前身であるカープライス株式会社は、2015年の設立以降ロシア、UAE、パキスタン、インド、ブラジル、ナイジェリア、メキシコ、トルコなどの海外ネットワークを活用し、海外のバイヤーからの入札も見込んだライブオークションを展開してきました。
ライブオークションでは、従来の業者間だけのオークション取引を、ユーザー対業者という取引に変えることで、流通マージンを削り高値買取につなげています。
楽天Car車買取は、カープライスのノウハウを引き継ぎ、システムの一部を改良しつつ下記のように買取金額アップにつなげています。
その結果、希望金額より68万円も高く売れたという実績をはじめ、驚くほど高く車が売れたという声が上がっています。
※楽天カーHPより
スポーツカーやディーゼル車などという特定のユーザーに支持される車は、再販価格が高いため入札で高く競り上がる可能性が高いです。
また、近年は提携買取店も増加し、自社の販売店での在庫確保のために入札する業者も多く、状態の良い車両は特に高値の入札が見込めます。
その結果、従来の一括査定で売却するより大幅に高く売れる場合があります。
楽天Car車買取のメリット・デメリット
楽天Car車買取のメリットとデメリットは大きく各3つです。
メリット② 面倒な交渉が不要
メリット③ 個人情報が複数の業者に流れない
デメリット② 手数料がかかる
デメリット③ キャンセル料が発生する
メリット① ハマれば驚くほど高く売れる
楽天Car車買取のライブオークションでは、2,000社以上の中古車販売店が入札方式で競り合うため、中間マージンを削れ、その分高く売れる可能性があります。
ただし、オークションという特徴上、人気のある車種や程度の良い車は、どこも欲しがるため入札が集中し驚くほど高く売れる場合があります。一方、売れにくいと判断された場合には、思うように入札が入らず、希望金額まで到達しない場合があります。
楽天Car車買取のライブオークションは業者間同士のオートオークション取引とほぼ変わりません。
あなたの車を欲しい中古車販売店が2分の間で競り合います。
実際のオートオークションは10秒程度の間に競り合う方式ですが、カープライスでは2分間と時間を長く取ることで、中古車販売店がじっくりと検討できる時間を取っています。
実際にライブオークションが開始されると、その状況をリアルタイムにネット上で確認できます。
国内外2,000社以上の中古車販売店からの落札により、値段が上がっていく様子はオートオークションさながらであり、見ごたえがあります。
メリット② 面倒な交渉が不要
一括査定サービス方式は買取店を競合させることで、高く売るというものですが、複数買取店と交渉するのは時間と労力がかかります。
また、買取店同士での金額のかぶせ合いによるトラブルや談合により足元を見られるという心配もあります。
オークション方式で入札を受ける楽天Car車買取では面倒な交渉が不要です。
交渉が苦手という方にもおすすめできるサービスです。
メリット③ 個人情報が複数の業者に流れない
一括査定を利用すると複数の業者に個人情報が流れます。そのため、査定依頼時のみならず、定期的に営業電話が掛かってくるなどのわずらわしさが生じます。
楽天Car車買取では、出品時に複数の業者に個人情報が流れないため、複数業者から営業電話が掛かってくることはありません。
連絡は楽天からのみとなります。
デメリット① 希望の金額まで達しないことがある
楽天Car車買取に出品する時は「売り切り価格」という金額を設定します。その「売り切り価格」以上の入札が入れば売却を約束するというものです。
ただ、複数の中古車販売店から入札を受けても「売り切り価格」まで達しない場合もあります。
そうなると、出品したにもかかわらず車が売れないということになります。
入札がどの程度入るかは、実際にライブオークションが始まらないとわかりません。
そのため、すぐに売りたい!という方には不向きなサービスです。
デメリット② 手数料がかかる
通常、大手買取店に車を売却する際には手数料はかかりませんが、楽天Car車買取では成約時の手数料として2万円(税抜き)がかかります。
ライブオークションのシステムを利用する手数料のようなものです。
出品したけど成約しなかったという場合は、手数料はかかりません。
デメリット③ 売買成立後はキャンセルできない
ライブオークションの結果、「売り切り価格」を上回る入札があった際には、売買が成立し、以降のキャンセルはできません。
どうしてもキャンセルしたいという場合には、違約金として一定のキャンセル料が発生します。
楽天Car車買取を利用する際は、納得する金額が付けば売却するという意思が必要です。
とりあえず、入札金額を見てじっくりと考えたいという方には不向きです。
楽天Car車買取の前身であるカープライスの口コミは?
口コミ① 大手買取店と比較したがカープライスが一番高かった
結論から言うと、オークション業者(カープライス)が一番高かったです。
ほかの回答者さんがおっしゃる通り、オークションは手数料がかかりますが、最近は出品手数料のかからない(成約手数料のみの)業者が出てきています。
去年末、家族に内緒で車の買い替えを検討していて、いま乗っている車を査定してもらったのですが、結果として大手よりも小さなオークションのベンチャーが一番高かったです。
大手は、ご存知だと思いますがガリバーさん、ビッグモーターさん、ラビットさんです。あとカーチスさんにも査定してもらったと思います。
ベンチャーというのは、オークションで値段を出してくれるカープライスさんという会社です。
カープライスさんは、オークションで値段を出すので夜まで待ってと言われたのですが、結局はこちらが一番高かったです(ちなみに価格交渉していません。一撃で値段が出ました)。
いままであったオークション代行は、値段を出すだけ(出品)で手数料が発生するのでリスクがあるしちょっとうさんくさいしでチャレンジできませんでしたが、カープライスさんはキャンセルしても無料ということなので、今回初めてオークションをうたう業者に見てもらった次第です。YAHOO知恵袋より
筆者のコメント
今まであったオークション代行というシステムは、業者間の売買であるオートオークションに業者が代行して出品するもので、ユーザーは競りの状況や結果を確認することはできませんでした。
カープライスはオークションを公開しており、ユーザーとしても安心できるものです。
口コミ② 目の前で見られるオークションが面白い!
複数の買取店の査定をお願いしたが、その中でも買取金額がダントツに高かった。
オークションは初めてで当初は不安もあったが、スタッフさんが丁寧に説明してくれたので、安心して出品できた。
オークションも面白くて、自分の車にどんどん入札されてく様子を目の前で見ることができ、とても良かった。
結果的には自分の希望を超える金額となり、その場で売却をお願いした。
もし周りで車を売りたいと考えている人がいたらぜひおすすめしたい。ヒカカクより
筆者のコメント
自分の車に複数の入札が入り、値段が競り上がっていく画面は壮観で面白いです。
カープライスのスタッフは丁寧で親切という口コミが多く、社内の研修がしっかりしていると思われます。
楽天Car車買取で車を売る流れ
ステップ① 無料査定を依頼する
サイト上または電話にて無料査定を依頼します。査定は提携するパートナー店、もしくは車両検査代行店による出張査定にて受けられます。
ただし、出張査定を受けられる地域は限定されているため、注意が必要です。
ステップ② 査定を受ける
提携するパートナー店もしくは自宅にて査定を受けます。
査定にかかる時間は30分~1時間です。
査定終了後、「売り切り価格」と「車両引き渡し日」を設定します。
「売り切り価格」は、楽天Car車買取が提示する相場情報をもとに相談しながら設定できます。
査定終了後、情報がインターネットライブオークションにアップされます。
ステップ③ ライブオークション実施
査定を受けた翌日もしくは翌々日にライブオークションが開催されます。
入札が行われる時間5分間です。スマホやPCにてリアルタイムで競り上がっていく様子が確認できます。
ステップ④ 車の売却
入札金額が「売り切り価格」を超えた場合、もしくはライブオークションでの最終価格に納得した場合に車の売却となります。成約手数料2万円(税抜き)が発生します。
ステップ⑤ 車と書類の引き渡し
指定した「車両引き渡し日」に楽天Car車買取が手配する陸送業者が自宅まで車を引取にきます。
必要書類は郵送でのやり取りになります。
ステップ⑥ 代金支払い
車と必要書類の引き渡しから、7営業日以内での振り込みで代金が支払われます。
楽天Car車買取の査定で特に高く売れる車とは
楽天Car車買取の特徴として、海外のバイヤーからの入札も見込めるということがあります。
そのため、国内の中古車販売店とは異なる需要があり、下記のような車が特に高く売れる可能性があります。
① SUV
世界的に人気が高まっているSUV(スポーツ用多目的車)は楽天Car車買取で高く売れる可能性があります。
昔から人気の高いハリアー、RAV4などは特に高く売れる確率が高いです。
走行距離が多い車でも海外での需要は高いため、走行距離が多く走っていても日本ほど価格に影響しません。
② ディーゼル車
ディーゼル車は海外で人気が高いです。ハイエースやランドクルーザーなどのディーゼルは驚くほど高い入札が入ることがあります。
都心部では登録ができないディーゼル車も海外ではまだまだ活躍ができるため、高値の入札が期待できます。
③ スポーツカー
GT-Rやランサーエボリューションなどの日本のスポーツカーは海外で高い人気があります。
改造の内容によっては国内での販売が難しいような車も海外では高く売れる可能性があります。
楽天Car車買取でより高く車を売るためにおさえておきたいポイント
車をより高く売るためにおさえておきたいポイントは下記3つです。
ポイント① 車をキレイにしておく
車を査定前にキレイにしておくことは重要です。特に内装の状態は細かく見られるため、念入りに掃除をしておくことをおすすめします。
ペットの毛や吸い殻が散乱しているなどはNGです。
内装が汚いという情報が出品情報に記入されると、販売しにくいと見なされ応札の入りが少なくなります。
室内の臭いもチェックされますので、臭いがキツいという場合は、消臭剤などで極力緩和しておいたほうが良いです。
ポイント② 保証書や付属品をそろえておく
保証書や整備手帳などの付属品も必ずチェックされます。保証書や整備手帳は記載がほとんど無くても、モノがあるだけで信用度が高まります。
特に輸入車の場合は、保証書や整備手帳が無いと売れにくいと判断されることが多いです。
また、スペアキーも重要です。高額車の場合はスペアキーが無いと、再作成に多くの労力と費用が発生するため、応札の入りが少なくなります。
ポイント③ 純正部品をそろえておく
アルミホイールやマフラー、足回りのパーツなどを社外品に変更している場合は、純正の部品をそろえておいたほうが良いです。
理由は、純正部品があるほうが次に販売しやすいからです。
査定時にチェックされますので、自宅等で保管している場合は、前もって車の中に積み込んでおいたほうが良いです。
最後に
オークション方式の買取サービスを展開してきた「カープライス株式会社」は2020年2月に「楽天カー株式会社」に社名変更しました。
楽天の知名度・規模感を利用して、今後大きく利用者が増加する可能性があります。
認知度が高まり利用者が増えれば、出品台数が増加します。
出品台数が増加すれば購入する業者の選択肢も広がるため入札が活発となり、より高値での落札につながります。
出品台数が増えることにより売却者、購入者とも双方にメリットが増してきます。
売買成約の特典として、楽天スーパーポイントが1,000ポイント溜まるという特典もあります。
楽天IDを持っていれば査定依頼が簡単であり、車の売却を考えている方は検討してみてはどうでしょうか。
より高値で売れる可能性がある楽天Car車買取ですが、「確実に車を売りたい」とか「複数の買取店と交渉して納得して売りたい」という場合は、下記カーセンサーネットを利用して複数買取店に査定依頼したほうが良いです。
楽天Car車買取と異なり、最短即日での売却も可能なため、早めの売却を考えている方は、こちらを利用して査定依頼することをおすすめします。