車検切れの車を売る時の手続きはどのようなものでしょうか?車検が切れていると買取価格に影響はあるのでしょうか?税金の扱いもどうなるのか気になるところです。
結論から言うと、車検が残っている車を売る場合と手続きは同じであり、車検が切れて間もなければ買取価格への影響もありません。
そして、車検切れの車を売る場合は、支払済みの自動車税が戻ってくる確率が高いです。
本日は中古車業界に15年所属した筆者が車検切れの車を売る場合の買取査定への影響や注意点、税金の扱われ方について解説します。
車検切れの車を売る時の手続き方法は?
◆車の車検が切れてしまうケースは以下の4つのケースが多いです。
② 全く乗らないため、知らないうちに車検が切れていた。
③ 車検を通す費用が無かった、若しくは車検を通すか迷っていたら車検が切れた。
④ 所有者が遠方にいる若しくは所有者が亡くなってしまったため、誰も乗らずに車検が切れてしまった。
上記のどのケースでも、売る時の手続きは車検が残っている車の場合と同じです。名義変更に必要な書類も同じで下記となります。
・印鑑証明書(3カ月以内に取得したもの)
・委任状/譲渡証(実印を押印)
※住民票(購入した時から住所移動がある場合)
上記は普通車の車検切れを売る場合です。軽自動車の場合は印鑑証明が不要となり、免許証コピーで代用できることが一般的です。車を売る時の手続きの詳細は下記記事に纏めていますので、参考にしてください。
車検が切れて間もなければ買取金額に影響は無し
車検が切れているからといって、買取査定にマイナスになることはありません。車検を新たに取って売ったほうが良いのではと思われる方がいますが、車検に掛かる費用ほどプラス査定になることはありませんので、車検切れのまま売ることをおすすめします。
車検が切れていると、公道を走れない分マイナスになると思われがちですが、業者は車の輸送に陸送を使うことがほとんどですし、臨時運行許可証といって車検切れの車を特別に走らせるナンバーを持っているため、輸送には支障がありません。
ただし、車検が切れてから長い期間が経過していると、ほとんどの場合でマイナスとなります。長い期間というのはだいたい1年以上です。長い期間車に乗らないで放置していると、各パーツが劣化するため、再販しづらくなるという理由があります。
税金の扱いはどうなるのか?
車検が切れている車を売る場合、税金はどうなるのでしょうか。自動車税と重量税について解説します。
自動車税の扱い
既に1年間(4月~翌3月まで)を払っている場合は、買取金額に含まれる場合がほとんどです。
ただし、抹消登録という名義変更手続きを行うことで、所有者に自動車税が戻ってくるという制度があるため、業者との交渉によって自動車税の未経過分が返ってくる場合があります。未経過分とは車を売る月の翌月から3月までの期間をいいます。詳しくは下記記事に纏めていますので、参考にしてください。
車が放置されていたなどの理由で、車検が切れてから長い間自動車税を払っていない場合は、都道府県によって扱いが変わります。都道府県によっては車検が切れると自動的に翌年度以降は課税が保留されるという制度(自動車税課税保留制度)があります。
その制度が無い都道府県は車検切れから何年経過していても、課税されるため、売った時までの期間分を支払わなければなりません。自動車税課税保留制度は神奈川県では採用されているが、京都府では採用されていないなど、地域によって異なります。
自動車税課税保留制度がある都道府県は、車検が切れた年度までの分を支払うことで完済となります。ただし、この際は自動車の抹消登録をすることが前提ですので、業者に必ず抹消登録をする条件で売ると約束しなければなりません。
車検が切れて間もない車で万が一自動車税を支払っていない場合は、抹消登録を行った後に都道府県税事務所から送られてくる納付書で月割納付することができます。買取業者は車検切れの車を買い取った場合は、ほぼ抹消登録します。抹消登録しないケースは8ナンバー車両や特殊改造車など一部の車だけです。
業者によっては、売る側が自動車税1年間分を支払うことを契約条件にして、未経過分は買取金額に含むとし、税金を返してくれない場合もありますので、契約時に必ず確認をすることをおすすめします。
ちなみに、軽自動車の場合は月割りの納付制度が無いため、自動車税の返金はありません。
重量税の扱い
車検切れの車は解体処理して永久抹消登録しても重量税の戻りはありません。
重量税が戻ってくるケースは車検が残っている車を解体処理し、永久抹消登録した場合です。
車検が切れて長い間経過し車が動かない場合は?
車が動かない場合でも売却の手続き方法は変わりません。ただし、車が動かない理由によっては、陸送費用など別途の料金が発生することがあります。
買取価格への影響は車が動かない原因によって異なります。単なるバッテリーやヒューズ切れの場合は、買取価格に影響しません。
よくある車の動かないケースは過去記事にまとめていますので、良ければ参考にしてください。
保険の手続きはどうなるのか?
保険には強制で加入する自賠責保険と任意で加入する自動車保険(任意保険)があります。
自賠責保険の期限は車検の期限とほぼ同じですので、車検が切れると自賠責保険の期限も切れます。そのため、特に何もしなくて大丈夫です。
任意保険は車検の期限に関わらず、掛けている期間は保険料が発生します。そのため、車検が切れても手続きをしなければ保険料が発生します。
車検を通さず乗らないのであれば自分で加入している保険会社に連絡して解約の手続きを行う必要があります。購入時に販売店で任意保険に加入している時は、販売店に連絡することで解約の手続きをしてもらえます。
車検切れの車をより高く売る2つのポイント
車検切れの車をより高く売るために下記2つのポイントがあります。
車の内装をキレイにしておく
車の査定では内装が特に重要視されます。なぜなら、内装がキレイだと再販時に売りやすく逆に汚いと売りづらいためです。
シートにシミがあるとか、ペットの臭いがするという場合は極力落としておくことをおすすめします。市販のシートクリーナーや消臭剤を使用するレベルで問題はありません。また、タバコを吸っている場合は灰皿も掃除しておいたほうが良いでしょう。
筆者の経験則として、車検切れで内装が汚い場合は、長い間放置されていたと判断され査定の評価が下がり、高い買取金額が付かなくなります。そうならないために、内装が汚れている場合は前もって掃除をしておくことをおすすめします。
付属品をそろえておく
スペアキーや整備手帳(保証書)、取扱説明書、付属工具などの付属品がきちんとそろっているほうがプラス査定となります。中でもスペアキーが無い場合は、再作成に費用と手間が発生するため販売店から敬遠されます。
整備手帳(保証書)はたとえ記載がほとんどないとしても重要です。なぜなら、次の購入者への安心感につながるからです。特に輸入車の場合は、整備記録が無いと敬遠するユーザー多く、販売店で重要視されます。
車に社外のアルミホイールや足回りパーツなどを付けている場合は、純正パーツをそろえておいたほうが良いです。そのほうがプラス査定となります。
車の付属品については査定時に必ず確認されますので、自宅に保管しているなどという場合は前もって確認しておくことをおすすめします。
最後に
車検切れの車を売却するのは特に難しいことはありません。車検がある車と手続きは同じです。
車検が切れているからといって、大幅にマイナスになることもありません。ただし、公道を走ることができないため、査定を受けるには自宅まできてもらう必要があります。
査定を依頼する場合は一括査定サイトのカーセンサーネットを利用することをおすすめします。なぜなら、加盟店数がNO1であり実績があるためです。
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