車の買い替えのタイミングとしてベストなのはいつなのでしょうか。結論から言うと、車業界の繁忙期である1月下旬~3月上旬がベストな時期です。なぜなら、売買の取引が最も活発であり車が高く売れ、安く買える可能性が高いからです。
筆者の買取店での営業マン(査定士)時代の実感としても、1月下旬~3月上旬が最も忙しく、毎日5~6件の個人宅を回っていました。
繁忙期のタイムスケジュールとしては、朝9時から2時間ごとに予定を組まれており、移動も含めるとなかなかのハードワークでした。
一方で、4月になると急にヒマになり、1日1~2件程度の予定しか入らず、ギャップが激しかったです。
その他の月としては、半期決算前の9月もそこそこ忙しく、月によってかなりの差異があります。
この差異は、買取店の提示金額にも影響され、繁忙期の1月下旬~3月上旬と9月は高値を提示する確率が高いです。
本日は、車の買い替え・売却に最適な時期を月単位でみていきます。あわせて、3月に売る場合に気になる自動車税の扱いと、「13年超で買い替え」の判断基準もみていきます。
繁忙期は2月。遅くとも3月上旬まで
1年の相場の動きを月別に整理すると、こうなります。
| 時期 | 評価 | 状況 |
|---|---|---|
| 1月中旬 | ○ | 相場が上がり始める |
| 1月下旬 | ◎ | ここから本番。仕入れが本格的に動き出す |
| 2月 | ◎ | 年間で最も高い |
| 3月上旬 | ◎ | ピークの終わり。 |
| 3月中旬 | △ | 急速に落ち始める |
| 3月下旬 | △ | 店は忙しいが、仕入れ意欲は落ちている |
| 4月 | × | 最も避けたい月 |
| 5月 | × | 低調が続く |
| 6〜8月 | ○ | 平常 |
| 9月 | ◎ | 第2の山。半期決算 |
| 10〜11月 | ○ | 平常 |
| 12月 | ○ | やや強い |
買取店の営業マンだった頃の実感
冒頭に書いたとおり、買取店の最も忙しい時期は1月下旬に始まって3月上旬に終わります。
営業マンが数字を最も稼げる時期はこの約6週間であり、この時期は、1台でも多く仕入れたいという圧力が全社的にかかります。
査定額を上げる裁量も、この時期がいちばん大きくなります。「もう少し出せませんか」という交渉が通りやすいのも、この6週間です。
この実感は業界の統計データとも相関があります。
- オークション相場が高いのは1月〜3月上旬。中古車店が2〜3月の繁忙期を前に、1月頃から店頭に並べる車を積極的に仕入れるため
- 3月上旬以降、相場は徐々に下降していく
- 4〜5月は弱い時期にあたる
- 3月・9月の決算期はディーラーが在庫を確保したい時期で、買取価格が上昇する
現場の肌感覚と数字が、重なっています。
なぜ3月中旬から相場が落ちるのか
買取店は、仕入れた車を整備・登録して3月中に納車する必要があります。年度内の登録台数が決算の数字になるからです。
ところが、3月中旬以降に仕入れても、整備と登録が年度内に間に合いません。そのため仕入れの本番は1月下旬〜2月に集中し、3月中旬にはもう買いがおとろえます。
3月下旬の買取店が忙しそうに見えるのは、すでに契約済みの車の納車・登録処理に追われているからです。仕入れ意欲とは異なります。
「決算期の3月だから、3月に売れば高い」という理解は、ここでズレます。3月は決算月であって、仕入れのピークは2月だと考えてください。
4月に売るのが不利な理由
カレンダーで唯一「×」を付けたのが4月です。理由を3つに分けて説明します。
①案件が減り、業者に高値を出す動機がない
筆者が営業をしていた頃、4月は本当に暇でした。
誤解しないでいただきたいのですが、暇だからといって対応が悪くなるわけではありません。むしろ時間に余裕があるぶん、4月の営業マンは丁寧です。
ただし、丁寧さと査定額は関係がありません。案件が少ない時期は、無理をして高値を出す理由がありません。「対応が良かったから信頼できる」と感じて即決すると、実は金額が低かったというケースがあります。
②2〜3月に仕入れた在庫がまだ残っている
買取店も中古車販売店も、2〜3月に大量に仕入れています。4月時点ではその在庫がまだ店頭にあり、新たに仕入れる必要性が低い状態です。
在庫が十分にあるときの査定額が伸びないことが多いです。
「どうしても4月に手放す必要がある」場合は、複数社に見てもらうことの重要性が他の月より高いと考えたほうが良いです。相場が弱い時期ほど、業者間の提示額のばらつきが目立ちます。
第2の山は9月|半期決算を狙う
3月ほどではないが、確実に動く
多くのメーカー・販売店は9月が半期決算です。3月ほどの規模ではありませんが、在庫を確保しようとする動きが出ます。
筆者の実感としても、9月はそこそこ忙しい月でした。夏の閑散期を抜けて、現場の空気が変わるのがこの時期です。
9月と3月、どちらが有利か
単純な相場の高さでは2月(3月決算に向けた仕入れ期)が上です。
ただし9月には別のメリットがあります。
- 競合が少ない|「決算期の3月」は広く知られているため売り手が集中しますが、9月を意識している人は少なく、業者側が1台1台を丁寧に評価してくれる傾向があります
3月中に契約すれば、翌年度の自動車税はかからない
3月の売却で不安に思われやすいのが、自動車税の扱いです。
大手買取店では3月中に契約をすれば、翌年度分の自動車税を負担する必要はありません。
名義変更が4月にずれ込んでも問題ない
制度上、自動車税は毎年4月1日時点で車検証に記載されている所有者に課税されます。この事実から「3月中に名義変更が終わらないと、翌年度分を自分が払うことになるのでは」と心配される方がいます。
ですが、実務ではそうなりません。
大手買取店は「契約日」を基準に自動車税の負担を決めています。3月中に契約が成立していれば、その後の名義変更手続きが4月にずれ込んだとしても、翌年度分は買取店側の負担として処理されます。
3月下旬は運輸支局が混雑して手続きが翌月に回ることは実際にありますが、それで売主が損をすることはありません。
筆者が営業をしていた頃も、ここは契約日で処理していました。例え、車の引き渡し日が4月になったとしても、翌年度の自動車税を請求することはありませんでした。
3月以外に売る場合は、未経過分の扱いを確認する
一方、年度の途中(4月〜翌2月)に売る場合は、支払い済みの自動車税は原則買取金額に含まれます。
ただし、4月または5月に売却する場合で、年度の自動車税を払ってない時は、月割り(4月は1カ月分・5月は2カ月分)の支払いとするところが一般的です。
年度の途中(4月〜翌2月)に売る場合の「自動車税の未経過分」の扱いは、買取店によって若干異なる場合があるため、売却時に詳細を確認したほうが良いです。
時期以外の売り時|車検・年式・走行距離
月の話とは別に、車ごとの節目もあります。
車検を通して売っても車検代ほどは査定額に乗らない
買い替えのきっかけとして最も多いのが車検前です。「車検費用がかかるなら、その分を次の車に充てたい」と思われる方は多いです。
一方で、車検を通したほうが高く売れるのではと思われるかもしれませんが、車検を通してから売っても、その費用分は査定額に乗りません。
車検費用の内訳は、重量税・自賠責保険料・印紙代・整備費用です。このうち税と保険は次のオーナーに引き継がれるのでプラスに捉えられますが、整備費用はほとんど反映されません。
ブレーキパッドを交換しても、その分だけ買取額が上がることはありません。
ただし逆に、「車検の期限がまだ先だから、それまで待つ」のもおすすめしません。待っている間に相場が下落する可能性があります。車検残が1年程度あれば査定にプラスになるので、売ると決めたなら早く動くほうが有利です。
走行距離は昔ほど気にしなくていい
「10万キロを目安に買い替えたほうがいいですか」という質問を、営業マン時代によく受けました。
10万キロが目安とされてきたのは、タイミングベルトの交換時期がおおむね10万キロで、高額な交換費用が発生するためでした。しかし近年はチェーン式が主流で、10万キロ以上持つ車がほとんどです。この目安はもう薄れています。
確かに走行距離が伸びれば部品の不具合は増えますが、日本車の寿命は40〜50万キロとも言われ、10万キロ超の車も普通に流通しています。
近年は、円安からの輸出需要の高まりにより、走行距離が多くても高値で取引されるケースも多いため、そこまで気にする必要はありません。
13年を超えると税金はいくら上がるのか
①自動車税は15%重課される
初度登録から13年を超えたガソリン車・LPG車は、自動車税が15%重課されます。
| 総排気量 | 通常 | 13年超 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 〜1.0L | 29,500円 | 33,900円 | +4,400円 |
| 〜1.5L | 34,500円 | 39,600円 | +5,100円 |
| 〜2.0L | 39,500円 | 45,400円 | +5,900円 |
| 〜2.5L | 45,000円 | 51,700円 | +6,700円 |
| 〜3.0L | 51,000円 | 58,600円 | +7,600円 |
| 軽自動車 | 10,800円 | 12,900円 | +2,100円 |
※ディーゼル車は11年経過で重課されます。ガソリン車より2年早い点にご注意ください。
②重量税も重課される
13年超で上がるのは自動車税だけではありません。自動車重量税も重課されます。
| 車両重量 | 13年未満 | 13年超 | 18年超 |
|---|---|---|---|
| 〜1.0t | 16,400円 | 22,800円 | 25,200円 |
| 〜1.5t | 24,600円 | 34,200円 | 37,800円 |
| 〜2.0t | 32,800円 | 45,600円 | 50,400円 |
| 軽自動車 | 6,600円 | 8,200円 | 8,800円 |
※自家用乗用・2年分
1.5t以下なら2年で9,600円増、年あたり4,800円です。
自動車税と合算すると、年間の負担増はこうなります。
| 自動車税の増加分 | +5,900円/年 |
| 重量税の増加分 | +4,800円/年(2年で9,600円) |
| 合計 | 約10,700円/年 |
※1.5〜2.0L・車両重量1.5t以下の場合
さらに18年を超えると重量税がもう一段上がります。
③ハイブリッド車は自動車税の重課対象外
ここは知らない方が多いポイントです。
ガソリンハイブリッド車・電気自動車・燃料電池自動車・天然ガス自動車などは、自動車税の重課の対象外です。
プリウスやアクアに13年乗っている方は、自動車税が上がりません。「13年だから買い替えなければ」と焦る必要はありません。
13年で慌てて買い替える必要はない
年間約1万円の増加を「大きい」と見るか「その程度」と見るかは、人によります。
ただ、買い替えには数十万円から数百万円がかかります。税金が年1万円上がることだけを理由に買い替えるのは、経済的には合理的ではありません。
13年はあくまでひとつの目安と考えてください。修理費が重なってきた、次の車検で大きな整備が必要になりそう、といった実害が出てきたときが、本当の判断のタイミングです。
2026年の中古車相場はどうなっているか
「古い車はもう値が付かない」と思っている方が多いのですが、現在の市場はそうなっていません。
- 2026年1月、中古車オークションのAA相場が過去最高値を更新。平均成約単価は前年比7.7%増の134.6万円
- 2026年5月時点でも成約単価131万円・前年比+10.6%で高止まり
- 出品台数が前年を割っているのに成約単価が上がっている=中古車店の仕入れ意欲が強い
- 円安による輸出需要が相場を下支えしている
実際、軽自動車では7年落ちのN-BOXが55.6%、ジムニーが79.3%のリセール率を維持しています。
「年式が古いから」と諦めて下取りに出してしまう前に、一度は買取店の査定を取ってみることをおすすめします。思っている金額と違うことがあります。
多くの車種は3年落ちから5年落ちの間にリセール率が新車価格の10~15%前後下がります。ネクステージは買取台数国内トップクラスで、金額をはっきり提示し契約後の減額もありません。まずは今の相場を把握しておくと、売り時の判断がしやすくなります。
年式が古く、査定額が付かなかった場合は廃車買取という選択肢があります。買取価格に加えて税金の還付があるため、想像より手取りが出ることがあります。
査定額を落とさないための準備
時期を合わせたら、あとは準備です。効果の大きい順に2つ挙げます。
①内装をきれいにしておく
査定士が最も見るのは内装です。外装の傷は板金で直せますが、内装の汚れやニオイは落としにくく、再販時に敬遠されるためです。オートオークションでの評価も下がります。
シートのシミは市販のシートクリーナーで落とせる範囲を落とし、タバコやペットのニオイは消臭剤で軽減しておいてください。業者に出して数万円かけるのは過剰で、自分でできる範囲で十分です。
②付属品をそろえておく
意外と査定額に効くのがこちらです。
- スペアキー|紛失していると再作成に費用と手間がかかり、輸入車や高額車の場合は特にマイナスになります
- 整備記録簿|点検・整備の履歴が残っていると「丁寧に乗られた車」と評価されます
- 取扱説明書・保証書|1オーナーの証明等、輸入車では特に重要視されます
- 純正パーツ|社外ホイールやマフラーを付けている場合、純正品が揃っているほうが高く評価されます
自宅の物置に入ったままになっていないか、査定前に確認しておいてください。
最後に
中古車の取引は月によってばらつきがあり、繁忙期には各買取店が積極的に値段を提示してきます。
一方で、どの時期においても車を高く売るには、競合数社を比較したほうが有利となります。
買取店で現在最も勢いがあり、高値を提示する確率が高いのは「ネクステージ」であり、比較する際は同社を含めて比較したほうが良いです。
「ネクステージ」は自社での販売好調を受けて買取も好調であり、買取台数は下記グラフのように右肩上がりで、直近(2025年11月期)の年間買取台数は28.3万台とガリバー(18.3万台)やウィーカーズを大きく上回り国内トップです。
◆ネクステージの年間買取台数の推移グラフ
一方で、「ネクステージ」は低年式とか走行距離が多いという在庫として扱いづらい車には積極的に値段を提示してこないため、そのような際は、オークション販売に強い「ユーポス」や「ラビット」に依頼したほうが良いです。
複数買取店に査定依頼するには下記リクルート社が運営するカーセンサーネットを利用すると簡単に近隣買取店を絞り込んで依頼することができます。
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複数買取店を比較するのは面倒だし、営業電話が多くかかってくるのも避けたいという場合は、下記公式サイトより「ネクステージ」1社に依頼することも可能です。
【出典】自動車税info(令和8年度版・13年経過の自動車の税金)/ファブリカホールディングス 中古車市場統計レポート(2026年1月版)/車選びドットコム 市場レポート(2026年5月)/MOTA車買取 査定実績データ(2026年6月)


