中古車販売日本一規模のビッグモーターで車を買う時にかかる諸費用は高いのでしょうか?安いのでしょうか?
結論から言うと、ビッグモーターの諸費用は高めです。ビッグモーターは車両本体価格を市場相場より若干安くおさえ、諸費用やローンで収益を見込む戦略です。
ただ、一口に諸費用と言っても、様々な項目が存在します。諸費用の中には、購入者自身が対応することにより費用を削れるものもあります。
また、交渉により減額できるものもあり、諸費用の内容を細かく把握し対応することで、総支払額をおさえることができます。
本日は、ビッグモーターの諸費用について、実際の見積もりをもとに、それぞれの費用項目が高いか安いかをみていきます。
中古車を買う時の諸費用って何?
中古車販売店で車を買おうと思ったら、車に表示されている車両価格とは別に色々な費用が掛かります。
具体的には、車の整備費用、名義変更費用、納車費用、陸送費用、各種税金、保証料などです。どこの中古車販売店でも、費用項目はほとんど同じです。
一般的に中古車購入時の諸費用は車種にもよりますが、だいたい約20~30万円かかります。
つまり、車両本体価格が100万円の車でも、諸費用を含む支払い総額は120~130万円程度になります。
近年は、諸費用を含む支払い総額で価格を表示している中古車販売店もありますが、その場合でも見積もりの中には諸費用項目があり、きちんと内容を把握しておいたほうがよいです。
なぜなら、諸費用はそのほとんどが中古車販売店の利益になるものであり、交渉によって費用を削減できるからです。
ビッグモーターの実際の見積もりから諸費用明細を検証!
ビッグモーターの諸費用の各項目内容とともに他社と比べて高いか安いかを見ていきます。
車種はプリウス平成28年式(車体本体価格219万円)を選択し、支払は全額ローンを条件としています。
① 登録・届出費用 29,900円
購入する車の名義を購入者の名義に変更する費用となります。他社では名義変更手数料とか登録手続代行費用とも言います。
具体的な作業内容としては、旧所有者と購入者の書類を陸運局に持ち込んで名義変更を行う手続きとなります。
こちらの費用は他社でもだいたい25,000円~30,000円のところが多く、他社とそれほど変わりません。
② 希望ナンバー 12,000円
購入する車のナンバーを希望する番号に変更する費用です。他社では希望ナンバー変更費用とも言います。
他社ではだいたい10,000円~15,000円程度であり、他社とそれほど変わりません。
③ 車庫証明費用 19,900円
登録に必ず必要になる車庫証明をビッグモーターに代理で取得してもらう費用となります。
具体的な作業内容としては、車庫証明書類作成および住所地の警察署への書類提出と受取という内容になります。
車庫証明の取得は購入者自身で行うこともでき、その場合はこちらの費用は発生しません。(印紙代実費2,600円前後のみとなります)
他社ではだいたい10,000円~15,000円のため、ビッグモーターでは若干高めと言えます。
車庫証明の取得を自身で行う方法は下記記事にまとめていますので、参考にしてみてください。
④ 納車整備費用 35,900円
購入する車の整備を行う費用となります。今回見積もりを取ったプリウスは車検が平成31年6月までと1年程度ついていたため、こちらの費用ですが、車検が切れている場合は、約70,000円とのことでした。
他社ではだいたい25,000円~35,000円程度であり、他社とそれほど変わりません。
⑤ 下取諸費用
車の乗り換え時に、それまで乗っていた車を下取りに出す場合の費用です。他社では下取引取料とか下取手数料とも言います。
今回の例では、下取り無の想定であるため費用は掛かっていませんが、下取りがある場合は約20,000円発生するとのことです。
他社でも同様の金額ですが、こちらの費用は交渉により減額もしくは削除してもらうことが可能です。
⑥ 指定場所納車費用 11,000円
自宅などの指定場に納車する費用となります。購入した店まで取りにいく場合は発生しません。
他社ではだいたい10,000円~15,000円のため、それほど変わりません。
⑦ 保証費 39,900円
メーカーの保証を継続して受けるための費用となります。他社では保証継承費用とも言います。
メーカーの保証(新車から5年)を継続して受けるための費用です。
他社ではだいたい15,000円~25,000円のため、ビッグモーターの保証費は高めです。
⑧ 土日、祝日納車費用 11,000円
土日、祝日に納車する場合の費用です。平日納車の場合は発生しません。
中古車販売店は土日の来店が多く、土日は営業に専念したいため、平日に納車をしたがります。そのため、土日、祝日の納車には別途費用を取り、平日納車を促すものです。
他社では、この費用そのものを取らないところも多いため、ビッグモーターの諸費用が高くなる原因となっています。
⑨ 他店在庫販売手数料 45,000円
訪問した店舗以外の店舗にある車を購入する場合の費用です。今回のプリウスは大阪の在庫であったため、大阪から関東まで陸送する費用となります。単純に陸送費用と言うところもあります。
こちらの費用は在庫のある地域からの距離によって変わります。
他社では大阪から関東であれば、だいたい30,000円前後のため、ビッグモーターの他店在庫販売手数料は高めと言えます。
ビッグモーター独自の保証料金は
ビッグモーターはメーカーの保証とは別に独自の保証を有償で付けることができます。保証期間は1年、2年、3年と選択でき、追加オプション(20,000円プラス)で最大10年間を保証するロングラン保証とすることもできます。
今回のプリウスの場合では、1年、2年、3年の保証は下記となるとのことです。
注意点としては、保証を適用するにはビッグモーターで定期的な点検を受ける必要があるということです。2年ごとの車検もビッグモーターで受けなければなりません。
懇意にしている整備工場があるという場合や、ビッグモーターが近隣に無く持ち込みできないという場合は、付けないほうが良いかと思います。
ビッグモーター保証については、下記記事にまとめていますので参考にしてみてください。
他社と諸費用が変わらない項目
どこの中古車販売店でも費用が変わらない項目があります。具体的には下記のように税金や未経過分の自動車税や自賠責保険料となります。
・預かり法定費用
自動車税、重量税、取得税、自賠責保険料、登録検査料、車庫証明印紙代、ナンバープレート代・リサイクル預託済金額
・自動車税未経過相当額、自賠責未経過相当額
ローン金利は9.9%と高め
今回のプリウスの支払い総額2,567,431円のほぼ全額である2,560,000円を4年のローンで支払うと、下記となります。
ローン金額 | 2,560,000円 |
月額支払額(48回) | 64,805円 |
利息総額 | 550,656円 |
金利は9.9%となり銀行系のローンに比べると割高です。
利息総額は約55万円となり、最新型のナビやオーディオを付けてもお釣りがくる金額です。
利息の支払いを抑えるには、金利の安い自動車ローンを選択したほうが良いです。
金利の安い自動車ローンでおすすめできるのは、損保ジャパンが提供する「ジャパンダ・ネットマイカーローン」です。
金利が1.9%~2.85%(審査により変動)と安く、ネット上で手続きも簡単にできるためです。
審査は土日祝日も行っており、1両日中には回答してもらえるため、ローンでの購入を考えている方は検討してみてはどうでしょうか。
ビッグモーターのローン金利については下記記事にまとめていますので、参考にしてみてください。
今乗っている車を高く売るには一括査定を利用する
ビッグモーターで車の乗り換えを検討している場合に、下取りとしてビッグモーター1社で売却を決めてしまうのはおすすめできません。
なぜなら、他の買取店と競合することでより高く売れるからです。
ビッグモーターは直接販売することで高く買い取る確率が高いですが、いつでも最も高い金額を提示するという訳ではありません。
自社の販売店に展示できない車(低年式車や走行距離の多い車、内外装が問題ある車など)は、ガリバーやユーポスなどの他社買取店のほうが高いケースも多々あります。
よって、高く売りたい場合は一括査定サイトで複数買取店に申し込み比較したほうが良いです。
リクルート社が運営する下記カーセンサーネットを利用すると大手買取店を簡単に絞り込んで依頼することができます。
複数の買取店と商談するのは面倒だし、そもそも交渉が苦手・・という方には、「オークション方式の買取サービス」もあります。
「オークション方式の買取サービス」とは、ユーザーの車を欲しい買取店がネット上のオークションで入札し合うことで、高く売れるという一括査定とは異なる新しいサービスです。
「オークション方式の買取サービス」を提供する「セルカ」では提携買取店最大6,000社からの入札を見込むことで、驚くほど高く売れる場合があります。
利用者は1回査定を受けるのみで、複数の買取店との交渉はありません。
「セルカ」の売却事例のひとつでは、下記のように他社より47万円も高く売れたという事例もあります。
希望通りに入札が入らず、売却が成立しないという場合もありますが、出品料や査定料は無料であり、時間に余裕がある方は試してみてはどうでしょうか。
査定は下記公式サイトから依頼可能です。
最後に
ビッグモーターは車両本体価格を抑えながら、ローン金利や付帯サービスなどの諸費用で収益を見込む戦略です。
上記のような諸費用の他に、ナビやコーティングをオプションとして選択する場合は、その費用も諸費用として加算されます。
諸費用を極力おさえたい場合は、削減が可能な諸費用項目を削るとともに、金利の安いローンを選択することをおすすめします。
ビッグモーター以外の他社でどのくらい諸費用が発生するかは、カーセンサーネットの「車両本体価格」と「支払総額」を比較することで、車ごとの諸費用がわかります。「支払総額」から「車両本体価格」を引いた金額が諸費用の金額となります。
購入を検討している方は、検討の材料としてみてください。
車庫証明、警察署が隣なので自分でやりますと言いましたが、会社の方針でここは絶対に外せませんと言われました。
そのお金を何に使うのかはわかりませんが、本当に無駄です。
高く買って安く売るがキャッチフレーズなのに、安く売ってくれませんので、気をつけた方がいいです。
コメントありがとうございます。車庫証明の代行費用は提出・受取の手間だけなので、原価は人件費のみです。どこの販売店でも任意のはずですが、絶対に外せないというのはおかしいですね。付帯収益を獲得するというノルマが相当厳しいのでしょうか。
一年前に購入したのですが、知人に諸費用が高すぎるよって言われたのですが、購入してしまってる以上今更取り返す事はできませんか?
無知な自分が悪いので勉強代だと思って諦めるべきでしょうか?
ちなみに、60万の車に対して諸費用18万、預かり法定費用10万です。
コメントありがとうございます。約束と異なる項目がある場合などは別ですが、購入一年後に諸費用を取り戻すというのはちょっと難しいですね。。諸費用18万、預かり法定費用10万というのは少し高い気がしますが、ビッグモーターなどの大手販売店ではそこまで法外な金額ではないかと思います。