事故を起こした車は全て事故車となり、買取価格も安くなると思われていませんか?
実は、乗っている車が過去に事故を起こしていても事故車となる場合と、ならない場合があります。
筆者の経験上、ユーザーが事故車と思っている車は、事故車でないことがほとんどです。
なぜなら多くの場合、事故車とならないバンパー、ボンネット、ドア、トランクなどを修理しているだけの車がほとんどのためです。
本日は、中古車業界での事故車の定義と、車をぶつけた際に事故車となるかどうかの判断基準とともに、買取に出す際に少しでも高く売却するために押さえておきたいポイントを中古車業界に15年所属した筆者がご説明します。
事故車の定義とは?
事故車とは修復歴車とも言い、日本自動車査定協会、自動車公正取引協議会、日本中古自動車販売協会連合会で統一基準が定められています。その基準から事故車とは、車の基本骨格(フレーム)部位を交換若しくは修復した車、とされています。
下記の画像は車の基本骨格を示したものになります。車の形状は様々ですが、基本骨格部位の形が変わるだけで、市販されているほとんどの車に下記の基本骨格部位が存在します。
ここで重要なことは、上記の部位以外の箇所を交換、修復しても事故車にはならないということです。
つまり、基本骨格部位をカバーしている、ボンネットやドア、フェンダー、トランクなどといった部品は交換、損傷していても事故車とはなりません。ドアを交換したから事故車だと思われているユーザーも少なくありません。
下記の画像の車はドアが激しく損傷していますが、基本骨格部位まで損傷が及んでいないため、事故車には該当しません。
ちょっと待って!買取店に”事故車”と申告しないで!
一般的に、事故車の場合は無事故車の買取価格より、約3割程度安価となります。無事故車として100万円の買取価格の車は、事故車となると60~70万円程度になります。
自分の車が過去に事故を起こしていたとしても、その修理箇所によっては事故車に該当しないこともあるため、明確に解っている場合以外は事故車であると申告するのは避けたほうが良いです。
なぜなら、事故車であると申告した時点で、買取店は事故車で無かったとしても事故車として評価するからです。
稀に事故車では無かった場合に、教えてくれる良心的な買取店もいますが、基本的に安く買う(利益を出す)ことが営業マンの評価に繋がるため、事故車と申告されたら事故車の買取価格を提示される確率が高いです。
事故の種類で圧倒的に多いケースは追突であり、バンパーやトランクの交換若しくは修理で治ることがほとんどで事故車にはなりません。その他にもドアを傷つけられたとか、ボンネットの凹みを直したなど、事故車では無いケースがほとんどです。
よって、査定時に過去の修理について聞かれた場合には、修理箇所のみを伝え、基本骨格部位の損傷については触れないほうが良いです。事故車になるかどうかの判断は、あくまで買取店に判断してもらいましょう。
過去に事故を起こしていても事故車とならない場合も多いですが、基本骨格部位が軽度に損傷しているケースなどもありますので、複数の買取店に見積もりをしてもらうことをお勧めします。
損傷が軽度で事故車になるかならないか微妙なケースでは、後にトラブルになる可能性がありますので、下記の記事を参考にトラブルの回避をしてください。
事故車を高く売る方法は?
一口に事故車といっても、損傷個所によって買取価格への影響は様々です。また、買取店によっても評価が分かれることが多いです。そのため、無事故車に比べて、事故車では買取店によって買取価格に大きな差異が出ることがあります。
そのため、高く売るためには出来る限り多くの買取店に見てもらったほうが良いです。
多くの買取店に車を見てもらう方法としては、一括査定サイトのカーセンサーネットを利用すると、複数買取店を簡単に絞り込んで依頼することができます。
カーセンサーネットは加盟店数NO1であり、大手買取店から近隣の専門店まで検索可能です。
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より多くの買取店の目に留まる方法としては、オークション方式の買取サービスである「ユーカーパック」という新しいサービスもあります。
「ユーカーパック」とはユーザーの車に興味を持った複数買取店がオークション方式の入札によりネット上で買取価格を提示するというサービスであり、複数買取店と商談する必要が無いという特徴があります。
2016年のサービス開始直後は提携店も少なく入札が少ないという懸念がありましたが、直近では5,000店舗を突破し、手間が少なく高く売れると評判が上がってきています。
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ユーカーパックの詳細は下記記事にまとめていますので参考にしてみてください。
車が損傷している場合は直したほうが良いのか?
事故を起こしたり、起こされた時に、そのことがきっかけで車を売却(乗り換え)するケースがあると思います。その場合は、直したほうが良いのでしょうか?
結論から言うと、直さないでそのまま売却したほうが良いです。なぜなら、仮に15万円掛かって損傷箇所を直したとしても、そのままの状態で売る価格より15万円は高くはならないからです。
保険を使って直すというケースもありますが、等級が下がることを考えるとお勧めできません。相手がいる場合の事故で、相手の保険で直せるケースであれば、修理代を貰ったほうが良いでしょう。
大きな事故で基本骨格部位が損傷しているままの状態は、業界内では”現状事故”と呼ばれ、買取価格が著しく安価となります。ただ、こちらのケースも直して売ることはお勧めできません。基本骨格部位が損傷している場合は、修理代金が高額(約30万~)になるケースが多く、その分の金額は買取価格に加味されません。
現状事故車の評価は通常の買取専門店では難しいため、専門の買取店に依頼することをお勧めします。株式会社タウは事故車買取の老舗であり、実績には定評があるため、現状事故車の売却を考えている方は試してみてはいかがでしょうか。
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低年式の車や過走行の車では、値段がつかないケースがありますので、廃車業者に買取を依頼した方が良いこともあります。自走運転ができない場合などは、廃車業者に頼むほうが買取店に頼むより有利なことが多いので、下記の記事を参考に依頼してもらえたらと思います。
最後に
一口に事故車といっても、損傷箇所によって買取価格への影響も様々です。
また、事故車と思っていても事故車ではないケースは意外と多いです。
見た目がひどいから、とか、修理代が高額だったからと思い込むより、実際に査定をしてもらい、判断してもらったほうが良いでしょう。
修理箇所がどのくらい買取価格に影響するかは、各買取店によって評価が様々であるため、複数の買取店に査定してもらうことをおすすめします。
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