KINTOの解約金フリープランを選ぶメリットが薄い理由を解説

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トヨタのサブスクリプション(サブスク)サービス「KINTO」は2021年12月14日から「解約金フリープラン」という初期費用を払うことで中途解約金がゼロになる新プランを追加しました。

「KINTO」に限らず車業界のサブスク(リース)では、3年・5年といった利用期間が前提になっており、期間途中で解約すると中途解約金が発生します。

今回、「KINTO」は「解約金フリープラン」を追加することで、中途解約金が発生しないという、より使いやすいサブスクとし利便性を高める狙いがあります。

ただし、「解約金フリープラン」では利用開始時に初期費用として月額利用料5カ月分の申込金を支払う必要があり、中途解約金の先払いと見られ、メリットは薄いです。

実際、3年という契約期間中において、いつ解約しても支払総額は「初期費用フリープラン」とほぼ変わりません。

本日は、「KINTO」の新プラン「解約金フリープラン」を選ぶメリットが薄い理由についてみていきます。

 

「解約金フリープラン」では申込時に月額利用料5カ月分相当費用が必要

「KINTO」の「解約金フリープラン」では中途解約金をフリー(無料)とするために、月額利用料5カ月分相当の申込金が初期費用として必要です。

一例で、カローラクロスGを利用する場合、月額利用料(3年契約ボーナス払い無)46,090円の5カ月分相当232,210円を支払うと、中途解約金がフリー(不要)となります。

「解約金フリープラン」では、初期費用を払うことで中途解約金がフリーとなることに加え、月額利用料についても従来からの「初期費用フリープラン」に比べて10%程度安くなります。

そのため、「解約金フリープラン」のほうがメリットが大きいのでは、と思われそうですが、実はそうでもありません。

なぜなら、「初期費用フリープラン」で中途解約時に発生する追加精算金(3年契約)は最大で月額利用料5カ月分であり、「解約金フリープラン」の申込金と同等です。さらに経過期間ごとに下記のように追加精算金が減っていきます。

※KINTO公式サイトより

そのため、「初期費用フリープラン」と「解約金フリープラン」それぞれで中途解約時点での支払額合計(精算金含む)は、経過月数に応じて下記表のようになり、いつ解約しても支払総額に大差はありません

※中途解約時点支払額合計:「初期費用フリープラン」の場合は月額利用料合計+追加精算金 「解約金フリープラン」の場合は初期費用+月額利用料合計

利用開始から6カ月以内であれば「解約金フリープラン」のほうが若干支払額が大きくなるのの、それ以降は「初期費用フリープラン」のほうが支払額が少なくなっていきます。

よって、6カ月以内に解約する可能性が高くなければ、わざわざ初期費用を多く払って「解約金フリープラン」を選択するメリットはほぼありません

「解約金フリープラン」のメリットあるとすれば、初期費用を多めに払って月額利用料を若干下げるということくらいです。

「解約金フリープラン」というと、高額な解約金を負担しなくても済む!ということで、一見するとおトクと思うかもしれませんが、実は「初期費用フリープラン」と中途解約時点での総支払額は大差なく、そこまでメリットはありません。

初期費用が発生しないため利用しやすいというサブスクの本来のメリットもなくなります。

また、「解約金フリープラン」で3年間利用し続けた場合の支払総額も「初期費用フリープラン」よりも約5万円程度高く(例:カローラクロスG)なります。

 

契約年数3年の「解約金フリープラン」は期間延長も可能だがメリットは薄い

「解約金フリープラン」の契約年数は3年間ですが、契約終了時には3カ月分の申込金を新たに払うことでさらに2年間延長することができます。

2年間延長し5年利間用した上で、さらに2年間延長し最大7年間利用することもできます。

ただし、その場合でも支払総額では「初期費用フリープラン」のほうが若干安くなります。

月額定額がメリットのサブスクで、まとまった支払が必要となるという「解約金フリープラン」のメリットは薄いです。

 

特約精算金は別途発生する

「解約金フリープラン」を選択しても、解約時の車両状態によっては特約精算金が発生します。

特約精算金とは下記2点です。

精算金① 外装の修理や内装のクリーニングが必要になる場合の精算金

内外装の査定により減点数に応じた精算金が発生します。

下記例1:サッカーボール大程度の凹みだと40点相当の減点となり、1点1,100円計算で44,000円の精算金となります。

※KINTO公式サイトより

損傷個所が多いとその分精算金も高くなります。

 

精算金② 走行距離超過による精算金

KINTOでは月平均距離が1,500キロを超えた場合、超過1キロあたり11円の精算金が発生します。

仮に10カ月利用で、走行15,000キロであった場合、55,000円の精算金が発生します。

通勤や通学で走行距離が多いという方は注意が必要です。

 

中途解約金が発生しない車のサブスクサービスはほとんど無い

一般的にサブスクというと、初期費用や中途解約金が発生せず、「hulu」や「NETFLIX」のように月額料金のみで、いつでも退会できるというものです。

ただし、車のサブスクというと、リース契約となるものがほとんどで、契約期間のしばりがあり、途中で辞めると中途解約金が発生します。

なぜ車のサブスクは、初期費用や中途解約金が発生せず、いつでも辞められるという手軽なサービスにならないかというと、登録時の手間や車のリセールの問題があります。

車の利用時には手間のかかる登録作業が発生するとともに、新車で1度でも登録すると販売価値が大きく下がるため、事業者負担が大きく中途解約金を取らざるを得ないというものです。

KINTOの「解約金フリープラン」では、中途解約時の違約金こそ発生しないものの、初期費用時に5カ月分の利用料が発生するため、中途解約金の先払いと見られ、手軽なサブスクとは言えません。

一般的なサブスクに近い形で、初期費用や中途解約金が発生しないレンタカー利用という形態もありますが、利用料が高額となるため、あまり普及していません。

 

最後に

KINTOの「解約金フリープラン」は、車のサブスクの弱点であった中途解約金をフリーとするという特徴はあるものの、初期費用が多く発生し、総支払額では従来プランと大差ないということで、メリットとしては薄いです。

解約時点での総支払額に大差ないため、利用時に負担が少ない従来からの「初期費用フリープラン」のほうが利用しやすいです。

KINTOは利用料に任意保険料が含まれるという、従来のリース契約にはないサービスであり、特にメリットが大きくなる若い人を中止に徐々に利用者を増やしています。

今回の「解約金フリープラン」の設計は、そこまで革新的とは言えませんが、今後追加の初期費用が発生せず、中途解約金も発生しないようなサービスができると、他社との差別化につながり、一気に利用者は増えそうです。

車種毎に「初期費用フリープラン」、「解約金フリープラン」それぞれで月額利用料がどのくらいかかるかは下記公式サイトで確認できます。

【KINTO】公式サイト

KINTOの全体的な特徴については、下記記事にまとめていますので参考にしてみてください。

トヨタ「KINTO」の価格は意外と安め!5つのメリットを解説

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