7年ぶりのフルモデルチェンジで話題の新型プリウスですが、正式な料金が公表される前に、格安カーリース「クルカ」での申し込みが開始されています。
「クルカ」での新型プリウスの利用料は3年契約で月額44,800円と、従来のプリウスにおける他社カーリースの利用料5~6万円程度と比べて、かなり安めに設定されています。
また、クルカと同等グレードの新型プリウスを残価設定型ローンで購入した場合の月々のローン支払い額55,000円~60,000円程度と比較しても、クルカの利用料は安めです。
ただ一方で、プリウスの3年後のリセールバリュー(買取価格)によっては、リースではなく購入した方が経済的となる場合があるので、注意が必要です。
本日は、新型プリウスの「クルカ」での利用料とともに、ローンや現金での購入と比較しつつそれぞれのメリット・注意点をみていきます。
先鋭的なデザインと最新の機能を搭載し、フルモデルチェンジをした新型プリウスについて、早々にリース契約の申し込みを開始した「クルカ」では月額利用料44,800円とかなり安めの価格設定となっています。
現行プリウスの他社でのリース利用料(3年契約)の月5~6万円程と比較しても、かなり安めです。
「クルカ」の利用料が安い理由は、3年後の残価を高めに設定しているということと.ネットでの申し込みに限定するなどコストを極力抑えているためです。
リース契約ということで、自賠責保険料や自動車税などの諸費用が利用料に含まれており、都度の支払い対応がないというメリットもあります。
「クルカ」と同等グレード(グレードG)の新型プリウスを近年主流の残価設定型ローン(3年契約)で購入した場合の支払総額を比較すると、クルカ利用の方が安価となります。
残価設定型ローンの金利や3年後の残価にもよりますが、仮に多くのディーラーが採用している金利3.9%と3年後残価55%で試算すると、下記表のようにクルカ利用の方が約50万も安価となります。
※グレードはG 標準色 諸費用・オプション・値引き・自動車税は概算
一方で、クルカを利用する際の注意点としては大きく下記3つです。
注意点① メンテナンスがついていない
「クルカ」の利用料には、定期的なメンテナンス(整備点検)が含まれていません。
他社のカーリースではメンテナンスの有無を選択できることがほとんどですが、「クルカ」では選択できません。
6・12か月点検などの点検を受けたい場合は、自分でディーラーや整備工場に持ち込み有償で対応してもらう必要があります。
オイル交換などの消耗品交換も自分で行う必要があります。
ただし、メンテナンスが無くてもメーカーの保証は受けらます。
新車のメーカー保証は3年間ついているため、「クルカ」の利用期間である3年はカバーでき、車両の不具合があった場合はメーカー保証で対応してもらえます。
国産の新車であれば3年以内に大きな不具合が起こることはほぼ無いため、メンテナンスが無くても大きな問題は無いと思いますが、定期的なメンテナンスもしっかりまかせたいという方には向いていません。
注意点② 中途解約・契約延長・カスタマイズができない
「クルカ」の契約期間は3年であり、中途解約はできません。
どうしても中途解約しなければならないという場合は、別途の見積もりでの精算となります。
また、他社のカーリースであるような、契約期間終了後の再リース(契約延長)もできません。
車が気に入ったから契約を延長したいという場合でも、車を返却する必要があります。
また、車両のナビ・オーディオやアルミなどを自分好みに変更することは基本的にできません。
車両返却時には利用開始時と同様の現状である必要があります。
注意点③ オプションを細かく選べない
「クルカ」では申込時にオプションを細かく選択することができません。
また、サイトでの申込時には申込プランと外装色をするのみで、すぐに審査申込となるため、他社のようにオプションを選択した利用料を確認することができません。
セットオプションについては、審査申込完了後に個別対応できるとのことですが、都度の問い合わせが必要となります。
残価設定型ローンは割高
近年は、月々の支払い額を抑えるという謳い文句で残価設定型ローンがディーラーで勧められますが、据え置いた残価にまで金利がかかるため、手数料(利息)は割高となります。
支払総額を少しでも抑えるには、金利を交渉するか、頭金をできる限り入れたほうが良いです。
特に金利は1%でも支払総額が大きく変わってくるので、都度交渉することをおすすめします。
ディーラーの基準とする4.9%~5.9%などの金利では利息が高額となるため、しっかりと確認することをおすすめします。
また、残価については3年で車両価格の50~60%で設定されることが多いですが、近年は中古車相場が高騰しており、人気車種は3年後でも60%以上の価格で取引されることが多いです。
そのため、3年後には残価とその時点での買取価格を比較して、残価が高い場合はディーラーに返却し、買取価格が高い場合は買取店に売却したほうが経済的です。
リセールバリュー次第では現金購入のほうが有利
3年の総支払額では残価設定型ローンよりも「クルカ」が安価ですが、3年後の残価(買取価格)次第ではその差が縮まります。
従来型のプリウスで約3年経過した買取相場は約200万円(Aツーリングセレクション3万キロ ナビクル調べ)となっており、ディーラーが設定する残価よりも20~30万円程高くなっています。
走行距離や状態が良いという理由により、さらに買取価格が上がる場合は、より差が縮まります。
仮に3年後のリセールバリューを200万円とした場合は、下記表のようにクルカよりも現金購入のほうが有利となります。
ちなみに、リセールバリューは車の外装色によって、大きく異なります。
新型プリウスではマスタードイエロー(黄)やアッシュ(グレー)などの新色が設定されていますが、リセールバリューを考えるならば避けたほうが無難です。
ブラックやパールのほうがリセールバリューは高いです。
メンテナンス&任意保険付きのリースなら「KINTO」
定期的なメンテナンスや任意保険も利用料にコミで、より手間がないカーリースならトヨタのサブスク「KINTO」を選択するという手もあります。
新型プリウスグレード「G」の3年契約では月々61,710円(ボーナス払い無し)と、「クルカ」に比べて約1万円5千円/月高いですが、ディーラーでの定期メンテナンスと車両保険付きの任意保険が利用料に含まれることを考えると、そこまで割高ではありません。
任意保険料が高額となる若い方や保険等級が低い方にはメリットが大きくなります。
また、新型プリウスグレード「U」限定となる「KINTOアンリミテッド」では、より利用料を抑えて3年契約で49,940円と安価な料金設定となっています。
グレード「U」はグレード「G」に比べて内装の質などの装備で劣りますが、燃費の面では「G」を上回っています。
新型プリウスの「KINTO」での利用料など詳しくは下記公式サイトから確認できます。
「KINTOアンリミテッド」について詳しくは下記記事にまとめていますので参考にしてみてください。
乗り換えをより経済的にするには今乗っている車を高く売る
乗り換えを時の負担を抑えるためには、今乗っている車を極力高く売却する手法を取ったほうが良いです。
半導体不足からの新車の納期遅れによる中古車需要の増加と円安により、国内最大のオートオークション「ユー・エス・エス」の平均落札価格が30カ月連続で前年同月上回るなど、中古車相場が高騰しています。
伴って、中古車の買取価格も高騰しており、中古車買取の競合は激しさを増しています。
輸入車を含む中古車の買取で勢いがあるのは、販売が好調な「ネクステージ」「ビッグモーター」であり、年式が新しい車や走行距離が少ないという次に販売しやすい車は特に高値が提示されます。そのため、高く売るには両社を含めて比較したほうが良いです。
一方で、年式が古いとか走行距離が多いという自社で販売しにくい車両は積極的に値段を提示してこないため、そのような場合はオークション販売に強い「ラビット」や「ユーポス」のほうが有利です。
大手買取店に査定を依頼する際は、下記「カーセンサーネット」を利用すると、簡単に大手買取店を絞り込んで依頼することが可能です。
複数買取店を比較するのは面倒という場合は1社のみでの査定依頼も可能です。
最後に
発売前から前評判が高い新型プリウスですが、エコカー人気の高まりもあり、3年後のリセールも高いことが想定されます。
クルカの利用料は他社カーリースに比べて安価ですが、リセールバリュー次第では総支払額で大差ない、もしくは高くなる可能性もあります。
新型プリウスを検討している方は、クルカ(リース)のメリットと注意点を踏まえた上で、リセールバリューを考慮しつつ検討することをおすすめします。
クルカについて詳しくは下記記事にまとめていますので参考にしてみてください。