車買取販売大手「ネクステージ」の店舗数が年々増加しています。
2023年11月末の店舗数は295店舗となり、直近一年間(2022年12月~2023年11月)で56店舗増と急激に増加しています。
今年に入ってからも全国で出店攻勢を継続し、今期末(2024年11月末)には319店舗予定となることで、ガリバーに次ぐ業界2位の規模となっています。
ネクステージは各店舗での販売好調を受けて、仕入れ(買取)を継続して強化していく戦略です。
原材料の値上げ等で新車価格が高騰する中、中古車需要が底固いことも追い風になっています。
ただ一方で、ネクステージの店舗での購入時には、有償の保証やコーティングなどのオプションを強く勧められるという特徴があり、注意が必要です。
本日は、業績好調で勢いに乗っている「ネクステージ」の店舗数推移とともに、カテゴリごとの店舗特徴をみていきます。
ネクステージの店舗数は右肩上がりで急増
ネクステージは、「SUV LAND」、「ユニバース(輸入車専門店)」など車種カテゴリごとに特化した店舗の出店に力を入れており、それぞれ店舗数を増やしています。
直近6年間での店舗数推移は下記表となり、カテゴリごとにそれぞれ店舗数を増やしています。
※各年度期末(11月末)現在
増加数が多いのは「総合店」と「買取専門店」であり、販売と買取に特に力を入れていることがわかります。
ネクステージの発表によると、2024年11月末までに「総合店」は9店舗、「買取専門店」は16店舗を追加出店見込みであり、急速な店舗数拡大を継続予定です。
カテゴリ毎の販売店の特徴をみていきます。(店舗数は期末現在)
総合店(80店舗)
メーカー、ジャンル問わず様々な車種をそろえている大型店舗であり、常時数百台の在庫台数を展示しています。
店舗には整備工場も併設しており、納車後のアフターフォローや車検にも対応しています。
ネクステージの中核店舗であり、100円での格安オイル交換などのサービスも行っています。
全体的に高年式で状態の良い車が多いです。一方で、販売時の諸費用が高い、とかオプションを強く勧められる、ローン金利が高め、という評判があります。
SUV LAND(10店舗)
近年人気のSUVに特化した販売店であり、豊富な在庫量を品質の高さをウリにしています。
新古車も多数そろえており、最新モデルをすぐに手元に欲しいというニーズに応えています。
総合店と同様に整備工場を併設した店舗となっており、納車時の整備とともに納車後のアフターフォローにも迅速に対応できるようになっています。
アウトドアに寄せた店舗設計となっており、アウトドアグッズの販売も併せて行うなど、アウトドア派にはより親しみやすい店舗とされています。
販売時の諸費用などの諸条件は総合店と同様です。
ユニバース店(10店舗)
近年のネクステージは輸入車販売にも力を入れており、輸入車専門店「ユニバース(UNIVERSE)」を全国に展開しています。
ユニバースでは、「修復歴車でない」、「走行距離が6万キロ以内」等の条件を満たした一定品質以上の車両を厳選して扱うことで、より信頼性の高い車両を提供しています。
車両の内外装にもこだわって展示されています。
一方、総合店と同様ですが、販売時の諸費用や保証料が高めという評判があります。
ユニバースについて詳しくは下記記事にまとめていますので参考にしてみてください。
新車ディーラー(26店舗)
ネクステージは、フォルクスワーゲン、アウディ、ボルボ、ジャガー、ランドローバー、マセラティといった輸入車の正規ディーラー店を展開しています。
さらに、2023年夏には電気自動車大手BYDのディーラー店舗もオープンし、輸入車販売に非常に力を入れています。
新車のみならず、状態の良い認定中古車も取り扱っており、双方比較することも可能です。
新車ディーラーのノウハウを蓄積しながら、輸入車の販売・アフターフォロー・買取に活かしています。
買取店(147店舗:併設店含む)
ネクステージは、近年特に買取店の出店に力を入れています。
総合店やSUV LANDの販売好調を受けて、仕入れ強化のために買取に力を入れています。
輸入車販売の好調さから、輸入車の買取にも力を入れています。
買取店という名称ですが、販売も行っており、提携工場でのアフターフォローも行っています。
車両の品質は良いが諸費用は高め
ネクステージの各店舗では高年式・走行距離が少ない・内外装の状態良好などの品質が良い車両が多いですが、販売時の諸費用が高めです。
ネクステージでは、車両本体価格を抑えてオプションなどの諸費用(付帯収益)で利益を見込む戦略であり、販売時には有償の保証やコーティングなどを強く勧められることが多いです。
オプションを付けなければ売ってもらえないということはないため、内容詳細をしっかりと確認してから判断したほうが良いです。
また、購入時にローンを組む際の金利も基本6.9%(新車ディーラー以外)ということで、銀行などの金融機関と比較して高めです。
ネクステージの諸費用やローン金利、有償の保証については、下記記事にまとめていますので参考にしてみてください。
◆ネクステージの諸費用・ローン金利
◆ネクステージの保証
ネクステージは買取も好調だが高く売るには複数買取店を比較すべき
ネクステージは、販売店での在庫確保のために買取強化を継続し実績も好調ですが、より高く売るためには、複数の買取店を比較したほうが良いです。
近年は、車種によって得意とする買取店も異なってきていますので、複数買取店を比較することで高値が出る確率が高まります。
一方で、新車の納期遅れの改善により、コロナ禍で続いていた中古車高騰は一段落し、相場が下落傾向にあるため、売却を考えている場合は早めに行動したほうが良いです。
高値を見込むには、ネクステージでも買取強化していますが、同様に販売好調であるガリバーも合わせて比較することをおすすめします。
ネクステージの買取の特徴として、高年式や走行距離が少ないという販売店向きの車は積極的に値段提示をしてきますが、低年式や走行距離が多いという販売店の基準に合わない車は積極的に値段を提示しません。そのため、そのような場合はオークション販売に強い「ラビット」「ユーポス」を含めて比較したほうが良いです。
複数買取店に査定依頼する際は、下記リクルート社が運営するカーセンサーネットを利用すると簡単に依頼が可能です。
筆者が実際にガリバー、ネクステージを含んで他社比較したところ、競り合った結果、ネクステージが最も高い結果となりました。
4社(ネクステージ、ガリバー、ビッグモーター、ユーポス)した感想及び結果について、下記記事にまとめていますので参考にしてみてください。
最後に
ネクステージは業績好調を背景に店舗数の増加を継続しています。
特に、仕入れ強化のために買取専門店の出店は今後も急速なペースで進みそうです。
ネクステージは規模拡大のためにも買取強化は継続していくので、車の売却を考えている方は検討先の1社に加えることをおすすめします。
ネクステージでの購入については、車両の質は良いものの、諸費用が高めとかオプションを強く勧められるという注意点があるため、前もって予備知識を持っておくと商談を有利に進められます。
ネクステージの評判や実際に寄せられた口コミについては、下記記事にまとめていますので参考にしてみてください。