中古車を安く安全に購入するおすすめな方法はどのようなものがあるのでしょうか?
一昔前までは、中古車販売店や中古車を扱うディーラーで購入するのが主流でしたが、近年はネットで申し込みをし、一度も販売店を訪れずに購入するという方法も増えてきました。
筆者がおすすめする方法は、「ネットで見積もりを取得してから、実際に車をみて購入する」というものです。
中古車を購入する方法は大きく下記5通りがありますが、ネットで割安な車を探してから実際に車を見ることで、中古車を安く安全に購入することができます。
本日は、中古車を購入する方法別の特徴とともに、おすすめな方法について中古車業界に15年所属した筆者が紹介していきます。
ネットで見積もり取得してから実際に車をみて購入するメリット
ネットで見積もりを取得してから、実際に車を見て購入するメリットは、価格が安い中古車を探せることに加え、実際に車を見ることでイメージとの相違を防げるからです。
まず、ネットの中古車検索サイトで地域を絞り込み、希望する車種を選択します。その中から気になった車がある販売店3~4社から見積もりを取得します。
そして、見積もり総額の安価な販売店に実際に訪問し、車を確認します。
車の販売価格は安くても見積もり総額は高いという場合も多いので、販売価格とは別の諸費用がどのくらい掛かるかは注意する必要があります。
不明な諸費用はメールや電話などで直接確認することをおすすめします。
見積もり書の中の諸費用詳細については、下記記事にまとめていますので、参考にしてみてください。
販売店を選択する際は、ある程度在庫を持っている(50~100台程度)所が良いでしょう。また、中古車検索サイトでは販売店の口コミ情報も載っているため参考にしてください。
見積もりを提示するまでの時間や、見積もりのわかりやすさも重要です。筆者の経験上、レスポンスが早い店舗は、対応も良い場合が多いです。
中古車検索サイトはカーセンサーネットを利用すると良いです。掲載台数が最も多いこととともに、販売店の口コミも多数あり、参考にできます。
実際に訪問して、車を見るポイントは下記記事にまとめていますので、参考にしてください。
次に、主な中古車を購入する方法5つのメリット・デメリットをみていきます。
①大手中古車販売店で購入する
デメリット:価格が高い、複数の店舗に行く労力が発生する。
ビッグモーターやカーセブンなどの中古車販売大手やトヨタやホンダなどのディーラー系の販売店に訪問して購入する方法です。
メリットは実際の車を確認でき内外装の状態などを細かく把握できることで、不明な点は営業マンに話を聞くこともできます。大手販売店であれば保証も充実し安心できます。
デメリットは複数の店舗に行く労力が掛かることと、営業マンからのしつこい営業を受けるということです。販売店からすると店舗に直接来てくれるユーザーは、非常にありがたく帰った後も電話などでしつこく営業されます。
また、中古車販売大手の価格は相場よりも高めです。特にディーラー系の販売店は高いです。
②近場の小規模中古車販売店で購入する
デメリット:小規模のため経営に不安がある。
近年はビッグモーターやガリバーなどの大型販売店が各地にできていますが、街の小規模な中古車販売店も数多くあります。幹線道路沿いには展示台数10~20台の中古車販売店がいくつもあります。
小規模中古車販売店のメリットは価格が安いということです。大型販売店に比べ経費が掛からず価格を下げることができます。個人でやっている販売店も多く、本社人件費などが掛からないこともあげられます。
また、大手販売店に比べて融通が利くということもあります。部品の取り付けやちょっとした修理などはサービスで行ってくれる場合も多いです。
デメリットは大手に比べて安心感が薄いことと、規模が小さいため経営上の不安があります。また、在庫数が少ないため希望の車が見つからない場合もあります。
最近の車はそれほど故障しないため、アフターフォローを気にしないユーザーには問題ないですが、しっかりとした安心を求めるユーザーには不向きです。
③ネットで見積もり取得してネット上で購入する
デメリット:実際の車が確認できない。
カーセンサーネットやグーネット、ナビくるなどの大手中古車検索サイトで車を検索し、見積もりを取得する方法です。
カーセンサー(掲載台数44万台)、グーネット(同42万台)、ナビクル(同41万台)の各サイトは全国の大手販売店と提携しています。ほとんどの大手中古車販売店は各大手中古車検索サイトと提携しているため、大手中古車販売店の在庫もほぼ確認できます。
その中から、価格の安い車を検索できるというメリットがあります。ネットと郵送で申し込みから契約まで完結でき、自宅に納車してもらうことも可能なため、労力が少ないというメリットもあります。
デメリットは実車を確認できないということです。販売店が近場にあれば行くこともできますが、遠方の場合は電話や郵送でのやり取りとなります。
④個人売買で購入する
デメリット:名義変更や支払いに関してトラブルになることがある。車の状態に不安がある。
親戚や知り合いから直接購入することや、ヤフーオークションやモバオクなどのネットオークションで購入するケースです。
メリットとしては価格が安いということです。販売店の利益が乗らないため、100万円クラスの車だと相場より20~30万円は安いです。
デメリットとしては名義変更や支払いを個人間で行うためトラブルになることがあります。ネットオークションでは支払いのやり取りは問題ありませんが、名義変更の不安は残ります。
また、車の状態がよくわからないという不安があります。詳しくわかる方は問題ないですが、一般の人は事故車かどうかなど、車を見ただけではわかりません。
購入後に不具合があったとしても、基本的に購入者負担で修理が必要です。
個人売買はトラブルが多いことから、大手中古車販売買取のガリバーが個人売買を仲介することでトラブルを無くし、売り手と買い手双方にメリットがある新しいサービス【ガリバーフリマ】も出てきました。
【ガリバーフリマ】は新しいサービスであり、在庫数が少ないなどの懸念点もありますが希望に合致するれば安く買えるという評判もあります。ガリバーが展開する個人売買サービス【ガリバーフリマ】の詳しい内容は下記記事にまとめていますので参考にしてください
⑤オートオークション代行で購入する
※ユー・エス・エスHPより
デメリット:一部代金を前払いで支払う必要がある。返品出来ない。購入するまで実際の車が確認できない。時間が掛かる。
中古車販売店に業者間で取引するオートオークションから希望する車を仕入れてもらい、購入するという方法です。オートオークションでの仕入れを代行してもらうことから、「オークション代行」と呼ばれています。
メリットはどんな車でも仕入れることができるため、珍しい車でも購入することができます。オートオークションは毎週開催されており、都度数千~数万台の取引があります。あらゆる車が出品されており、珍しい車でも仕入れることが可能です。
例えば、ある車種の限定色が欲しいという場合など、市場にあまり出回っていない車も探すことが出来ます。
また、オートオークションは業者間の売買のため、一般の小売相場よりも価格が安いです。オークション代行してくれる業者に手数料が発生しますが、その分を含めても安くなります。
デメリットは車の仕入前に一部代金を業者に支払う必要があるということです。前払いする代金は業者によって異なり、数万円程度から車両代全額という所もあります。
また、オートオークションで希望する車種があっても予算内で必ず落札されるという保証は無く、すぐに落札できない場合もあります。その場合は、次回、次々回の開催で応札することになり時間が掛かります。また、オークション代行では実際に車を確認することができず、仕入れてからイメージと違ったとか、やっぱり考え直したいということがあっても返品できません。
中古車販売店のローンは金利が高め
車を購入する時に現金支払いではなく、自動車ローン(オートローン)を組むことを考えている方もいると思います。ただ、中古車販売店で勧められる自動車ローンは金利が高いです。
手続きが簡単というメリットはありますが、支払いを抑えたいという方は金利の安い自動車ローンをおすすめします。
自動車ローンは主に中古車販売店で取り扱う「信販系自動車ローン」と銀行や信用金庫が取り扱う「銀行系自動車ローン」があります。
近年は「信販系自動車ローン」と「銀行系自動車ローン」のいいとこどりをした金利が安く手続きも簡単な自動車ローンも出てきています。
自動車ローンについて詳しくは下記記事にまとめていますので参考にしてください
中古車販売店が扱う自動車保険の保険料は高め
中古車の購入に際し、新たに自動車保険(任意保険)の加入をする方もいるかと思います。ほとんどの中古車販売店は自動車保険の代理店をしており、自動車保険を扱っています。
ただし、中古車販売店が扱っている自動車保険は「代理店型自動車保険」と呼ばれ、中古車販売店がフォローを行ってくれるというメリットはありますが、保険料が高いです。
一方、「ダイレクト系自動車保険」と呼ばれる、ネットで申し込みから契約が完結できる自動車保険は保料が安いです。保険料が安い理由は代理店のコストが掛からないためです。
以前は「代理店型自動車保険」が主流でしたが、「ダイレクト系自動車保険」は保険料の安さと事故対応力の向上で、契約件数を大きく増やしてきています。
「代理店型自動車保険」と「ダイレクト系自動車保険」の特徴とおすすめ保険会社については、下記記事にまとめていますので参考にしてください。
最後に
一言に中古車の購入といっても、様々な方法があります。それぞれの特徴と注意点を押さえた上で、自分に合った購入方法を選択することが重要です。
中古車は購入してからも点検や修理等で販売店との付き合いが続くケースが多いため、自分と相性の合う販売店を選択することをおすすめします。