中古車販売大手「ネクステージ」では、新車・未使用車も扱っており、その在庫数は約2,000台(2022年3月現在)となります。
一昔前は、未使用車は価格が安くおトク!と言われていましたが、近年は価格が上昇しており、価格でのメリットはあまりありません。
新車の納期遅れが深刻になる中、未使用車の最大のメリットは納期が早いことです。
ネクステージの営業マンによると、とにかく早く納車して欲しいという声は多く、未使用車への引き合いは多いとのことです。
一方、ネクステージで未使用車を検討するにあたり、おさえるべき注意点は大きく下記3つです。
注意点② ローン金利が高め
注意点③ オプションを強く勧められる
本日は、ネクステージで未使用車を検討する際におさえるべき注意点を主に、実際に営業マンから話を聞いた所感を踏まえてみていきます。
ネクステージで未使用車を購入する前におさえるべき注意点3つ
注意点① 支払総額は新車と大差ない
ネクステージの未使用車の支払総額は新車購入時の支払総額と大きく変わらず、未使用車だから非常に安いということはありません。むしろ車両価格は新車より高いです。
これは、近年の半導体不足による新車納期の遅れから、即納できる中古車(未使用車)の需要が高いことから強気の値段設定となっています。
一例ですが、下記カローラクロスの未使用車の車両本体価格は新車価格より高い設定となっています。
※ネクステージHPより カローラクロスZ新車価格264万円+特別色、ディスプレイオーディオ、ブラインドスポットモニター
オプションを考慮した新車の乗り出し価格は下記表のように300万円弱であり、ネクステージの乗り出し価格約310万円に比べて安価です。
※カローラクロスZ新車見積もり 諸費用は概算
また、新車では値引きが見込めるため、値引きの金額次第では差が大きくなります。
ちなみにネクステージの未使用車での値引きはほぼ見込めません。
注意点② ローン金利が高め
ネクステージで未使用車をローン購入する際の基準金利は9.8%であり、ディーラーや銀行などの安い金利に比べると高いです。
購入する人の信用情報によっては金利の交渉が可能ですが、下げられても4~5%程度とのことです。
近年のディーラーは低金利キャンペーンとして、2~3%前後の金利を適用する販売店も多いため、支払総額を抑えるには安い金利を選択したほうが良いです。
ちなみに、200万円のローンを5年で払う際に、金利2.9%と5.9%では下記のように約20万円も差が出ますので、支払総額を抑えるには極力安い金利を選択することをおすすめします。
注意点③ オプションを強く勧められる
ネクステージは車両本体以外のオプションでの収益獲得に非常に力を入れています。
オプションの中でも自社開発しているコーティングの販売に特に注力しており、初期の見積もりにはほぼ必ず入っています。
コーティングの価格は普通車で約8万円であり、中古車・未使用車問わず強く勧められます。
筆者が実際に訪問した際も、「未使用車だからこそコーティングはやったほうが良いです!ボディの持ちが全く違います!」とやらない理由は無いくらいに説明されました。
たしかに、やらないよりはやったほうが良いですが、安くはない金額のため不要である、もしくは支払総額をおさえるには、きちんと断る必要があります。
ネクステージのコーティングについて詳しくは下記記事にまとめていますので参考にしてみてください。
一方、ドライブレコーダーやメンテナンス(保証)などのオプションについても同様に勧めれますので、内容を細かく確認して判断することをおすすめします。
ちなみに、未使用車ではフロアマットやバイザー、ETCは車両本体価格に含まれないため、オプションとして購入する必要があります。
オーディオについてはオーディオがついていない(オーディオレス)、もしくはディスプレイオーディオのみがほとんどのため、新たにナビを付ける必要があります。
ネクステージでは新車も扱っている
ネクステージでは未使用車のみならず新車も扱っています。
未使用車と新車で何が違うかというと、初期登録をしているか、していないかの違いです。
新車の場合は購入してから3年間の車検となりますが、未使用車の場合は初期登録がすでにされており、車検の期限が決まっています。
未使用車の中には、半年~1年前に初期登録をしているものもあり、その場合は車検までの期限が短くなりますので、注意が必要です。
未使用車を選ぶ際は、なるべく直近で登録されたものを選択したほうが良いです。
未使用車のメリットは納期が早いこと
未使用車を購入する最大のメリットは納期が早いことです。
新車が3カ月~半年程度の納期となる中、未使用車だと最短1週間程度で納車されます。
新車と同等、もしくは少しくらい高くてもすぐに乗りたい!という方の需要はあり、販売は好調のようです。
トヨタ車は所有権が付く
ネクステージでトヨタの新車・未使用車を購入する際は、購入から1年間はネクステージの所有権が付きます。
所有権が付くとは、車検証上の所有者が「ネクステージ」になるということで、所有権が付いている間は、ユーザーが勝手に車を売ることができません。
所有権が付く理由は他国への転売防止であり、現金一括で購入した場合も同様となります。
所有権が付くからといって、普通に乗る分には特に問題はないですが、あまり気持ちの良いものではありません。
購入から1年後に所有権を外す(解除)する場合は、ユーザーから申し出をする必要があり、印鑑証明書などの書類を提出する必要があります。
高く売りたい場合は複数買取店を比較する
新車・未使用車への乗り換え時に今乗っている車を高く売るには、ネクステージで下取り(買取)をしてもらうこともできますが、複数買取店を比較したほうが良いです。
ネクステージは自社販売が好調であり、在庫確保のため良質車は高値を提示する傾向にありますが、低年式や走行距離が多いという販売店向きでない車は積極的に高値提示をしてきません。
そのような際は、オートオークション販売に強い「ユーポス」や「ラビット」を含めて比較したほうが良いです。
また、良質車に関しては「ビッグモーター」が高値を提示する確率が高いため、そちらとも比較することをおすすめします。
複数買取店を比較する際は下記リクルート社が運営する「カーセンサーネット」を利用すると、簡単に複数買取店を絞り込んで依頼することができます。査定料・成約料は無料です。
複数買取店を比較するのは面倒だし、営業電話を受けるのはイヤ!という
場合は、交渉が不要な「オークション方式の買取サービス」という新しいサービスもあります。
「オークション方式の買取サービス」とは、ユーザーの車に興味がある買取店(販売店)がネット上のオークションで競り合うことで高く売れるというサービスです。
「オークション方式の買取サービス」を展開する「ユーカーパック」では最大で全国約8,000社からの入札を見込むことで、ハマれば驚くほど高く売れるという声があります。
希望する金額まで入札が入らずに、出品しても売買が成立しないという場合もありますが、査定料や出品料などの手数料は無料です。
査定は下記公式サイトから依頼できます。
ユーカーパックについて詳しくは下記記事にまとめていますので参考にしてみてください。
最後に
ネクステージの業績は非常に好調であり、伴って全国への出店も継続し扱う在庫数も増加しています。
ネクステージの業績を支えるのはオプションなどの販売時の付帯収益であり、営業マンのインセンティブにもつながることから、購入時には積極的に提案されます。
初期の見積もりでは、有償保証やコーティングなどのオプションが入っているため、前もって細かく確認することをおすすめします。
また、ネクステージでは直近(2022年3月12日)で都内6店舗の買取店を出店するなど、買取強化を継続しています。
在庫確保のために良質車は特に高値を提示する可能性がありますが、より高く売るには複数買取店を比較してみることをおすすめします。